Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社日水コン (261A)

日水コンは1959年設立の建設コンサルティング事業者。上下水道等の水インフラ整備で官公庁から調査・設計等の技術コンサルティングを受託する。売上高の93.1%が官公庁案件であり、中央官庁・地方自治体との強固な信頼関係、制度熟知、総合力、先進技術力が競争優位性となる。近年はPPP事業を推進し、日本初・全国初の大型水インフラコンセッションやウォーターPPPに参画する。国土強靭化、インフラ老朽化、自治体職員不足を背景に、官民連携による水インフラ課題解決を成長ドライバーとする。 [本社]東京都新宿区 [創業]1959年 [上場]2024年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社日水コンは1959年設立の建設コンサルティング事業者。上下水道を中心とした水に関する事業に特化し、単一セグメントで事業を展開する。主に官公庁から社会インフラ整備における調査・計画、設計、工事監理等の技術コンサルティングを受託する。水道、下水道、河川、環境、建築、機電等の多様な事業部門を抱え、JICAや円借款を通じた海外案件実績も有する。中期経営計画2025の基本方針は「水のインパクトカンパニー」であり、「水に関する社会問題の解決を通して経済的成長を実現する会社を目指す」とする。

競争優位性(Moat):

売上高の93.1%が官公庁案件であり、中央官庁や地方自治体との長年の信頼関係と実績を構築する。国の政策策定支援業務への関与により制度を熟知し、地方自治体からの継続的な発注を獲得する。土木、建築、建築設備、機械、電気、水質、情報等の多様な専門家がチームを組成し、幅広い業務に対応する総合力を有する。官公庁案件に必要な有資格者を配置する。長年にわたり培った高い技術力で社会課題にソリューションを提供する。1972年発足の中央研究所は日本初の水質に関する研究機関であり、高度経済成長期の水質汚染対策、各種指針策定支援、微生物水質浄化等の研究を先駆的に実施する。ISO9001等の品質マネジメントシステムに基づく設計検証、設計審査、妥当性確認を実施する体制を整備する。

参入障壁:

建設コンサルタント登録という法的規制が主要な事業活動の前提となる。長年の官公庁との取引実績、国の制度熟知、多様な専門人材の確保、高度な技術ノウハウの蓄積は新規参入にとって高い障壁となる。

市場シェア:

日本初の大型水インフラコンセッション事業である宮城県上工下水一体官民連携運営事業に参画する。全国初となる上下水道分野におけるウォーターPPP[レベル3.5]に対応するため、代表企業として株式会社Rifレックスを設立する。これらの実績は、先進的な官民連携事業における先行者としての地位を示す。

2. 沿革ハイライト

1959年5月、水道専門のコンサルタントとして株式会社日本水道コンサルタントを設立する。1969年以降、海外活動を活発化し、パキスタン、台北、ジャカルタに駐在事務所を開設する。1972年7月、中央研究所を発足する。1983年12月、株式会社日水コンに社名変更し、業務分野を拡大する。2005年以降、PPP(官民連携)方式の活用を推進する。2011年9月、クラウド型上下水道管路台帳サービス「Blitz GIS」の運用を開始する。2021年5月、日本初の大型水インフラコンセッション事業である宮城県上工下水一体官民連携運営事業に参画する。2023年11月、秋田県内全市町村と共同出資による広域補完組織である株式会社ONE・AQITAを設立する。2024年10月、東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場する。2024年11月、全国初となるウォーターPPP[レベル3.5]に対応するため、株式会社Rifレックスを設立する。

3. 収益・成長

ビジネスモデルの質:

売上高の93.1%を占める官公庁案件は、国土強靭化の必要性から公共事業関係費の安定推移に支えられる。PPP事業への参画強化により、自治体との長期契約による安定的な業務受託、付帯事業受託、コスト削減分シェアによる収入増を目指し、ストック型収益モデルへの転換を図る。

成長ドライバー:

大規模災害対策や予防保全型インフラメンテナンス市場が拡大し、国が掲げる「国土強靭化」施策の推進がコア事業の受注拡大を後押しする。自治体からの案件は広域化、工程の統合発注、複数年度契約等の手法により大型化する傾向にある。内閣府「PPP/PFI推進アクションプラン」によりウォーターPPPが強力に推進され、政府目標は2031年3月末までに合計225件の実現である。当社グループはこれに積極的に参画し、PPP案件の受注を伸ばす。国内外で複雑な水ニーズ、高度処理工程、環境規制強化、カーボンニュートラル、省エネ指向に対応するソリューション提供により産業インフラ事業の拡大を図る。「水×地域」をテーマにESG・SDGsの取り組みを推進し、小水力発電や下水汚泥活用地域資源循環型農業等の事業化を進める。人口減少、インフラ老朽化、自治体職員の担い手不足が深刻化し、外部コンサルティングニーズが高まる。

4. 財務健全性

2024年12月期末の総資産は22,948,008千円、純資産は14,328,634千円。自己資本比率は62.4%。有利子負債は0円であり、金融機関からの借入に依存せず、自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とした財務基盤を維持する。現金及び現金同等物は9,774,949千円を保有する。経営目標は売上高営業利益率10%、自己資本利益率10%を目安とする。当連結会計年度の営業利益率は9.25%、自己資本利益率は10.41%である。

5. 株主還元

安定的な配当と自己株式取得に対応する方針である。2024年12月期の年間配当金は68.0円である。流通株式比率は42.56%であり、スタンダード市場の上場維持基準(25%)を満たす。

6. 注目ポイント

水インフラの老朽化、大規模災害対策、自治体職員不足といった社会課題は、同社の専門技術と官民連携ソリューションへの需要を継続的に高める。ウォーターPPPへの積極的な参画は、従来の請負型ビジネスから長期契約型のストック収益モデルへの転換を促進し、収益基盤の安定化と成長機会を創出する。中央研究所による長年の研究開発実績と、多様な専門家による総合力は、技術的優位性を維持し、新たな社会課題への対応力を強化する。無借金経営に近い財務体質は、成長投資と株主還元を両立させる基盤である。季節変動リスク(上半期に売上集中)に対し、一般事業会社等新たな顧客獲得により緩和を図る方針である。

出典: 有価証券報告書 (2024-12) doc_id=S100VHWD | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
28.6B 19.2倍 2.0倍 0.0% 2,411.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 23.5B 21.9B 19.8B
営業利益 2.2B 1.9B
純利益 1.5B 1.1B 1.1B
EPS 125.7 93.0 54.2
BPS 1,198.2 1,111.0 1,011.6

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-10-06野村證券株式会社 3.34%(2.54%)
2025-09-04野村證券株式会社 5.88%(1.36%)
2025-06-18野村證券株式会社 7.24%(0.31%)
2025-06-03公益財団法人水・地域イノベーション財団 15.34%--
2025-04-21野村證券株式会社 7.55%+1.33%
2025-03-21野村證券株式会社 6.22%+6.22%
2024-10-23一般財団法人水・地域イノベーション財団 15.34%+15.34%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-10-06EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 3.34%2,719-1.25%
2025-09-04EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 5.88%3,460-3.90%
2025-06-18EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 7.24%2,724-0.33%
2025-06-03EDINET大量保有公益財団法人水・地域イノベーション財団大量保有 15.34%2,619+0.80%
2025-04-21EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 7.55%2,050-1.12%
2025-03-21EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 6.22%2,293-2.92%
2024-10-23EDINET大量保有一般財団法人水・地域イノベーション財団大量保有 15.34%