Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

西松建設株式会社 (1820)

西松建設は、建設事業(土木・建築)と開発・不動産事業等を主軸とする。技術研究所を核に、山岳トンネル無人化施工、AI活用シールド制御、中大規模木造建築構法、低炭素型コンクリートなど、生産性・品質向上、環境関連技術の研究開発を推進し、競争優位性を確立する。不動産賃貸、PFI、再生可能エネルギー投資でストック型収益も確保する。国土強靭化や脱炭素化を成長ドライバーとし、国内外で「社会機能の再構築」へ価値共創活動を拡大する。 [本社] [創業]1937年 [上場]1961年

1. 事業概要と競争優位性

西松建設グループは、建設事業(土木・建築)と開発・不動産事業等を主な事業内容とする。建設事業は当社及び連結子会社、関連会社が国内外で展開する。開発・不動産事業等は、不動産の販売・賃貸・管理、海外での収益不動産投資、PFI事業、野菜の生産・販売、再生可能エネルギー事業等、多岐にわたる。

当社グループの競争優位性は、技術研究所を中心とした広範な研究開発活動に裏打ちされる。生産性向上技術として、山岳トンネル無人化施工システム「Tunnel RemOS」の要素技術である油圧ショベルの無線遠隔操作システム「Tunnel RemOS-Excavator」を開発し、現場実証を開始する。AIモデルを活用したシールドマシンの掘進方向制御支援システムを開発し、施工効率化と掘削精度向上を図る。杭基礎の合理化・省コン化を実現する「杭頭部に後打ち部を有するパイルキャップ構法」は、工期約30%短縮とコンクリート使用量約15%削減を可能にする。品質向上技術では、中大規模木造建築物の実現に向け、10階建て共同住宅のモデルプランで日本建築センターの個別評定を取得する。環境関連技術では、製造時のCO2排出量を約75%削減可能なアルカリ活性材料コンクリートを用いた意匠性を有するコンクリート二次製品の試験製造に成功する。ジオポリマーによる実建物建設に向けた研究会を発足し、2025年度の実建物建設を目指す。これらの技術開発は、建設業界における技術的優位性と参入障壁を構築する。

不動産事業における販売・賃貸・管理、海外での収益不動産投資、PFI事業、再生可能エネルギー事業は、ストック型収益の確保に貢献し、ビジネスモデルの質を高める。当連結会計年度には、開発・不動産事業等で賃貸事業用の土地・建物の取得及び自社開発物件の建設等に25,347百万円の設備投資を実施し、収益基盤の強化を図る。

2. 沿革ハイライト

当社は1874年、西松桂輔が土木建築請負業を開始したことに起源を持つ。1937年9月に株式会社西松組を設立し、1948年7月に西松建設株式会社へ改称する。戦後、新技術導入と建築部門拡充により総合建設業者としての地位を確立する。1950年6月には技術研究所を開設し、技術開発を重視する姿勢を示す。1961年11月に東京証券取引所第二部に上場し、1963年8月には第一部に上場する。1965年6月には香港支店を開設し、海外展開を開始する。1973年5月には定款に不動産取引業を追加し、事業領域を拡大する。2010年3月には連結子会社である西松地所株式会社を設立し、不動産事業を強化する。2022年4月には東京証券取引所の市場区分見直しによりプライム市場へ移行する。

3. 収益・成長

当社グループは、長期ビジョン「西松-Vision 2030」と「中期経営計画2025」を策定し、持続的成長を目指す。「西松-Vision 2030」では、「社会基盤整備」に加え、エネルギー、環境保全、社会・都市機能、防災・安全、不動産開発など、地域に寄り添い社会課題を解決する「社会機能の再構築」へ「価値共創活動」を拡大することを成長ドライバーとする。国内土木市場は国土強靭化・防災減災施策により堅調に推移する一方、国内建築市場は中長期的な人口減少等の影響から縮小が想定される。

「中期経営計画2025」では、2022年度に収益が悪化した建築事業と国際事業(土木)の収益改善に注力する。中長期的取り組みとして、「脱炭素」や「価値を生み出すアセット」等へ積極的な投資を実施する。投資計画総額は1,200億円であり、GX(再生可能エネルギー、まちづくり)に400億円、アセットバリューアッド(自社開発事業、海外開発事業、市街地再開発事業等)に700億円(投資1,100億円、回収400億円)、人財開発・DX・技術開発他経営基盤強化に100億円を充てる。これらの投資により、再生可能エネルギー事業利益の獲得(ROA 4%)、アセットバリューアッド事業ポートフォリオROA 4~5%を目指す。2025年度の業績計画として、連結売上高3,700億円、連結営業利益220億円を目標とする。直近の連結売上高は3668億1100万円、営業利益は210億9800万円である。

4. 財務健全性

当社は「中期経営計画2025」において、財務健全性の目標として2025年度の自己資本比率30%程度、D/Eレシオ1.5倍程度を掲げる。直近の自己資本比率は30.6%であり、目標を達成する。D/Eレシオは1.18倍であり、目標の1.5倍程度を下回る水準で推移し、財務の健全性を維持する。事業活動により獲得した資金に加え、有利子負債を活用し、成長投資に向けた資金を確保する方針である。

5. 株主還元

「中期経営計画2025」では、2023年度から2025年度までの連結配当性向70%を目標とする。2022年度の配当性向は90.4%であり、1株当たり年間配当金は221円であった。2025年度の1株当たり年間配当金も221円を計画する。ROEは持続的成長への競争力を高めた結果として向上するものであり、目標とする財務指標として採用する。現在保有する自己株式の取り扱いについても、重要課題として引き続き検討する。

6. 注目ポイント

当社グループは、建設事業で培った技術力を基盤に、DX推進による生産性向上、脱炭素社会への貢献、アセットバリューアッド事業による収益基盤の多様化を進める。特に、トンネル無人化施工システムやAI活用技術、低炭素型コンクリート開発など、建設技術のフロンティアを拓く研究開発は、将来の競争優位性を一層強化する可能性を秘める。また、国内の国土強靭化需要に加え、東南アジアを中心とした海外事業展開、PFI事業、再生可能エネルギー事業といった多角的な事業ポートフォリオは、市場環境の変化に対するレジリエンスを高める。人財確保と育成、時間外労働上限規制への対応、情報セキュリティ対策、気候変動リスクへの対応など、持続可能な経営に向けた課題にも積極的に取り組む姿勢を示す。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100R536 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
250.0B 13.5倍 1.4倍 0.0% 5,983.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 366.8B 401.6B 339.8B
営業利益 21.1B 18.8B 12.6B
純利益 17.5B 12.4B 9.6B
EPS 444.5 313.9 244.4
BPS 4,361.3 4,277.1 3,770.8

大株主

株主名持株比率
伊藤忠商事株式会社0.19%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.14%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.06%
西松建設持株会0.02%
明治安田生命保険相互会社0.02%
株式会社みずほ銀行0.02%
住友不動産株式会社0.02%
みずほ信託銀行株式会社0.02%
JPモルガン証券株式会社0.01%
株式会社日本カストディ銀行(年金信託口)0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-06-06株式会社みずほ銀行 0.01%N/A
2025-06-06伊藤忠商事株式会社 20.82%+2.53%
2024-11-21伊藤忠商事株式会社 18.29%+1.15%
2024-11-07伊藤忠商事株式会社 17.14%+1.43%
2024-10-07伊藤忠商事株式会社 15.71%+1.16%
2024-09-17伊藤忠商事株式会社 14.55%+1.02%
2024-09-05伊藤忠商事株式会社 13.53%+1.10%
2024-08-26伊藤忠商事株式会社 12.43%+1.01%
2024-08-14伊藤忠商事株式会社 11.42%+3.16%
2024-07-22株式会社みずほ銀行 0.01%N/A
2023-06-23伊藤忠商事株式会社 8.26%+1.02%
2023-04-07株式会社みずほ銀行 0.01%N/A
2023-02-06三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 4.12%(1.00%)
2022-10-06三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 5.12%(0.13%)
2022-06-22株式会社みずほ銀行 0.01%N/A
2022-01-07三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 5.25%+5.25%
2021-12-16株式会社シティインデックスイレブンス 0.00%(7.24%)
2021-12-15伊藤忠商事株式会社 7.24%+7.24%
2021-12-07株式会社みずほ銀行 0.01%N/A
2021-11-22株式会社みずほ銀行 0.01%N/A

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-01-07TDNet人事西松建本社機構改編及び執行役員の異動に関するお知らせ5,770+0.69%
2025-06-06EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.01%4,807-0.75%
2025-06-06EDINET大量保有伊藤忠商事株式会社大量保有 20.82%4,807-0.75%
2024-11-21EDINET大量保有伊藤忠商事株式会社大量保有 18.29%
2024-11-07EDINET大量保有伊藤忠商事株式会社大量保有 17.14%
2024-10-07EDINET大量保有伊藤忠商事株式会社大量保有 15.71%
2024-09-17EDINET大量保有伊藤忠商事株式会社大量保有 14.55%
2024-09-05EDINET大量保有伊藤忠商事株式会社大量保有 13.53%
2024-08-26EDINET大量保有伊藤忠商事株式会社大量保有 12.43%
2024-08-14EDINET大量保有伊藤忠商事株式会社大量保有 11.42%
2024-07-22EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.01%
2023-06-23EDINET大量保有伊藤忠商事株式会社大量保有 8.26%
2023-04-07EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.01%
2023-02-06EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 4.12%
2022-10-06EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 5.12%
2022-06-22EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.01%
2022-01-07EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 5.25%
2021-12-16EDINET大量保有株式会社シティインデックスイレブンス変更
2021-12-15EDINET大量保有伊藤忠商事株式会社大量保有 7.24%
2021-12-07EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.01%