Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社富士ピー・エス (1848)

株式会社富士ピー・エスは、PC(プレストレストコンクリート)技術を核とした建設業を展開。土木・建築工事請負、PC製品製造販売が主力だ。高度なPC技術を競争優位性とし、特に建築分野の「FR板」は現場作業員減少を背景に需要拡大が期待される。公共土木事業への依存度が高い。中期経営計画「VISION2030」で高収益体質と成長を目指す。労働力不足対応、FR板の成長、大豊建設との提携が注目点。営業キャッシュフロー改善とROE/PBR向上は課題。配当性向40%を目指し株主還元を強化する。 [本社]福岡県福岡市中央区 [創業]1954年 [上場]1993年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社富士ピー・エスは、PC(プレストレストコンクリート)技術を核とした建設業を展開する。主要事業は土木、建築、不動産賃貸。土木事業では、PC技術を用いた土木工事請負やPC土木製品の製造・販売を行う。子会社の駿河技建はコンクリート構造物の診断・補修・補強を手掛ける。公共土木事業への依存度が高く、災害復旧や国土強靭化関連事業が堅調に推移する見込みだ。建築事業では、PC技術を用いた建築工事請負やPC建築製品の製造・販売を行う。主力製品「FR板」は、首都圏の再開発需要と現場作業員減少を背景に、需要拡大が期待される。

同社の競争優位性は、高度で特化したPC技術と、それを支える人材教育・技術開発にある。PC技術を応用したプレキャスト工法は、現場の省力化・省人化に貢献し、建設業界の労働力不足という構造的課題へのソリューションを提供する。「FR板」の需要拡大はその具体例だ。いわき研究所では、ICTやAIを活用した省力化製造方法、環境保全・防災対応製品、メンテナンス工法など、社会ニーズに応じた技術革新を進める。これらの技術的優位性、ノウハウ、特定建設業許可、大規模工場生産体制が参入障壁となっている。

2. 沿革ハイライト

同社は1954年、九州鋼弦コンクリート株式会社として設立され、PC事業の先駆けとなった。1965年には建築事業へ進出し、1991年に現社名へ変更。1993年に福岡証券取引所、1996年に東証二部へ上場し、2018年には東証一部に指定されたが、2022年の市場区分見直しでスタンダード市場へ移行した。2021年には駿河技建を子会社化し、コンクリート構造物の診断・補修・補強分野を強化している。

3. 収益・成長

同社は中期経営計画「VISION2030」で、2025年度に売上高350億円超・営業利益率5%超、2030年度には売上高450億円超・営業利益率5%超を目標とする。成長ドライバーは、土木分野の「防災・減災、国土強靭化」関連事業と、建築分野の首都圏再開発需要および「FR板」の需要拡大だ。建設技術者・技能労働者不足に対応するため、現場工事のプレキャスト化推進や生産の機械化・自動化など省人化技術の導入を重視し、設備投資を進める。研究開発では、省力化製造方法、環境保全・防災対応製品・工法、各種メンテナンス工法の開発に注力する。

2025年3月期は、売上高33,771百万円、営業利益885百万円、純利益2,187百万円を計上し、前連結会計年度から増収増益となった。2025年6月には大豊建設株式会社との業務提携を決議。主力分野の異なる企業との協業により、プレキャスト化推進やメンテナンス工事のトータル対応を実現し、企業価値向上、対象市場拡大、コスト競争力強化を目指す。

4. 財務健全性

同社は「VISION2030」で財務健全性を重視し、投資は利益の範囲内とする。ROE7%超の維持を目標とするが、建設コスト高騰の影響で2期連続未達、PBRも1.0を割り込む。営業キャッシュ・フローが3期連続マイナスであることを課題とし、設計変更や単価変更で収益性平準化を図り、キャッシュ・フロー改善を目指す。設備投資に伴う資金需要には、借入抑制、保有資産の有効活用・売却を進め、本業への資本シフトを推進する。2025年3月期の総資産は37,756百万円、純資産12,308百万円、有利子負債10,776百万円。

5. 株主還元

「VISION2030」では配当性向20%超を株主還元方針としていたが、2024年5月に配当政策を見直し、資本コストや株価を意識した経営を推進。配当性向40%を目指すとともに、自己株式の取得検討、IR活動強化により株主還元を強化する方針だ。2025年3月期の年間配当金は13.0円である。

6. 注目ポイント

同社の注目ポイントは、建設業界の労働力不足に対し、PC技術を核としたプレキャスト工法や省人化技術で対応し、効率化と品質向上を両立する点だ。公共事業への高い依存度から、土木・建築を両輪とした安定的な事業構造への転換を進め、民間建築投資への対応力強化を図る。特に、首都圏再開発需要と合致する主力製品「FR板」の成長性、および大豊建設との業務提携によるシナジー効果に期待が集まる。一方で、営業キャッシュ・フローの改善、財務健全化、ROE・PBR達成に向けた収益性向上が喫緊の課題だ。研究開発投資を継続し、環境負荷低減やメンテナンス需要に対応する技術開発も中長期的な成長を支える。

[本社]福岡県福岡市中央区 [創業]1954年 [上場]1993年

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100VZ7H | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-20)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
10.7B 4.7倍 0.8倍 0.0% 574.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 33.8B 28.6B 26.8B
営業利益 885M 564M 221M
純利益 2.2B 415M 123M
EPS 123.3 23.4 7.0
BPS 697.3 585.3 559.4

大株主

株主名持株比率
太平洋セメント株式会社0.18%
住友電気工業株式会社0.13%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(退職給付信託口・九州電力株式会社及び九州電力送配電株式会社口)0.13%
西日本鉄道株式会社0.04%
みずほ信託銀行株式会社退職給付信託神鋼鋼線工業口再信託受託者株式会社日本カストディ銀行0.04%
日鉄SGワイヤ株式会社0.02%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.02%
株式会社渡辺藤吉本店0.01%
株式会社福岡銀行0.01%
株式会社西日本シティ銀行0.01%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-11-17TDNet不祥事・訂正富士ピー・エス(訂正)「2026年3月期第2四半期(中間期)決算説明資料」の一部訂正に関するお知らせ536-1.31%
2025-11-14TDNet決算富士ピー・エス2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)551-2.72%
2025-11-14TDNetIR富士ピー・エス2026年3月期 第2四半期(中間期)決算説明資料551-2.72%
2025-08-08TDNet決算富士ピー・エス2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)538+2.04%
2025-06-12TDNet新規事業富士ピー・エス大豊建設株式会社との業務提携についてのお知らせ461+1.08%