Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

日本国土開発株式会社 (1887)

日本国土開発は、土木・建築工事を主力とし、ダム、道路、超高層建築等を手掛ける総合建設会社である。独自工法「ツイスター工法」「動圧密工法」や「JDC低床免震システム」の日本初の一般評定取得等、技術的優位性を有する。i-ConstructionやAI活用で生産性向上を図り、石炭灰活用技術開発にも注力する。再生可能エネルギー事業はストック収益源として拡大し、社会課題解決を掲げ、脱炭素・担い手不足に対応する「先端の建設企業」を目指す。 [本社]東京都港区 [創業]1951年 [上場]1954年

**1. 事業概要と競争優位性**

日本国土開発グループは、土木、建築、関連の3事業を展開する。土木事業は日本国内と東南アジアを拠点に、ダム、河川、橋梁、トンネル、道路、上下水道、造成工事等の社会基盤整備、震災関連復興工事、太陽光発電所建設工事の施工管理を行う。独自開発の「ツイスター工法」(建設材料リサイクル)、「動圧密工法」(ゴミ減容化、地盤改良)等の技術を実用化する。マシナリー活用による生産性向上、特にスクレーパ導入による大規模造成工事の工期短縮・省力化を強みとする。国土交通省が推進するi-Constructionに積極的に取り組み、ICTを調査・測量から施工・維持管理まで活用し、現場の生産性向上を図る。子会社は石炭灰を主原料とする路盤材等(ORクリート)製造販売の福島エコクリート、塩害対策機能性吸着材(ADOXパウダー)製造販売のANIONを含む。

建築事業は公共施設、競技場等の大型施設、オフィスビル・マンション等の建造物(超高層建築)、マルチテナント型物流施設等、多岐にわたる実績を有する。高い施工管理能力に基づく高品質な建物提供、及び設計・施工が可能である点を強みとし、「建築デザイン計画ソリューション」「建物価値再生ソリューション」「免震エンジニアリング」等、顧客ニーズに合わせたソリューションを提供する。

関連事業は不動産開発・投資・賃貸・販売事業、再生可能エネルギー事業(太陽光発電)、墓苑事業を展開する。再生可能エネルギー事業では、複数の匿名組合への出資やJDCグリーンエナジー合同会社の連結子会社化により太陽光発電所を運営する。

競争優位性(Moat)として、土木分野では「ツイスター工法」「動圧密工法」等の独自工法、マシナリー活用による生産性向上、i-Constructionへの積極的な取り組み、石炭灰活用技術開発が挙げられる。建築分野では「JDC低床免震システム」が床免震で日本初の一般評定を取得した技術力、高い施工管理能力、多様なソリューション提供力が強みとなる。研究開発活動では、土木事業でマシナリー×ICTによる土工の高速化・省力化技術、回転式破砕混合工法の改良、コンクリート関連技術、地盤改良技術、機能性吸着材の開発を進める。建築事業では施工省力化・合理化技術、BIM活用、AIを活用した「配筋検査システム」の共同開発に取り組む。これらの技術開発力は、同社の技術的優位性を確立する。また、建設業最多となる通算4回の「健康経営銘柄」選定、6年連続の「健康経営優良法人ホワイト500」選定、経済産業省の「DX認定事業者」認定は、人材確保における優位性を示す。参入障壁は、建設業法等に基づく法的規制、大規模な設備投資、長年にわたるノウハウ蓄積が挙げられる。

**2. 沿革ハイライト**

1951年4月10日、土木工事の機械施工開拓・普及を目的に資本金1億円で設立された。1954年11月に東京店頭市場に株式公開し、1961年10月に東京証券取引所市場第二部、1964年2月には市場第一部に上場した。1962年12月には建築部を新設し、総合建設請負業へと事業を転換する。1998年12月に会社更生法適用を申し立て、1999年3月に上場廃止となったが、2003年9月に更生手続を終結した。その後、事業強化と技術革新を推進し、2019年3月に東京証券取引所市場第一部に再上場し、2022年4月にはプライム市場へ移行した。近年は、2016年11月に「JDC低床免震システム」が床免震で日本初の一般評定を取得したほか、健康経営銘柄・ホワイト500選定、SBTネットゼロ目標認定取得、DX認定事業者認定等、サステナビリティ経営と技術革新を推進する。

**3. 収益・成長**

日本国土開発グループは、経営理念「もっと豊かな社会づくりに貢献する」を掲げ、2030年までの長期ビジョンを「社会課題を解決する『先端の建設企業』」と位置づける。気候変動問題と2030年問題(担い手不足)の解決に取り組む。

「中期経営計画2027」(2028年5月期最終年度)では、「持続的に利益を生み出す経営基盤を再構築し、『成長軌道への回帰』を実現する」をミッションに掲げ、最終年度の計数目標としてROE8.0%、営業利益90億円を目指す。3カ年で投資総額740億円を実施する方針であり、成長分野である関連事業(不動産事業、エネルギー事業)を中心に積極的な投資を行う。

各事業の成長ドライバーとして、土木事業は「インフラリニューアル」「防災減災」「復興」に注力する。建築事業はエリア別注力マーケットを確立し、“建物のトータルサポーター”を目指す。関連事業は、優良収益不動産の取得やアセットタイプの拡充を進め、エネルギー事業では自社開発案件の累計発電容量を2030年までに200MWへ拡大し、蓄電池事業への参入も加える。新規事業として「地域課題解決パートナー」として、インフラリニューアルや再生可能エネルギーの普及に貢献する。

ビジネスモデルの質は、建設請負によるフロー収益に加え、再生可能エネルギー事業によるストック収益の拡大を図ることで、利益の安定化と成長を目指す。DX戦略として、経営・業務システム、AI・RPAの導入、ICTを活用した測量や自動化施工、BIM/CIMの活用を推進し、生産性向上、省人化、提供価値の最大化を目指す。国内建設市場は脱炭素化関連投資や国土強靭化計画による公共投資が見込まれる一方、資材・労務費の高騰や担い手不足が課題であり、DXや技術革新による生産性向上が成長の鍵となる。

**4. 財務健全性**

「中期経営計画2027」期間中、財務健全性の観点から自己資本比率40%以上、D/Eレシオ0.7倍以下を堅持する方針である。自己資本は最終年度に720億円の確保を目指す。収益力強化と事業基盤拡充に向け、有利子負債を戦略的に活用し、成長分野への積極投資を実施する。

**5. 株主還元**

配当政策では、安定した株主還元のため「DOE(株主資本配当率)」を継続採用する。収益力の回復を前提に「DOE2.5~3.5%」を配当方針とし、最終年度まで順次引き上げを目指す。PBRが1倍を下回る現状に対し、ROE改善とPER向上を目指し、PBR向上に努める。

**6. 注目ポイント**

日本国土開発は、土木・建築を基盤とする総合建設業として、社会基盤整備や震災復興に貢献する役割を果たす。同時に、気候変動問題や担い手不足といった社会課題解決を長期ビジョンに掲げ、事業構造の変革を進める点が注目される。独自工法やICT・AIを活用した生産性向上技術、環境技術開発力は、建設業界における競争優位性の源泉となる。再生可能エネルギー事業をストック収益の柱として強化し、不動産開発と合わせた関連事業への積極投資は、収益の安定化と成長ドライバーとなる。建設業最多の健康経営銘柄選定やDX認定事業者としての取り組みは、人材確保が喫緊の課題である建設業界において、持続的な成長を支える重要な要素である。海外事業の展開も、新たな成長機会を創出する可能性を秘める。中期経営計画2027における財務目標達成とPBR向上への取り組みは、今後の企業価値向上に向けた重要な指標となる。

出典: 有価証券報告書 (2025-05) doc_id=S100WKKV | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
53.6B 36.1倍 0.7倍 0.0% 600.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 123.3B 135.7B 154.2B
営業利益 2.3B -9.4B 4.5B
純利益 1.3B -7.2B 3.3B
EPS 16.6 -86.2 39.0
BPS 831.4 819.5 935.1

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.09%
株式会社ザイマックスグループ0.07%
日本国土開発持株会0.05%
みずほ信託銀行株式会社(一般財団法人日本国土開発未来研究財団口)0.05%
株式会社西京銀行0.04%
アジア航測株式会社0.04%
日本基礎技術株式会社0.04%
須賀工業株式会社0.03%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.02%
THE NOMURA TRUST AND BANKING CO., LTD. AS THE TRUSTEE OF REPURCHASE AGREEMENT MOTHER FUND(常任代理人シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2024-04-03株式会社ザイマックスグループ 6.29%+0.32%
2024-03-18株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 4.23%(1.09%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-10-17TDNetその他日本国土開発譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ531+1.13%
2025-09-19TDNetその他日本国土開発譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ509+1.38%
2025-08-22TDNet決算日本国土開発(訂正)「2025年5月期決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について491+0.20%
2024-04-03EDINET大量保有株式会社ザイマックスグループ大量保有 6.29%
2024-03-18EDINET大量保有株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー大量保有 4.23%