Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社アイロムグループ (2372)

アイロムグループはSMO、CRO、先端医療、創薬、メディカルサポートを展開する。SMO・CRO事業は臨床試験支援を包括的に提供し、ハイブリッド型総合臨床開発企業を目指す。先端医療事業は独自のセンダイウイルスベクター技術とGMP製造施設を保有。iPS細胞作製キット「CytoTune®-iPS」は世界中の研究者から評価される。ライセンス活動でベクターの世界標準化を図る。医薬品開発のグローバル化、再生医療等への移行が成長を牽引する。 [本社]東京都千代田区 [創業]1997年 [上場]2003年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社アイロムグループは、SMO(治験施設支援機関)事業、CRO(開発業務受託機関)事業、先端医療事業、創薬事業、メディカルサポート事業の5つのセグメントを展開する総合医療サポート企業である。

SMO事業は、臨床試験の実施に係る業務を医療機関から受託し、代行及び支援する。CRO事業との連携により、臨床試験計画の立案から第I相から第IV相にいたる実施支援までを包括的に受託する。GCP等の厳格なルールに基づき、倫理性、科学性、信頼性を確保する。CRO事業は、日本及びオーストラリアに臨床試験実施施設を保有し、早期臨床試験を実施することで国内外の製薬企業等のグローバル開発を支援する。国内では企業主導の臨床試験支援に加え、アカデミアを中心に再生医療等製品や難治性疾患等の医師主導治験・臨床研究の支援を行う。統計解析分野に強みを持つ。両事業は連携を強化し、ハイブリッド型総合臨床開発企業となることを目指す。

先端医療事業は、高性能かつ安全性の高いベクター技術を基盤とする。安全性と効率性に優れた独自のセンダイウイルスベクター技術を保有し、ワクチンや遺伝子治療製剤の開発、iPS細胞関連技術を基盤とした再生医療領域の研究開発と事業化を推進する。厚生労働省関東信越厚生局より特定細胞加工物製造許可を取得したGMPベクター製造施設・CPC(細胞培養加工施設)を保有し、臨床用ベクター・遺伝子治療製剤・再生医療等製品などの受託製造を行う。再生医療等製品製造業許可、第一種医薬品製造販売業許可及び第一種医療機器販売業許可も取得する。iPS細胞作製キット「CytoTune®-iPS」は、センダイウイルスベクターに山中因子を搭載し、その安全性と作製効率から世界中の研究者から高い評価を得る。同技術の積極的なライセンス活動を世界各国の製薬企業や研究機関等に対して継続し、センダイウイルスベクターをベクターの世界標準とすることを目指す。

創薬事業は、国内外の製薬企業等とのライセンス契約に基づき、バイオシミラー等の医薬品の共同開発を進める。メディカルサポート事業は、クリニックモール(複合型医療施設)の設置及び賃貸等、医業コンサルティング等、医業経営を全般的かつ包括的に支援する。

競争優位性(Moat)は、SMOとCROの連携による包括的臨床開発支援体制、先端医療事業における独自のセンダイウイルスベクター基盤技術とGMP製造施設・各種製造販売許可、iPS細胞作製キット「CytoTune®-iPS」の国際的評価である。参入障壁は、GCP等の厳格な規制、許認可取得、大規模設備投資、専門的ノウハウ蓄積、人材確保の困難さである。

2. 沿革ハイライト

当社は1997年4月にSMO事業を開始した。2003年10月にJASDAQ市場に株式公開し、2005年1月には東証一部に上場した。2006年10月に持株会社体制へ移行し、2007年1月にCRO事業に参入した。2014年1月にディナベック株式会社(現 株式会社IDファーマ)を連結子会社化し、先端医療事業へ本格参入した。2016年12月に豪州のCMAX CLINICAL RESEARCH PTY LTDを連結子会社化し、CRO事業の海外展開を強化した。2022年4月に東証プライム市場へ移行した。M&Aを積極的に活用し、事業領域と地理的範囲を拡大する。

3. 収益・成長

当社グループは、SMO・CRO事業の収益性向上と、先端医療・創薬事業の本格成長軌道化を経営方針とする。成長ドライバーは、医薬品開発のがん・難治性疾患・再生医療等への移行、グローバル化、開発期間短縮化である。SMO事業は基幹病院提携拡大、人材教育、CRO連携を強化する。CRO事業は日豪での早期臨床試験受託拡大、欧米・アジアからの受託拡大、国内でのアカデミアや先端医療製品の臨床開発支援拡大を目指す。

先端医療事業では、バイオ医薬品市場拡大を背景に、センダイウイルスベクターのライセンス活動、iPS細胞作製キットの売上拡大を図る。自社開発品の臨床試験・非臨床試験を推進し、主要パイプラインのライセンスアウトを目指すとともに、治験国内管理人として海外先端医療製薬企業の日本における開発を支援する。創薬事業では、厚生労働省がバイオシミラーのシェア目標を示すなど、政策的追い風を受けて共同開発を進める。

当連結会計年度の研究開発費は682百万円を支出した。設備投資総額は4,350百万円であり、メディカルサポート事業の賃貸不動産及びベクター製造施設に係る建設仮勘定に1,919百万円、その他事業の工具、器具及び備品に1,447百万円を投資した。

4. 財務健全性

当連結会計年度末の現金及び現金同等物は7,224百万円、有利子負債は18,462百万円である。総資産37,148百万円に対し、純資産12,772百万円であり、自己資本比率は34.38%となる。当社グループは、人材確保や研究開発のための継続的投資を行っており、資金調達を全社的課題と認識し、共同研究や金融機関・資本市場を通じた資金調達の可能性を検討する。

5. 株主還元

当連結会計年度の年間配当金は40.0円である。

6. 注目ポイント

当社グループの注目ポイントは、第一に先端医療事業の成長性である。独自のセンダイウイルスベクター技術とGMP製造施設を基盤としたワクチン・遺伝子治療・再生医療分野での開発・製造・ライセンス活動は、拡大するバイオ医薬品市場において競争優位性を確立する。特にiPS細胞作製キット「CytoTune®-iPS」が世界中の研究者から高い評価を得ている点は、技術力の証左となる。第二に、SMOとCROの連携強化による「ハイブリッド型総合臨床開発企業」への進化である。これにより、臨床試験の計画立案から実施支援までを包括的に提供し、顧客ニーズの多様化に対応する。第三に、グローバル展開の推進である。豪州でのCRO事業展開に加え、欧米及びアジア地域の製薬企業からの早期臨床試験受託拡大、センダイウイルスベクターの国際ライセンス活動を通じて、海外市場でのプレゼンスを高める。第四に、医薬品開発を取り巻く規制環境の変化への対応力である。難治性疾患や再生医療等の新技術開発の増加、開発のグローバル化・短縮化に対応するため、人材育成の徹底やQMSの強化に継続的に取り組む。M&Aを成長戦略の一環と位置付けており、今後の提携や買収によるさらなる業容拡大の可能性も注目される。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100TTPB | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
34.4B 23.9倍 2.6倍 1.4% 2,790.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 17.7B 13.9B 9.6B
営業利益 1.1B 3.0B 2.4B
純利益 1.4B 2.2B 2.0B
EPS 116.9
BPS 1,054.9

大株主

株主名持株比率
森 豊隆0.39%
森 利恵0.07%
日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)0.06%
㈱日本カストディ銀行(信託口)0.02%
セントラル短資株式会社0.01%
BNYM (常任代理人:㈱三菱UFJ銀行)0.01%
山沢 滋0.01%
森 龍介0.01%
株式会社SBI証券0.01%
上田八木短資株式会社0.00%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-03-24みずほ証券株式会社
2025-03-19野村證券株式会社 3.89
2025-03-11ビー・エックス・ジェイ・ビー・ツー・ホールディング株式会社 85.9
2025-03-11ビー・エックス・ジェイ・ビー・ツー・ホールディング株式会社 85.9
2025-03-11森 豊隆 85.9
2025-03-06モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 3.14
2025-02-21みずほ証券株式会社 0.06
2025-02-20モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 7.22
2025-01-09モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル 2.81
2025-01-09野村證券株式会社 7.29
2024-12-19モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル 6.7
2024-12-06みずほ証券株式会社 0.05
2024-12-05モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル 6.7
2024-10-04野村證券株式会社 6.37
2024-07-22みずほ証券株式会社 0.04
2024-07-03野村證券株式会社 6.55
2024-06-06森 豊隆 45.42
2024-06-05野村證券株式会社 5.31
2024-05-20森 豊隆 45.42
2022-10-19森 豊隆 45.45

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-04-22TDNetreverse_split: 株式併合、単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に係る承認決議に関す
2025-04-22TDNet株式併合、単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に係る承認決議に関するお知らせ
2025-03-25TDNet株式併合、単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に関するお知らせ
2025-03-25TDNet自己株式の消却に関するお知らせ
2025-03-25TDNetreverse_split: 株式併合、単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に関するお知らせ
2025-03-25TDNetbuyback: 自己株式の消却に関するお知らせ
2025-03-24TDNetHolding change by みずほ証券株式会社
2025-03-19TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2025-03-11TDNetHolding change by 森 豊隆
2025-03-11TDNetHolding change by ビー・エックス・ジェイ・ビー・ツー・ホールディング株式会社
2025-03-11TDNetHolding change by ビー・エックス・ジェイ・ビー・ツー・ホールディング株式会社
2025-03-06TDNetHolding change by モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社
2025-02-21TDNetHolding change by みずほ証券株式会社
2025-02-20TDNetHolding change by モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社
2025-01-09TDNetHolding change by モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル・ピ
2025-01-09TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2024-12-19TDNetHolding change by モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル・ピ
2024-12-06TDNetHolding change by みずほ証券株式会社
2024-12-05TDNetHolding change by モルガン・スタンレー・アンド・カンパニー・インターナショナル・ピ
2024-10-04TDNetHolding change by 野村證券株式会社