株式会社中広は、メディア広告事業を単一セグメントとして展開する。主力事業は、フリーマガジン『ハッピーメディア(R)』の発行・運用、広告代理、販売促進策の企画運営等のセールスプロモーションである。自社メディアとして、地域フリーマガジン『地域みっちゃく生活情報誌(R)』等の紙媒体と、クーポンアプリ「フリモ」、求人情報「まちJOB」等のインターネット媒体を保有する。
同社の競争優位性(Moat)は、地域に密着したフリーマガジンの発行・配布体制に根差す。「一軒一軒手配り」による発行エリア内の各家庭への丁寧な配布は、ほぼ100%の世帯到達率を実現し、広告主にとって高レスポンスの広告媒体を提供する。関係諸法規にのっとった厳格な掲載基準・表記基準を設け、信頼性の高い紙面構成を維持する。地域の最新の時事情報や文化等を取り上げる「ご当地の話題」を特集し、地域にみっちゃくした誌面作りを行う。これらの強みにより、同社は2025年3月末時点で34都道府県180誌、月間総発行部数1,345万部を発行し、「地域住民をターゲットとした各戸配布型の無料の紙メディアとして比類のない競争優位性を確立している」と認識する。VC(ボランタリー・チェーン)契約を推進し、商標使用料及びシステム使用料を得ながら、全国規模の良質なフリーメディア広告インフラの迅速な整備を図る。これは、地域密着・厳格な掲載基準・正確な配布部数・レスポンス重視というフリーマガジンの考え方に賛同する企業との共同事業であり、参入障壁を構築する。
1978年5月、岐阜県岐阜市に広告代理業として設立する。1994年12月には地域フリーマガジンを創刊し、自社媒体を有する広告会社へと業態転換する。以降、新規創刊やVC契約を通じて発行エリアを拡大し、自社メディア事業を強化する。2007年2月に名古屋証券取引所セントレックスに上場し、2015年12月には東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部に指定替えとなる。2021年4月にはクーポンアプリ「フリモ」を開始し、デジタル領域への展開を本格化する。同年6月には株式会社関西ぱどを関連会社化し、VC加盟により『地域みっちゃく生活情報誌(R)』の月間発行部数が1,000万部を突破する。2023年10月には株式会社関西ぱどを連結子会社化するなど、M&Aも活用しながら全国展開を進める。
当社グループは「地域社会への貢献」を理念に掲げ、持続的な成長と安定的な収益確保の両立を目指す。経営上の目標達成のための客観的な指標(KPI)として、月間発行部数、売上高、営業利益、売上高営業利益率を設定する。中期的な数値目標として、営業利益1,000,000千円、売上高営業利益率10%を目指し、東京証券取引所プライム市場の数値基準の早期達成を認識する。
成長ドライバーは、地域フリーマガジンの直営およびVC加盟社における発行エリアの全国展開であり、全国5,000万世帯への直接配布を目標とする。広告業界のデジタルシフトが続く中、紙の広告メディアの優位性・メリットにこだわりつつ、デジタル広告のメリットも享受できる「ハイブリッド広告」を推進する。具体的には、「フリモ」アプリの情報量や利便性の向上、求人情報「まちJOB」の強化を図る。官公庁営業の強化による行政との地域課題解決にかかる諸施策の協働や、地域広告主の経営課題解決に資する「DX商材」の充実も図る。
デジタルトランスフォーメーション(DX)化の強化も重要な成長ドライバーである。業務効率向上を最優先課題と認識し、30年のハッピーメディアの歴史と紙媒体の信頼性、情報量や利便性、双方向性やレスポンスに優れたデジタル媒体のメリットを融合した「ハイブリッド広告」を推進する。これは、読者のレスポンスを地域や部数、広告の時期や連載回数などのタイミング、業種や求人等の広告内容、サイズや位置・色・写真・キャッチコピーなどの編集内容、クーポンの有無やその特典内容など多数のファクターで分析し「広告を科学」するものである。毎月、広告に対する百万件以上のレスポンスを瞬時に集計・分析し、読者の傾向を踏まえた付加価値の高い広告提案を行う。自社独自で開発した広告制作およびCRMシステム「C-Brain」に、AIによる効果的な広告制作機能「CAI(解)」を実装し、訴求力の高い広告制作や営業活動の効率化を図る。スローガン「Data Driven Innovation」のもと、実践データとAIで反響の出る広告を作る集団を目指す。
CSV活動も成長に寄与する。地域フリーマガジンの媒体特性(高い県内世帯カバー率)を活かし、「交通事故死亡者数全国ワースト脱却キャンペーン」や「児童虐待防止運動」等、社会課題・地域課題解決の取り組みを主体的に実施する。これは地域住民からの信頼獲得とブランド力向上に繋がり、長期的な企業価値向上に貢献する。
業績は季節的変動を示し、第3四半期及び第4四半期において売上高が増加する傾向がある。これは新卒社員の育成効果が下半期に表れること、忘新年会シーズンにあたる第3四半期に飲食店等からの広告受注が増加すること、行政・民間企業等からの受注が第4四半期に増加する傾向があるためである。
当社グループの資金調達は、特定の金融機関に依存せず、複数の金融機関と友好的な関係を継続する。2025年3月末時点の有利子負債残高は1,215,642千円であり、負債純資産合計に占める比率は24.3%である。設備投資は、当連結会計年度において総額64,071千円となり、主な内容はパソコン入替、事務所移転、車両取得、建物附属設備改修、営業支援システムと基幹システムを中心とするソフトウェア投資である。コスト削減を徹底し、印刷用紙代を含む印刷費用の洗い直し、配布の内製化に加え、拠点運営経費等の販売費及び一般管理費の削減を行う。
提供された情報からは、株主還元に関する具体的な方針や目標についての記述は確認できない。年間配当金は、2025年3月期で12.0円、2024年3月期で12.0円、2023年3月期で10.0円を支払う。
当社グループは、広告業界のデジタルシフトが進む中で、紙媒体の強みとデジタル媒体の利便性を融合した「ハイブリッド広告」戦略を推進する。特に「Data Driven Innovation」をスローガンに掲げ、実践データとAI(CAI(解))を活用した広告制作・提案の高度化は、今後の競争力強化と収益性向上に寄与する可能性を秘める。全国5,000万世帯への直接配布という目標達成に向けたVC契約の推進とM&A戦略は、市場での支配的地位をさらに確立する成長ドライバーとなる。また、「地域社会への貢献」を理念とするCSV活動は、地域住民からの信頼獲得とブランド力向上に繋がり、長期的な企業価値向上に貢献する。各戸配布型無料紙メディアとして「比類のない競争優位性」を確立しているという自己認識は、その配布網と地域密着性、厳格な掲載基準に裏打ちされる。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 3.6B | 21.1倍 | 1.7倍 | 0.0% | 507.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 11.3B | 10.2B | 8.5B |
| 営業利益 | 310M | 304M | 189M |
| 純利益 | 164M | 193M | 85M |
| EPS | 24.1 | 28.4 | 12.5 |
| BPS | 297.5 | 285.5 | 268.4 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 有限会社オリベ興産 | 0.34% |
| 後藤 一俊 | 0.11% |
| 岐阜信用金庫 | 0.05% |
| 中広従業員持株会 | 0.03% |
| 中島 永次 | 0.03% |
| 株式会社トーヨーキッチンスタイル | 0.03% |
| 服部 正孝 | 0.02% |
| 大島 斉 | 0.02% |
| ハット・ユナイテッド株式会社 | 0.01% |
| 松田 卓也 | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2024-02-20 | 後藤 一俊 | 43.44% | (2.00%) |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-06 | TDNet | 決算 | 中広 | 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 455 | +0.88% |
| 2025-11-07 | TDNet | 決算 | 中広 | 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結) | 413 | +1.45% |
| 2025-11-07 | TDNet | その他 | 中広 | 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算補足説明資料 | 413 | +1.45% |
| 2025-08-08 | TDNet | 決算 | 中広 | 2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 469 | -4.05% |
| 2025-06-24 | TDNet | 人事 | 中広 | 人事異動に関するお知らせ | 439 | +1.14% |
| 2024-02-20 | EDINET | 大量保有 | 後藤 一俊 | 大量保有 43.44% | — | — |