株式会社ホーブは、四季成性いちごの育種から苗生産・販売、栽培指導、果実仕入・販売までを一貫して手掛ける農業関連企業である。主要事業は「いちご果実・青果事業」と「種苗事業」であり、その他に「馬鈴薯事業」及び連結子会社による「運送事業」を展開する。本社は北海道上川郡東神楽町、1987年創業、2005年上場。
**1. 事業概要と競争優位性**
ホーブグループは、自社品種「コア」「夏瑞」といった四季成性いちごを核に、国産いちごの供給が少ない夏秋期(5月から11月)に、業務用いちごとして洋菓子メーカー等へ安定供給する。
競争優位性は以下の通り。
第一に、**技術的優位性と参入障壁**。自社品種は種苗法に基づき品種登録され、2042年まで育成者権を独占的に有する。また、ウイルスや病原菌に汚染されていない均一無病苗を短期間で大量生産できるバイオテクノロジー技術(植物組織培養)と長年の育種ノウハウが強みである。
第二に、**ビジネスモデルの質とネットワーク効果**。育種から苗生産・販売、栽培指導、果実仕入・販売まで川上から川下まで一貫したバリューチェーンを構築し、生産農家や洋菓子メーカー等との強固なネットワークを形成している。生産農家には優良苗提供と収穫果実の全量買い取りの栽培契約で安定経営を支援し、洋菓子メーカーには通年安定供給を実現することで、生産者と消費者のニーズを繋ぐ総合力を発揮する。
第三に、**市場シェアにおける優位性**。夏秋期は輸入いちごが大部分を占める中、ホーブは国産夏秋いちご市場のパイオニアとして、このニッチ市場で支配的な地位を確立している。高温・衝撃に弱い特性を持ついちごの長距離輸送を可能にする独自の輸送技術と流通システムを構築し、高品質を保持した供給を実現している。
**2. 沿革ハイライト**
1987年設立、組織培養技術の研究受託から開始。1990年代に四季成性いちごの品種登録を開始し、2001年には業務用いちご卸を吸収合併し製販一体化。2005年ジャスダック上場(2022年東証スタンダード市場へ移行)。2008年には物流子会社を設立し、サプライチェーンを強化。2010年以降も自社品種を拡充し、2019年にはロシアや中国市場への海外展開も推進した。
**3. 成長戦略と課題**
ホーブグループの成長ドライバーは、消費者の安全・安心志向の高まりや国産農産物への関心の高まりによる市場拡大と、新市場・新製品の開発である。生産者の高齢化や温暖化に対応する新品種育成、栽培管理の省力化を目指す。海外市場(中国)での品種開発、温度、湿度、光を制御した人工環境下での優良果実生産、いちご以外の洋菓子材料となる果物や野菜の卸売りにも取り組み、収益拡大を図る。
課題としては、生産者の高齢化や猛暑の影響による自社品種の栽培面積・出荷数量の減少、特定品目(いちご果実が売上高の81.4%)及び特定取引先への依存度が高い点が挙げられる。これに対し、出荷時期の調整、利益率の高い品種の販売強化、新品種開発、販売先の拡大等で対処している。
**4. 財務状況と株主還元**
2025年6月期末時点の総資産は約10.7億円、純資産は約7.6億円。現金及び現金同等物を約3.1億円保有し、有利子負債が極めて低い水準にあり、財務健全性は高い。年間配当金は50.0円(2024年6月期、2025年6月期)である。
**5. まとめ**
ホーブは、四季成性いちごの育種から販売まで一貫した独自のビジネスモデルと、品種登録に裏打ちされたバイオテクノロジー技術を競争優位性の源泉とする。国産いちごの端境期である夏秋期に、洋菓子メーカー等への安定供給を可能にするニッチ市場での支配的地位を確立。気候変動や生産者減少といった農業課題に対し、新品種開発や栽培技術指導、海外展開を通じて持続的な成長を目指す。農業生産者と消費者をつなぐ総合力を発揮する企業である。
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| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 1.4B | 55.4倍 | 1.8倍 | 0.0% | 1,797.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2.4B | 2.5B | 2.5B |
| 営業利益 | 38M | 33M | 135M |
| 純利益 | 25M | 20M | 110M |
| EPS | 32.4 | 26.3 | 144.9 |
| BPS | 992.9 | 1,010.5 | 1,034.2 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 髙橋 巖 | 0.40% |
| 大辻 英弘 | 0.04% |
| 髙橋 ゆかり | 0.03% |
| 奥津 大輔 | 0.03% |
| 酒井 直行 | 0.02% |
| 鈴木 直則 | 0.02% |
| ㈱北海道銀行 | 0.02% |
| JPモルガン証券㈱ | 0.01% |
| 加藤 久美子 | 0.01% |
| 稲葉 邦彦 | 0.01% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-06 | TDNet | 決算 | ホーブ | 2026年6月期第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結) | 1,822 | -0.49% |
| 2026-02-05 | TDNet | 業績修正 | ホーブ | 業績予想の修正に関するお知らせ | 1,840 | -0.98% |
| 2025-11-07 | TDNet | 決算 | ホーブ | 2026年6月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 2,011 | -1.59% |
| 2025-10-24 | TDNet | その他 | ホーブ | Chitose Agri Laboratory Sdn. Bhd.とのマレーシアでのいちご普及拡大に | 2,084 | -0.67% |
| 2025-09-24 | TDNet | その他 | ホーブ | 上場維持基準の適合に向けた計画(改善期間入り)に基づく進捗状況について | 2,650 | +9.77% |
| 2025-08-06 | TDNet | 業績修正 | ホーブ | 業績予想の修正に関するお知らせ | 1,756 | +1.42% |