コージンバイオ株式会社は、細胞培養用培地、細菌検査用培地、体外診断用医薬品の製造・販売、及び細胞加工の受託を主な事業とする。組織培養事業、微生物事業、細胞加工事業の3セグメントで構成する。
組織培養事業では、ヒト、動物、昆虫などの細胞を増殖させる細胞培養用培地の開発・製造・販売を行う。特に、狂牛病(BSE)問題を背景に開発が進んだ無血清培地に注力し、組成非公開の技術的優位性を有する。無血清培地はウイルス等の外来因子排除が可能で、再生医療の研究開発に不可欠な製品となる。また、抗体医薬品生産用CHO細胞培地は上市済みであり、ウイルスベクター生産用HEK293細胞培養用培地も開発を進める。これらはChemically Defined(CD)培地であり、開発が困難な培地である。大量使用に対応する粉末培地の技術開発にも成功する。
微生物事業では、感染症や食品汚染の原因となる微生物を特定するための細菌検査用培地、体外診断用医薬品の開発・製造・販売を行う。創業から長年培った細菌検査用培地の製造ノウハウを保持し、KBMブランドで年間300品目を超える製品を提供する。体外診断用医薬品では、抗原抗体反応と金コロイド粒子の発色技術を利用した検査キットを開発し、新型コロナウイルス、インフルエンザ、RSウイルス、自己免疫性肺胞蛋白症の診断補助キットなどを提供する。
細胞加工事業では、医療機関からの細胞加工業務を受託する。
当社グループの最大の競争優位性は、これら3事業の組み合わせによるシナジー効果である。細胞加工事業では自社製培地を使用することで原価率を低減し、収益率向上に繋げる。また、自社培地の性能に対するフィードバックを社内で速やかに得て、製品性能・品質向上に活用する。組織培養事業と微生物事業は、一部顧客で細胞培養と細菌汚染確認を同時に行うニーズに対応でき、販売代理店網も共有できるため、単一事業の競合他社と比較して優位性を有する。高性能製品の開発能力と「日本産」という高品質製品の製造能力を武器に競合他社との差別化を図る。培地等の組成ノウハウは特許化せず機密情報として保有する。体外診断用医薬品製造販売業、特定細胞加工物製造業など、各種法的規制に基づく許認可を取得している点が参入障壁となる。
1981年4月、コージン株式会社を設立し、細菌検査用培地の製造・販売を開始する。1986年4月、細胞培養用培地の製造・販売を開始する。1989年6月、コージンバイオ株式会社へ商号変更する。1993年11月、「体外診断用医薬品製造業・製造販売業」許可を取得する。2002年1月、坂戸本社工場を設立し本社を移転する。2003年12月、ISO9001を取得する。2006年5月、ISO13485を取得する。2014年1月、孝仁生物控股(香港)有限公司を設立し、同年5月には高金生物科技(上海)有限公司を設立する。2015年7月、株式会社ピルムを完全子会社化し、細胞加工事業の製造受託を開始する。2019年5月、「特定細胞加工物製造業」許可を取得する。2024年4月、東京証券取引所グロース市場へ株式上場を果たす。
再生医療市場は2020年の0.6兆円から2040年には11.6兆円に拡大すると予測され、当社グループの主要な成長ドライバーとなる。細胞培養用培地は、研究用途から再生医療分野や抗体医薬品製造などの臨床・産業用途へと需要が移行しており、高性能・高品質製品の需要が高まる。特に、CHO細胞、HEK293細胞向けの培地市場は数年で急成長すると予想され、これらの開発に注力する。微生物事業では、アジア圏で新たな市場が創出されており、感染症の簡易迅速診断を可能とする検査キットの普及が見込まれる。当社はアジア圏の需要が大きい感染症をターゲットとした製品開発と供給整備を進め、海外展開に注力する。細胞加工事業では、再生医療の進展に伴い、臨床試験用細胞製剤の製造受託(CDMO事業)への参入を果たす。組織培養事業と組み合わせた「培地×細胞加工」のアプローチで新規案件獲得を進める。
中長期的な目標として、組織培養事業ではアジアNo.1の培地製造販売会社を目指し、細胞培養用培地の販売数量アジアNo.1を目標とする。微生物事業ではアジア圏での新たな市場開拓、細胞加工事業では再生医療等製品製造受託への新規参入を図る。
研究開発活動では、エクソソーム産生用培地や昆虫細胞用液体培地、体外診断用医薬品として抗GM-CSF抗体キット、研究用試薬として薬剤耐性菌検出キットなどを上市する。また、CHO細胞用Feed培地やHEK293細胞培養用培地、同時検出抗原検査キット改良品の上市に向け準備を進める。
設備投資では、当連結会計年度に1,049百万円を投じ、生産設備増強や研究開発機能の充実・強化を実施する。
2025年3月期の売上高は5,206,287千円、営業利益は991,135千円、純利益は794,759千円を計上する。
当社グループの財務状況は、2025年3月期において現金及び現金同等物が2,949,267千円、有利子負債が2,025,000千円となる。総資産は9,066,648千円、純資産は5,781,821千円となる。
当社は株主還元として配当を実施する。2025年3月期の年間配当は24.0円、2024年3月期は14.0円、2023年3月期は19.0円となる。
当社グループは、「組織培養」「微生物」「細胞加工」の3事業が連携し、相互にシナジーを生み出す独自のビジネスモデルを構築する。再生医療市場の爆発的な成長を背景に、無血清培地やChemically Defined(CD)培地といった高付加価値製品の開発に注力し、市場のニーズを捉える。培地業界における国内シェア1位、細胞培養用培地の販売数量アジアNo.1を目指すという明確なビジョンを掲げ、グローバル企業としての地位確立を図る。再生医療等製品の臨床試験用細胞の製造受託(CDMO)事業への参入は、新たな成長ドライバーとして期待される。一方で、多様な専門スキルを持つ人材の採用・育成、主要生産設備が坂戸本社工場に集中するリスク、知的財産権やノウハウの流出リスク、法的規制の遵守コストが事業上の課題となる。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 6.1B | 7.6倍 | 1.1倍 | 0.0% | 1,197.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 5.2B | 4.8B | 4.7B |
| 営業利益 | 991M | 597M | 1.3B |
| 純利益 | 795M | 385M | 830M |
| EPS | 157.6 | 92.4 | 199.2 |
| BPS | 1,131.1 | 802.5 | 724.6 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 中村 孝人 | 0.43% |
| GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社) | 0.08% |
| TAKAコーポレーション株式会社 | 0.08% |
| オリエンタル酵母工業株式会社 | 0.05% |
| コージンバイオ従業員持株会 | 0.03% |
| 富士フイルム和光純薬株式会社 | 0.03% |
| 渡辺 恒美 | 0.02% |
| コスモ・バイオ株式会社 | 0.02% |
| BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC) (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 0.02% |
| 家田化学薬品株式会社 | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-09-08 | ゴーディアン・キャピタル・シンガポール・プライベート・リミテ | 7.11% | +1.09% |
| 2025-06-10 | ゴーディアン・キャピタル・シンガポール・プライベート・リミテ | 6.02% | +1.01% |
| 2025-01-10 | ゴーディアン・キャピタル・シンガポール・プライベート・リミテ | 5.01% | +0.01% |
| 2024-05-02 | オリエンタル酵母工業株式会社 | 5.38% | +0.38% |
| 2024-05-02 | 中村 孝人 | 53.86% | +50.86% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025-09-08 | EDINET | 大量保有 | ゴーディアン・キャピタル・シンガポール・ | 大量保有 7.11% | 1,577 | -1.27% |
| 2025-06-10 | EDINET | 大量保有 | ゴーディアン・キャピタル・シンガポール・ | 大量保有 6.02% | 1,740 | +2.59% |
| 2025-01-10 | EDINET | 大量保有 | ゴーディアン・キャピタル・シンガポール・ | 大量保有 5.01% | — | — |
| 2024-05-02 | EDINET | 大量保有 | オリエンタル酵母工業株式会社 | 大量保有 5.38% | — | — |
| 2024-05-02 | EDINET | 大量保有 | 中村 孝人 | 大量保有 53.86% | — | — |