Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

三機工業株式会社 (1961)

三機工業は建築設備、機械システム、環境システム、不動産事業を展開する。ビル空調衛生、産業空調、搬送システム、上下水・廃棄物処理施設が主力である。クリーンルーム向け空調システム「BroDOUP™」(特許6件)、極低湿度環境試験室、省エネ型水処理装置MABR等の技術開発で競争優位性を築く。脱炭素化、自動化・省人化ニーズに対応し、大都市圏再開発、半導体・EV電池関連投資、物流分野が成長を牽引する。環境システムではDBO方式で長期顧客関係を構築する。 [本社]東京都中央区 [創業]1949年 [上場]1950年

1. 事業概要と競争優位性

三機工業は建築設備、機械システム、環境システム、不動産事業を主な事業として取り組む。建築設備事業はビル空調衛生、産業空調(工場向け)、電気設備及びファシリティシステム全般を手掛け、大都市圏の大型再開発事業や半導体、EV電池、バイオ医薬関連などの産業空調分野の民間投資が活発に推移する。機械システム事業は搬送システム及び搬送機器の製造販売を行い、人手不足を背景とした自動化・省人化ニーズに対応するため、二次電池、医療・医薬、物流分野に注力する。環境システム事業は上下水道施設及び廃棄物処理施設に関する事業を展開し、脱炭素社会に向けた省エネルギーニーズに応えるため、DBO方式による事業提案を行う。海外市場では省エネ型散気装置「エアロウイング」の販売が好調である。

競争優位性として、クリーンルーム向け空調システム「BroDOUP™」は関連特許を6件取得し、大規模クリーンルームに対応する。次世代電池の開発・製造に必要なマイナス80℃露点クラスの極低湿度環境試験室を構築し、独自技術の確立を図る。環境システム事業では、省エネルギー性に優れる新たな排水処理法MABRの研究開発を進め、OxyMem社と独占販売契約を締結する。これらの技術開発は、総合研修・研究施設「三機テクノセンター」を中心に横断的に推進し、DBO方式による長期的な顧客関係構築も図る。

2. 沿革ハイライト

1949年8月に企業再建整備法に基づき設立し、1950年9月に東京証券取引所に上場する。1982年6月に技術研究所を建設し、技術開発体制を強化する。2006年9月にはオーストリアの散気装置製造・販売会社AQUACONSULT Anlagenbau GmbHの経営権を取得し、海外事業を拡大する。2018年10月に総合研修・研究施設「三機テクノセンター」を、2019年9月には機械システム事業の主力生産拠点「大和プロダクトセンター」を本格稼働させる。2022年4月には東京証券取引所の市場区分見直しによりプライム市場へ移行する。

3. 収益・成長

当社グループは、2025年度を新たな出発点とし、2030年度までの経営ビジョン“MIRAI 2030”及び2027年度までの3ヵ年を対象とする中期経営計画2027を策定する。中期経営計画2027では、2027年度に売上高3,000億円、営業利益300億円、営業利益率10.0%を経営目標とする。成長ドライバーは、脱炭素化、少子高齢化、働き方改革、AI技術の進展といった経営環境の変化への対応である。「省エネルギー・創エネルギー事業」や「自動化・省人化事業」を推進する。建築設備事業では大都市圏の大型再開発や半導体、EV電池、バイオ医薬関連の産業空調分野の民間投資を取り込む。機械システム事業では人手不足を背景とした自動化・省人化ニーズを捉え、二次電池、医療・医薬、物流分野に注力する。環境システム事業では脱炭素社会に向けた省エネルギーニーズに対応し、DBO方式による事業提案や海外市場での事業拡大を図る。計画期間中に500億円程度の成長投資を計画する。

対処すべき課題として、人財確保、建設業における労働時間上限規制適用開始に伴う対応可能工事量の低減、資機材価格と労務費の上昇、技術者不足、不採算工事の発生リスクを認識する。また、脱炭素化のための省エネに関する最新技術の導入需要が高まる中、新技術の開発・導入や体制構築の遅れがリスクとなる。

4. 財務健全性

2025年3月期末の現金及び現金同等物は43,848百万円、有利子負債は7,107百万円であり、財務基盤は強固である。総資産200,839百万円に対し、純資産は106,380百万円で、自己資本比率は約53.0%となる。2024年度の自己資本当期純利益率(ROE)は16.3%を達成し、前中期経営計画の目標値8%以上を大幅に上回る。株価純資産倍率(PBR)も安定して1倍超の水準を維持する。昨今の金利上昇により株主資本コストが従来の6~7%から現時点では7~8%に上昇していることを認識し、中期経営計画2027ではエクイティスプレッドを意識したROE・EPSの持続的な向上を目指す。

5. 株主還元

中期経営計画2027において、純資産配当率(DOE)5.0%以上を配当方針とする。計画期間中の累計で400万株程度の自己株式取得を目標とする。2028年3月末までに政策保有株式を連結純資産の20%未満とすることを目標に、2024年3月末時点から上場株式の銘柄数、金額ともに50%以上削減する。

6. 注目ポイント

当社グループは、超長期ビジョン「選ばれ続ける三機へ!」の実現に向け、経営ビジョン“MIRAI 2030”で「人に快適を。地球に最適を。」をテーマに掲げ、環境・社会価値と企業価値の向上を両立させるCSV(共有価値の創造)を目指す。中期経営計画2027では「深化と共創」を重点テーマとし、既存事業の技術深化と多様なパートナーとの共創を推進する。CDP「気候変動Aリスト」に3年連続で選定され、SBT認定を取得するなど、サステナビリティ経営を強化する。新技術の開発、コーポレートガバナンスの一層の強化に取り組み、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図る。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W3GT | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
373.3B 20.9倍 3.3倍 0.0% 6,830.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 253.1B 221.9B 190.9B
営業利益 21.9B 11.6B 5.4B
純利益 17.2B 9.0B 4.8B
EPS 326.3 165.6 85.8
BPS 2,051.6 1,967.0 1,666.4

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.12%
明治安田生命保険相互会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)0.10%
三機共栄会0.06%
大樹生命保険株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)0.06%
日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)0.04%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.04%
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.04%
三機工業従業員持株会0.03%
JPモルガン証券株式会社0.01%
株式会社大分銀行0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-12-22日本生命保険相互会社 9.42%+0.15%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-17TDNet不祥事・訂正三機工当社元従業員による不正行為に関するお知らせ6,610+5.90%
2026-01-29TDNet人事三機工代表取締役の異動に関するお知らせ6,710-0.89%
2026-01-29TDNetM&A三機工株式取得(持分法適用関連会社化)に関するお知らせ6,710-0.89%
2025-12-24TDNet配当・還元三機工自己株式の取得状況および取得終了に関するお知らせ5,780+2.08%
2025-12-22EDINET大量保有日本生命保険相互会社大量保有 9.42%5,770+0.17%
2025-10-07TDNetその他三機工当社請負現場における重油流出事故についてのお知らせ4,985+0.70%
2025-06-26TDNetその他三機工譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ4,045-0.49%