Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社Will Smart (175A)

株式会社Will Smartは、モビリティ業界や国・自治体向けにIoT・Webシステム開発、ハードウェア提供、コンサルティングを一貫して行う。創業以来の業界特化による深い顧客理解と、IoT・Web技術、業界知見を組み合わせた総合的な企画開発力が強み。受託開発とプラットフォーム化したパッケージサービスを組み合わせ、開発売上と保守・利用料のストック型収益を両立する。国内DX市場拡大とモビリティ変革を成長ドライバーとし、公共ライドシェアや地方創生事業で事業領域を拡大する。 [本社]東京都江東区 [創業]2012年 [上場]2024年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社Will Smartは、モビリティ業界や国・自治体向けにIoT・Webシステム開発、ハードウェア提供、コンサルティングを一貫して行う。課題発見からソフトウェア開発、ハードウェア提供、納品後サポートまでトータルサービスを展開し、顧客の要求に応じた受託開発と、IoTシステムを短期間で提供可能なプラットフォーム化したパッケージサービスの両方を提供。システム開発による開発売上と、保守・利用料によるストック型収益が主要な収益源である。

人口減少に伴う人的作業の削減ニーズや地方公共交通の再編といった社会課題に対し、同社はIoT技術、Webシステム開発技術、長年培った業界知見を融合させ、無人化・省人化支援システムの開発やDX企画提案・開発を推進している。報告セグメントはモビリティ事業の単一である。

同社の競争優位性は三点に集約される。第一に「業界特化の顧客理解力」。創業以来モビリティ業界に特化し、顧客との共創型課題解決を通じて深い業界知見を蓄積。モビリティ業界特有の業務フロー、法律、ルールへの深い理解が強みである。第二に「技術力」。ハードウェア中心のIoT技術とWebオープン系ソフトウェア技術を保有し、これに業界知見を組み合わせることで、移動体や屋外環境での通信安定化、不利な気象条件下での稼働、シーズナリティに応じた価格設定など、実業務を深く考慮した総合的な企画開発を可能にする。第三に「モビリティ業界特化のプラットフォーム」。受託開発で培った技術を基盤に、機能ごとに提供可能なパッケージサービスをプラットフォーム化。これにより、顧客ニーズに応じた柔軟なカスタマイズと、迅速かつ低コストでのDX化を実現している。

提供ソリューションは多岐にわたる。「総合情報配信サービス」では、デジタルサイネージを通じ、複数システムからの情報を統合配信。多言語・緊急情報配信パッケージ「Will-Signコンテンツパッケージ」を全国展開する。「クラウド化支援サービス」では、オンプレミスシステムのクラウド移行や新規事業の販売系基幹システム開発を手掛ける。「モビリティシステムサービス」は、車載デバイス、IoTゲートウェイ、カーシェア・レンタカー・EV充電器の予約システムを提供し、API連携も可能。韓国Altimo Mobility Corporationから技術協力・ライセンス提供を受けている。「AI・データサイエンスサービス」では、地方行政・自治体向けに交通利用データの分析・可視化システムを提供し、EBPM(Evidence-Based Policy Making)による政策推進を支援する。

2. 沿革ハイライト

当社は2012年12月12日、株式会社ゼンリンデータコムの社内ベンチャーとして設立された。2018年12月には九州旅客鉄道、四国電力、都築電気などへ第三者割当増資を実施し、資本業務提携を強化。2021年3月にはENEOSとも第三者割当増資を実施し、同月に株式会社ゼンリンの子会社となった。2022年7月にはファニテック株式会社を完全子会社化し、同年8月に吸収合併。2024年4月には東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。本社は2020年5月に東京都江東区へ移転している。

3. 収益・成長

当社の収益構造は、システム開発によるショット売上と、保守・運用・システム利用料によるストック売上から構成される。成長途上にあることから、ショット売上の増加を目標とし、それによるアカウント増加がストック売上の増加に繋がると考えている。また、収益性を測る重要な指標として売上高営業利益率を重視している。

経営環境は、生産年齢人口の減少に伴うモビリティ業界や地方自治体の働き手不足、既存業務の無人化・自動化ニーズの高まりにより、DX化市場が拡大基調にある。国内DX市場は2023年度の4兆197億円から2030年には8兆350億円まで拡大すると予測されている。モビリティ業界では、危険運転防止や安全輸送、データ活用による最適化投資が増加し、国・地方自治体は地方交通の再編や地域課題解決に積極的に取り組んでいる。脱炭素社会に向けたEV転換やシェアリングサービスといったESGの取り組みもDXと連携し、成長ドライバーとなっている。

成長戦略として、事業基盤の強化、事業領域の拡大、プラットフォームの機能拡大を掲げる。事業基盤の強化では、顧客との直接取引を通じた実績増加、業界理解の深化、ノウハウ蓄積を進め、マーケティング施策や販売パートナーを通じたパッケージ商材の販売拡大を図る。事業領域の拡大では、地域交通の再編に伴うライドシェアなどの新しい政策的取り組みに対応するため、国や地方自治体との連携を強化し、地域交通におけるMaaS(Mobility as a Service)実現へ事業領域を広げる。地方創生事業を第二の事業分野として確立し、EV関連サービスを中心としたNextモビリティ事業と合わせ、3つの事業分野で安定と成長を目指す。プラットフォームの機能拡大では、新パッケージ開発や既存機能改良を継続し、収益基盤の強化を図る。研究開発活動では、公共ライドシェアシステム基盤の開発に注力している。

4. 財務健全性

2024年12月31日時点の財務状況は、総資産656,881千円に対し、純資産410,176千円、現金及び現金同等物108,053千円、有利子負債155,880千円である。営業キャッシュフローは182,322千円、投資キャッシュフローは14,821千円を計上している。当社は継続的なサービス提供と新規開発のため、手許資金の流動性確保を重要課題と認識し、金融機関との良好な取引関係構築や内部留保の確保を通じて財務基盤の強化を図っている。

5. 株主還元

提供された情報には、株主還元に関する具体的な方針や配当実績の記載はない。

6. 注目ポイント

Will Smartは、モビリティ業界に特化した深い顧客理解と、IoT・Web技術、業界知見を融合した総合ソリューション提供能力を競争優位性とする。受託開発とパッケージサービスを組み合わせたハイブリッド型ビジネスモデルは、開発売上とストック型収益のバランスを追求する。国内DX市場の拡大、モビリティ業界の変革(EV化、シェアリング、MaaS、ライドシェア)を追い風に、国・地方自治体との連携強化を通じて事業領域を拡大する戦略は、今後の成長ドライバーとなる。特に、公共ライドシェアシステム基盤の開発や地方創生事業への本格進出は、新たな市場機会を捉える動きとして注目される。大株主である株式会社ゼンリンとは、独立性を保ちつつ一部取引関係がある。

[本社]東京都江東区 [創業]2012年 [上場]2024年

出典: 有価証券報告書 (2024-12) doc_id=S100VINB | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-20)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
1.0B 2.6倍 716.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 513M 1.1B 1.1B
営業利益 -228M 36M 36M
純利益 -224M 27M 27M
EPS -154.7 21.8 21.8
BPS 280.3 250.6 250.6

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-11-18石井 康弘 4.32%(2.34%)
2025-02-21ENEOS株式会社 5.75%N/A
2025-02-19ENEOS株式会社 5.68%+5.68%
2024-04-23石井 康弘 6.66%+6.66%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-11-18EDINET大量保有石井 康弘大量保有 4.32%981+0.82%
2025-02-21EDINET大量保有ENEOS株式会社大量保有 5.75%
2025-02-19EDINET大量保有ENEOS株式会社大量保有 5.68%
2024-04-23EDINET大量保有石井 康弘大量保有 6.66%