矢作建設工業グループは、当社と8子会社で構成され、建築、土木、不動産の3セグメントを展開する。
**1. 事業概要と競争優位性**
建築セグメントは建築工事請負を担い、独自の外付耐震補強工法による耐震診断から施工までの一連サービスを提供し、技術的優位性を確立する。大規模・超高層建築のコスト競争力向上技術拡充にも注力する。名古屋鉄道より駅舎建築工事等を継続的に受注し、安定顧客基盤を構築する。
土木セグメントは土木・鉄道工事請負を行う。防災・減災機能に優れる地山補強土工法「PAN WALL工法」「CAB WALL工法」は全国で施工実績を持ち、性能評価と改良を継続する。名古屋鉄道より鉄道工事等を継続的に受注する。
不動産セグメントは不動産の売買、賃貸、マンション分譲、ビル・マンション管理、不動産開発を行う。不動産賃貸や管理事業はストック型収益の基盤を形成し、ビジネスモデルの質を高める。
エンジニアリングセンターを中心に、建築・土木分野の生産性向上や事業領域拡大、SDGs達成貢献に対応する新工法・新技術の研究開発を推進する。同業・異業種企業や大学等との技術交流・共同開発にも注力する。建設業の許認可、ノウハウ蓄積、設備投資規模は、参入障壁として機能する。
**2. 沿革ハイライト**
矢作建設工業は1949年5月に設立され、建設事業を開始した。1967年に国際開発ビルディング(現矢作ビル&ライフ)と矢作地所を設立し、名鉄建設と合併した。主要子会社を設立・子会社化し、グループ体制を構築する。2006年10月に地震工学技術研究所(現エンジニアリングセンター)を設立した。株式上場は1982年5月に名古屋証券取引所市場第二部へ、1995年12月には東京証券取引所市場第一部へ上場し、2022年4月にはプライム市場、プレミア市場へ移行した。
**3. 収益・成長**
当社グループは、建設コスト上昇、人手不足、時間外労働時間上限規制、人件費高騰、人口減少に伴う建設需要減少や担い手不足といった経営環境に直面する。これに対し、2030年度の目指す姿を「課題解決&価値創造型企業」と定め、持続的発展に貢献する企業を目指す。
中期経営計画(2021年度~2025年度)では、既存事業の深化・進化と新規分野・領域の探索・開拓を両立推進する。成長ドライバーとして、SDGs貢献技術(環境配慮技術、ZEB化データ活用、脱炭素、環境負荷低減)の開発を積極的に実施する。建設RXコンソーシアム参画を通じたロボット技術やIoT関連アプリケーションの技術連携、FRP建築構造材の実用化開発、自動設計・積算システム、安全管理アプリケーション、データ基盤構築、次世代型道床締固め機械の開発・実用化など、省人省力化技術やDXの活用を推進する。当連結会計年度の研究開発費は321百万円を計上した。
**4. 財務健全性**
2025年3月期において総資産144,220百万円、純資産68,835百万円を計上する。現金及び現金同等物は15,619百万円を保有する。有利子負債は38,600百万円である。前連結会計年度(2024年3月期)と比較して、総資産は126,000百万円から増加し、純資産も66,538百万円から増加した。有利子負債は22,400百万円から増加した。営業活動によるキャッシュ・フローは17,191百万円を確保し、投資活動によるキャッシュ・フローは255百万円であった。
**5. 株主還元**
当社グループは、株主への利益還元を経営の重要課題と認識する。中期経営計画において配当方針を掲げる。2025年3月期の年間配当金は80.0円を実施した。前連結会計年度(2024年3月期)の60.0円、前々連結会計年度(2023年3月期)の43.0円と比較して、配当額は増加傾向にある。
**6. 注目ポイント**
矢作建設工業は、建築、土木、不動産の多角的な事業展開により、安定した事業基盤を構築する。独自の外付耐震補強工法や地山補強土工法「PAN WALL工法」「CAB WALL工法」といった技術的優位性を持ち、エンジニアリングセンターを核とした継続的な研究開発投資により、競争力を強化する。名古屋鉄道からの継続的な受注は、安定的な収益源として機能する。建設業界の課題に対し、SDGs貢献技術や省人省力化技術の開発、DX推進を通じて「課題解決&価値創造型企業」への変革を目指す姿勢は、中長期的な成長ドライバーとなる。不動産セグメントにおける賃貸・管理事業は、ストック型収益としてグループ全体の収益安定化に寄与する。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 95.2B | 16.3倍 | 1.3倍 | 0.0% | 2,134.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 140.7B | 119.8B | 111.1B |
| 営業利益 | 8.7B | 9.5B | 7.2B |
| 純利益 | 5.6B | 6.5B | 4.5B |
| EPS | 131.2 | 150.2 | 104.8 |
| BPS | 1,599.6 | 1,546.4 | 1,405.1 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 名古屋鉄道株式会社 | 0.19% |
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 0.08% |
| 矢作建設取引先持株会 | 0.07% |
| 矢作建設工業社員持株会 | 0.03% |
| 日本生命保険相互会社 | 0.02% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 0.02% |
| 株式会社百十四銀行 | 0.01% |
| NDS株式会社 | 0.01% |
| 第一生命保険株式会社 | 0.01% |
| 上田八木短資株式会社 | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-03-17 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 2.80% | (3.53%) |
| 2025-03-06 | 株式会社りそな銀行 | 2.39% | (2.84%) |
| 2025-03-04 | 名古屋鉄道株式会社 | 18.80% | +0.11% |
| 2024-07-29 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 6.33% | +0.15% |
| 2022-07-21 | 澤野 正司 | 6.03% | +1.03% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-17 | TDNet | その他 | 矢作建 | 社員持株会を通じた株式付与としての自己株式の処分の払込完了及び一部失権に関するお知らせ | 2,155 | +2.23% |
| 2026-01-23 | TDNet | M&A | 矢作建 | 当社子会社の会社分割(吸収分割)による分譲マンション事業の譲渡に関するお知らせ | 2,453 | -2.08% |
| 2026-01-23 | TDNet | その他 | 矢作建 | 株式の取得(子会社化)に関するお知らせ | 2,453 | -2.08% |
| 2025-10-28 | TDNet | 業績修正 | 矢作建 | 2026年3月期第2四半期(中間期)連結業績予想の修正に関するお知らせ | 2,258 | -3.76% |
| 2025-03-17 | EDINET | 大量保有 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー | 大量保有 2.8% | 1,345 | +1.12% |
| 2025-03-06 | EDINET | 大量保有 | 株式会社りそな銀行 | 大量保有 2.39% | 1,289 | +0.00% |
| 2025-03-04 | EDINET | 大量保有 | 名古屋鉄道株式会社 | 大量保有 18.8% | 1,256 | +0.48% |
| 2024-07-29 | EDINET | 大量保有 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー | 大量保有 6.33% | — | — |
| 2022-07-21 | EDINET | 大量保有 | 澤野 正司 | 大量保有 6.03% | — | — |