新日本科学グループは、医薬品開発支援のCRO(医薬品開発業務受託機関)事業、独自の経鼻投与基盤技術SMARTを核とするTR(トランスレーショナルリサーチ)事業、そして鹿児島県指宿市の自然資本を活用したメディポリス事業を主要事業としています。
CRO事業は、製薬企業等から非臨床試験、臨床試験、新薬承認申請業務を受託します。最大の競争優位性は、ヒトとの遺伝的類似性が高い実験用NHP(非ヒト霊長類)を用いた試験が可能である点です。CROで世界唯一の自社グループ内におけるNHP繁殖・供給体制を構築し、安定的な調達を確保。日本で唯一NHPを用いた生殖発生毒性試験を実施できる施設として実績を増やしています。国内CROとして初めてMPS(Microphysiological System)受託サービスを開始し、最先端設備導入や京都大学iPS細胞研究所等との共同研究も推進。多様な試験を迅速かつ高精度に実施しています。臨床試験では、株式会社新日本科学PPDが臨床開発を受託し、PPD社とのアライアンスにより国際共同治験の実施体制を確立しています。
TR事業は、独自の経鼻投与基盤技術SMARTの研究開発と、大学・バイオベンチャーの知見・技術の事業化・投資を行います。SMARTは、鼻粘膜からの速やかな薬物吸収に基づく即効性、投与簡易性、室温保存可能性を特徴とするプラットフォーム技術です。この技術を応用した経鼻片頭痛治療薬「Atzumi™」は、Satsuma Pharmaceuticals, Inc.により開発され、2025年5月に米国FDAから販売承認を取得しました。これはSMART応用製品の承認第1号であり、新たな成長エンジンとなります。その他、新規経鼻ワクチンの研究開発や、血液脳関門を回避し脳へ薬物を送達するNose-to-Brain送達技術の研究開発にも注力しています。
メディポリス事業は、鹿児島県指宿市の広大な敷地を活用し、環境に配慮したバイナリー式地熱発電事業と、ヒーリングリゾートホテル「別邸天降る丘」や患者専用宿泊施設「HOTELフリージア」の運営を行っています。
1957年、実験用ビーグルの繁殖を目的とした南日本ドッグセンターとして創業。1973年5月、株式会社日本ドッグセンターを設立し、国内初のCRO事業を開始。1974年7月、商号を株式会社新日本科学に変更。1984年9月には国内CROとして初の厚生省GLP査察で適合「A」を獲得。1997年6月、自社独自の経鼻投与基盤技術開発に着手。2004年3月、東京証券取引所マザーズ市場へ上場。2007年7月、カンボジアで実験用NHPの繁殖・育成事業を開始。2023年6月、Satsuma Pharmaceuticals, Inc.を連結子会社化。2025年5月、Satsuma Pharmaceuticals, Inc.の経鼻片頭痛薬「Atzumi™」が米国FDAの販売承認を取得しました。
当社グループは「創薬と医療技術の向上を支援し、人類を苦痛から解放する」を使命とし、社会貢献と企業価値の極大化を経営の基本方針としています。中長期経営戦略「2028Vision」では、2028年度の財務KPIとして売上高500億円、経常利益200億円、売上高経常利益率40%、配当性向30~40%、ROE10%以上、ROIC10%以上を設定しています。
成長ドライバーとして、第1の成長エンジンである実験用NHPを用いた非臨床事業、第2の成長エンジンである新日本科学PPDによる国際共同治験の受託による臨床事業、そして中長期的には第3の成長エンジンとなるSMARTによる経鼻医薬品の開発に注力します。
医薬品業界では、研究開発のスピードアップと費用効率化を目的としたCROへのアウトソーシングが活発化しており、核酸医薬、次世代抗体医薬、遺伝子治療、細胞治療、再生医療などの新規創薬モダリティの研究開発が本格化しています。これらの市場拡大が当社グループのTAM(Total Addressable Market)拡大要因となります。
CRO事業の強化として、ワクチン・感染症治療薬開発への参画、創薬スクリーニングから臨床試験までの一貫したサービス提供、東南アジア・国内でのNHP繁殖体制強化、MPS受託サービス拡充、DX推進による業務革新、人財育成に取り組んでいます。
TR事業の推進として、SMART技術の応用性評価と拡張技術研究、経鼻神経変性疾患レスキュー薬の臨床開発進展、経鼻片頭痛薬「Atzumi™」の上市活動、新規経鼻ワクチンの研究開発、Nose-to-Brain送達技術の研究開発、株式会社Gemsekiインベストメントによるグローバルな創薬シーズ・技術のライセンス仲介と投資を推進しています。
当社グループは企業価値向上に向け、営業利益、経常利益の増大および利益率の改善を経営目標としています。資本収益性の指標としてROE(自己資本利益率)とROIC(投下資本利益率)を重視し、資本コストを意識した経営を実践し、これを上回るROEとROICの維持・向上を図っています。2025年3月期のROEは13.3%、ROICは10.4%であり、試算された資本コスト4.8%をいずれも上回っています。
「2028Vision」において、配当性向30~40%を目標としています。2025年3月期の年間配当は50.0円です。
新日本科学は、医薬品開発支援のCRO事業において、実験用NHPの繁殖から試験実施までを自社グループ内で完結できる世界唯一の体制を確立し、高い参入障壁と競争優位性を有します。特に、新規創薬モダリティ開発におけるNHP需要の拡大は、同社の成長を強力に後押しします。
TR事業における独自の経鼻投与基盤技術SMARTは、経鼻片頭痛薬「Atzumi™」のFDA承認という具体的な成果を生み出し、今後の新薬開発における新たな収益源として期待されます。この技術は、注射に代わる簡便な投与方法として、未充足医療ニーズに応える可能性を秘めます。
医薬品開発のアウトソーシング化の加速と、再生医療・遺伝子治療といった次世代モダリティの本格化は、同社のCRO事業にとって追い風となる市場環境です。MPS受託サービスの開始やDX推進による効率化は、将来の競争力強化に貢献します。
「2028Vision」で掲げる高い財務KPI目標と、資本コストを上回るROE・ROICの維持は、持続的な企業価値向上への強いコミットメントを示しています。
[本社]鹿児島県鹿児島市 [創業]1973年 [上場]2004年
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 62.6B | 12.7倍 | 1.6倍 | 0.0% | 1,504.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 32.4B | 26.5B | 25.1B |
| 営業利益 | 3.0B | 4.2B | 5.2B |
| 純利益 | 4.9B | 5.5B | 6.1B |
| EPS | 118.3 | 132.9 | 145.6 |
| BPS | 961.3 | 819.4 | 629.6 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| Nagata and Company株式会社 | 0.40% |
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 0.09% |
| 永田 貴久 | 0.05% |
| 株式会社日本カストディ銀行 (信託口) | 0.04% |
| 一般社団法人メディポリス医学研究所 | 0.04% |
| 梅原 理恵 | 0.02% |
| BNP PARIBAS LUXEMBOURG/2S/JASDEC/FIM/LUXEMBOURGFUNDS/UCITS ASSETS(常任代理人 香港上海銀行東京支店 カストディ業務部) | 0.02% |
| モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 | 0.01% |
| 新日本科学従業員持株会 | 0.01% |
| 深瀬広幸 | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-12-22 | アセットマネジメントOne株式会社 | 0.05% | +0.05% |
| 2025-12-05 | 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 | 5.53% | +0.17% |
| 2025-09-05 | 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 | 5.36% | +5.36% |
| 2024-06-04 | Nagata and Company株式会社 | 40.33% | +2.46% |
| 2023-12-27 | Nagata and Company株式会社 | 37.87% | +0.12% |
| 2023-06-07 | アセットマネジメントOne株式会社 | 0.04% | N/A |
| 2023-01-20 | アセットマネジメントOne株式会社 | 0.05% | +0.05% |
| 2022-04-22 | Nagata and Company株式会社 | 37.75% | +0.08% |
| 2021-09-06 | Nagata and Company株式会社 | 37.67% | -- |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-01-05 | TDNet | その他 | 新日科学 | (開示事項の経過) Satsuma社「Atzumi」のパートナリング交渉に関する進捗状況のお知らせ | 1,622 | -1.17% |
| 2025-12-22 | EDINET | 大量保有 | アセットマネジメントOne株式会社 | 大量保有 0.05% | 1,838 | -5.71% |
| 2025-12-05 | EDINET | 大量保有 | 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 | 大量保有 5.53% | 1,813 | +2.59% |
| 2025-09-05 | EDINET | 大量保有 | 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 | 大量保有 5.36% | 1,695 | +2.71% |
| 2024-06-04 | EDINET | 大量保有 | Nagata and Company株式 | 大量保有 40.33% | — | — |
| 2023-12-27 | EDINET | 大量保有 | Nagata and Company株式 | 大量保有 37.87% | — | — |
| 2023-06-07 | EDINET | 大量保有 | アセットマネジメントOne株式会社 | 大量保有 0.04% | — | — |
| 2023-01-20 | EDINET | 大量保有 | アセットマネジメントOne株式会社 | 大量保有 0.05% | — | — |
| 2022-04-22 | EDINET | 大量保有 | Nagata and Company株式 | 大量保有 37.75% | — | — |
| 2021-09-06 | EDINET | 大量保有 | Nagata and Company株式 | 大量保有 37.67% | — | — |