**1. 事業概要と競争優位性**
飛島ホールディングス株式会社は、土木・建築を主軸とする建設事業と、不動産開発、建設関連、建設DXサポート等を含むグロース事業を展開する複合企業体である。飛島建設株式会社が総合建設業を担い、グロース事業では島しょ振興建設、舗装工事、潜水工事、水中土木工事、木造建設工事、耐震補強、不動産販売・賃貸・仲介、ITシステム開発・保守、建設DXトータルサポートなど、多岐にわたる専門事業を手掛ける。
同社グループの競争優位性は、建設生産システムの革新、社会基盤施設の維持管理、国土保全と防災・減災強化を重点戦略とする研究開発力に裏打ちされる。山岳トンネル施工の生産性向上に貢献する「Smart Lining System Type2」を共同開発。ドローンと衛星ブロードバンドを活用したインフラ遠隔自動点検システムを開発し、点検の省力化・高度化を実現する。
さらに、BIM/CIMモデルを基盤とするデジタルツインプラットフォーム「サイバー建設現場」を開発し、土木学会賞技術賞を受賞。i-Construction 2.0に貢献する。建築物の構造状況をリアルタイム計測する小型地震計測システム「NAMISIIL」を標準装備し、顧客のBCP支援を実施。大地震時の損傷を抑制し、建物の継続使用性を高めるRC梁工法「CCM-RC梁工法」を開発、低コストでの導入を可能にする。これらの技術は、生産性向上、品質向上、維持管理、顧客BCP支援に資する独自の技術的優位性を確立する。
専門性の高いニッチ分野の子会社群によるノウハウ蓄積、大規模な設備投資、各種許認可、長年の事業活動で培われた専門技術が参入障壁となる。NAMISIILやサイバー建設現場を通じた維持管理支援は、顧客との長期的な関係構築に寄与する。
**2. 沿革ハイライト**
同社は2024年10月1日、単独株式移転により飛島建設株式会社の完全親会社として設立され、東京証券取引所プライム市場に上場した。2025年1月には、吸収分割と現物配当を通じて、主要子会社・関連会社を直接保有する体制へ移行し、ホールディングカンパニー体制を確立した。
**3. 収益・成長**
同社グループの経営ビジョンは、未来の産業振興・発展を支える「なくてはならない企業」であり続けること、そして建設業の枠を超えて新たなビジネスを創造する「New Business Contractor」への変革である。複合企業体として、ドメイン・ポートフォリオ・戦略・ビジネスモデル・オペレーションの変革を推進し、企業価値向上を図る。
中期経営計画(~2027年度)では、収益基盤の拡充、資本コストや株価を意識した経営、ガバナンス強化をアクションプランとする。更なる成長実現のため、企業買収や資本提携等を積極的に実施する方針であり、事業ポートフォリオの不断の見直しによりリスク最小化と成長を両立させる。
建設DXの推進も重要な成長ドライバーである。「トビシマダッシュボード」による情報管理可視化や、「AI現場監督」による施工管理効率化・高度化を推進。AIエージェント機能や不安全行動検出AI技術で生産性向上と技能労働者不足に対応する。国内建設市場は公共投資の堅調な推移と民間設備投資の持ち直しにより、緩やかな回復基調にある。
**4. 財務健全性**
2025年3月31日時点の総資産は157,166百万円、純資産は50,450百万円である。現金及び現金同等物は25,492百万円を保有し、有利子負債は36,411百万円である。
**5. 株主還元**
年間配当金は90.0円を予定する。
**6. 注目ポイント**
ホールディングス体制への移行は、事業ポートフォリオ最適化と企業価値向上に向けた戦略的取り組みである。サイバー建設現場やAI現場監督など、土木学会賞技術賞受賞を含む独自の建設DX技術は、生産性向上と競争力強化の源泉となる。「New Business Contractor」への変革と新たな収益源創出を目指す経営戦略は、今後の成長性を測る上で注目される。技能労働者不足や資機材価格高騰といった課題に対し、デジタル技術活用や原価管理徹底で対応する方針は、持続的成長に向けた重要な要素である。
[本社] [創業]2024年 [上場]2024年
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 42.5B | 11.4倍 | 0.8倍 | 0.0% | 2,210.0円 |
| current | prior1 | |
|---|---|---|
| 売上高 | 138.3B | — |
| 営業利益 | 6.4B | — |
| 純利益 | 3.7B | — |
| EPS | 194.5 | — |
| BPS | 2,629.9 | — |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 0.14% |
| トビシマ共栄会 | 0.07% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 0.03% |
| 上田八木短資株式会社 | 0.03% |
| 飛島ホールディングス従業員持株会 | 0.02% |
| モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 | 0.01% |
| DFA INTL SMALLCAP VALUE PORTFOLIO(常任代理人シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 0.01% |
| 株式会社新居浜鉄工所 | 0.01% |
| BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人株式会社三菱UFJ銀行) | 0.01% |
| BNP PARIBAS NEW YORK BRANCH - PRIME BROKERAGE CLEARANCE ACCOUNT(常任代理人香港上海銀行東京支店 カストディ業務部) | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2024-10-03 | 稲村 政彦 | 6.50% | +1.50% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024-10-03 | EDINET | 大量保有 | 稲村 政彦 | 大量保有 6.5% | — | — |