Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

ファーストコーポレーション株式会社 (1430)

ファーストコーポレーションは、東京圏と九州を主要エリアに分譲マンション建設工事の施工と不動産事業を展開する。土地確保から事業企画、建設工事特命受注まで一貫する「造注方式」を重点戦略とし、入札方式より高い利益確保を目指す。法令以上の厳格な躯体品質管理と経験豊富な技術者による安定施工を競争優位性とする。建設業法等の許認可が参入障壁となる。 [本社]東京都杉並区 [創業]2011年 [上場]2015年

1. 事業概要と競争優位性

ファーストコーポレーションは、分譲マンション建設工事の施工を中心とする「建設事業」と、マンション・デベロッパーへの事業化提案を行う「不動産事業」を展開する。主要事業エリアは東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)と九州及び周辺エリアに集中する。このエリア集中により、土地情報の迅速な入手、コストパフォーマンスに優れた案件情報及び協力業者を確保する。マンションの工法は鉄筋コンクリート(RC)工法を主として採用し、施工品質の均一化や施工工程の効率化を図る。

ビジネスモデルの中核は「造注方式」である。当社グループが土地情報を収集・確保し、マンション事業企画を複数のデベロッパーに提案し、建設工事を特命で受注するモデルである。建設事業と不動産事業の相乗効果により最大限の利益確保を目指し、入札方式と比べて高い利益の確保が見込まれる。

競争優位性(Moat)として、施工するマンションの品質確保を最優先とする厳格な品質管理体制を構築する。建物の強度を保つ躯体部分については、法令に則った所定の検査に加え、当社安全品質管理室によるダブルチェックを追加実施する。重要な躯体部分である杭、配筋、生コンクリートの品質について、施主が第三者機関の検査を実施しない場合、当社グループで検査を導入する。経験豊富な技術者による安定した施工管理も強みである。参入障壁として、建設業法、宅地建物取引業法、建築士法に基づく許認可を保有する。

2. 沿革ハイライト

2011年6月、東京都西東京市に総合建設業として設立する。同年8月に特定建設業許可、2012年6月に宅地建物取引業者免許と一級建築士事務所登録を取得する。2015年3月に東京証券取引所マザーズ市場へ上場し、2016年12月には市場第一部へ市場変更した。2018年4月には九州支店を開設し、事業エリアを拡大する。2020年11月には再開発施工第1号物件に着工し、2024年3月に施設建築物工事を完成させた。2023年10月、東京証券取引所の選択申請によりプライム市場からスタンダード市場へ移行する。

3. 収益・成長

当社グループは、中期経営計画「Innovation2024」を策定し、年商500億円の早期実現と年商1,000億円へのステップアップに向け、業容拡大と利益水準の向上に取り組む。

成長ドライバーとして、「造注方式」を事業の中核とすべく、新規顧客開拓、担当人員拡充、土地情報入手先の多様化に注力し、造注比率の向上による利益の底上げを図る。好立地案件では共同事業を推進し、利益の上積みを図る。再開発事業も推進し、中長期的な収益基盤を確立する。施工体制では、生産能力拡大のため施工人員の積極採用やM&A・業務提携先の拡大を推進する。

分譲マンション市場は、建設資材価格高止まりや労務費上昇による分譲価格上昇はあるものの、政府支援策、税制優遇措置、住宅ローン金利の低水準を背景に、購入意欲は底堅く安定して推移すると予想される。

2025年5月期の連結業績は、売上高43,194百万円、営業利益2,579百万円、経常利益2,478百万円を達成した。完成工事総利益率は8.0%、売上高営業利益率は6.0%、自己資本利益率は18.3%であった。これら数値は、中期的な定量的目標である完成工事総利益率12%以上、売上高営業利益率7%以上、自己資本比率50%以上及び自己資本利益率20%以上には未達の結果となる。

4. 財務健全性

2025年5月期末の自己資本比率は39.2%であり、中期経営計画の目標である50%以上には未達である。現金及び現金同等物は5,400,034千円を保有する。有利子負債は4,714,443千円であり、前連結会計年度末の5,095,443千円から減少した。「造注方式」における土地取引では、当社グループが事業用地を取得し、デベロッパーに売却または土地付建物として売却するケースで在庫リスクが存在する。当社グループは、在庫リスクを低減するため、原則としてデベロッパー選定後に事業用地に係る契約を締結することとしているが、先行取得する場合には、在庫の長期化や不動産市況の悪化等から評価減が必要となるリスクを抱える。

5. 株主還元

重点施策として株主還元強化を掲げる。年間配当金は、2025年5月期に42.0円、2024年5月期に31.0円、2023年5月期に35.0円と推移する。

6. 注目ポイント

「造注方式」による高収益化戦略の進捗と、それに伴う利益率改善の動向に注目する。中期経営計画で掲げる定量的目標の達成に向けた具体的な施策と進捗状況を注視する。東京圏と九州エリアに集中した事業展開が、人口動態や不動産市況の変化にどのように対応していくか、また、地価高騰、人材・協力会社調達難といった主要事業エリアのリスク要因に対する対応策も重要である。M&Aや業務提携による生産能力拡大戦略が、人材確保難の建設業界において効果を発揮できるか。再開発事業の収益貢献と自己資本比率向上に向けた財務戦略も注目点である。

出典: 有価証券報告書 (2025-05) doc_id=S100WLC9 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
13.8B 7.4倍 1.3倍 0.0% 1,029.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 43.2B 28.5B 25.5B
営業利益 2.6B 1.5B 2.0B
純利益 1.7B 945M 1.4B
EPS 139.7 79.2 114.8
BPS 816.7 708.5 664.5

大株主

株主名持株比率
中村利秋0.17%
飯田一樹0.11%
株式会社中村0.09%
株式会社日本カストディ銀行(信託E口)0.06%
齋藤みさを0.04%
中村莉紗0.02%
中村建二0.02%
堀口忠美0.02%
NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN(CASHPB)(常任代理人 野村証券株式会社)0.01%
横山一夫0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-02-07みずほ信託銀行株式会社 0.06%+0.06%
2024-06-06中村 利秋 24.26%+0.33%
2022-02-17飯田 一樹 9.99%(1.99%)
2021-04-26中村 利秋 23.93%+0.06%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-09-16TDNetその他ファーストコーポ(開示事項の経過)販売用不動産取得に伴う資金借入に関するお知らせ987+0.51%
2025-08-26TDNetその他ファーストコーポ新経営体制に関するお知らせ944-0.42%
2025-07-22TDNetIRファーストコーポ2025年5月期 決算説明資料892-0.22%
2025-07-22TDNetその他ファーストコーポ株式報酬制度の改定に関するお知らせ892-0.22%
2025-02-07EDINET大量保有みずほ信託銀行株式会社大量保有 0.06%
2024-06-06EDINET大量保有中村 利秋大量保有 24.26%
2022-02-17EDINET大量保有飯田 一樹大量保有 9.99%
2021-04-26EDINET大量保有中村 利秋大量保有 23.93%