Hmcomm株式会社は、「音から価値を創出し、革新的サービスを提供することにより社会に貢献する」を経営理念に掲げ、「AI×音」サイエンス事業を単一セグメントとして展開する。キーボードレスの新しい社会を自ら創造することをビジョンとする。
**1. 事業概要と競争優位性**
主要事業は、コンタクトセンター向けAI音声認識プロダクト「Voice Contact」(2024年度売上高比率40.8%)やAI音声自動応答「Terry」、AI議事録自動作成「ZMEETING」、異音検知プロダクト「FAST-D」等を提供するAIプロダクト事業(売上高比率60.2%)と、AI活用・DX推進を支援するAIソリューション事業(売上高比率39.8%)である。
当社の競争優位性は、「音」に着目したAIの研究開発から製品提供までを自社内で完結する「独自の研究開発型ビジネスプロセス」の実践にある。このプロセスを複数年にわたり実践することで、社会課題解決につながる研究実践に加え、個別企業との密接な提携関係を構築し、顧客企業や業界課題の理解度向上、競合他社が容易に参入できない信頼関係の構築、課題解決に効果的な機能開発を実現する。また、このプロセスがスパイラルアップすることで、高度な課題解決機会を求め優秀な人材が集まる好循環を生み出す。会社設立以来、音に着目したAIプロダクト開発を継続し、その知識と経験の長さを評価されている。過去には「NEDO AIベンチャーコンテスト最優秀賞」、「JEITAベンチャー賞」、「大学発ベンチャー表彰 NEDO理事長賞」等を受賞する。情報管理体制としてISO/IEC 27001やプライバシーマークを取得する。当社は、人の「耳(認識、認知)」と「脳(予測、最適化)」の代替となる技術分野において、他社に追随を許さないポジションの確立を目指す。技術的な側面からみた参入障壁は著しく高いとは言えないと認識するものの、上記独自のビジネスプロセスと信頼関係が実質的な障壁として機能する。
**2. 沿革ハイライト**
2012年7月にIT技術のコンサルティング業務を目的として設立。2014年8月には国立研究開発法人産業技術総合研究所より「産総研技術移転ベンチャー」認定を受ける。2016年9月にAI音声認識プロダクト「Voice Contact」をリリースし、2018年6月には「FAST-D β版(異音・環境音検知)」、2019年4月にはAI音声自動応答プロダクト「Terry」をリリースする。2019年10月と2020年2月にはNEDOの「Connected Industries推進のための協調領域データ共有・AIシステム開発促進事業」に採択される。2020年10月には音声AIによるWeb会議の可視化ツール「ZMEETING」を販売開始。2021年6月よりAI技術等のXI技術を活用し企業のDX推進をサポートするHmcomm.XI事業を開始する。2024年10月に東京証券取引所グロース市場に株式を上場する。2025年1月にはITコンサルティング事業を事業譲受する。
**3. 収益・成長**
AIプロダクト事業は、導入時の開発対応による対価に加え、製品利用によるライセンス利用料を継続的に受領するストック型収益モデルを構築する。特に「FAST-D」はサブスクリプション型プロダクトである。AIプロダクト事業の顧客取引平均単価は12.5百万円(ZMEETINGを除く)。
成長ドライバーとして、国内AI市場が2021年度の1兆1,609億円から2027年度には1兆9,787億円へ拡大すると予測されること、コールセンターサービス市場も2022年度の1兆6,406億円から2025年度には1兆6,505億円と安定成長が見込まれることが挙げられる。また、内閣府が提唱する「Society 5.0」や経済産業省の「Connected Industries」実現に向けたDX推進の潮流が、当社の「音」の情報を活用する技術の需要を喚起する。
生成AIの登場は新たな成長機会であり、当社はGenerative AI Japanへの加入や、既存プロダクトへの生成AIの摺り合わせ(自動要約、FAQ自動作成等)を進める。リモートワーク普及による働くスタイルの変化に対応し、「ZMEETING」を提供。異音検知分野では「FAST-Dモニタリングエディション」を開発し、鉄道、製造業、電力、不動産管理等での活用を目指す。
経営戦略として、独自の研究開発型ビジネスプロセスを推進し、中期的には現在の4プロダクトを倍の8プロダクトに拡大する計画である。直接販売(2024年度売上高比率81%)に加え、販売代理店(同19%)との協業により販路を拡大し、数百席規模の大型案件獲得も実現する。AIソリューション事業では、これまでの課題解決事例を業界横展開し、新規プロジェクト獲得と既存顧客へのクロスセルを推進する。2025年1月にはITコンサルティング事業を事業譲受し、事業領域を広げる。
**4. 財務健全性**
当社は、AIを活用した先進的なサービス開発のため研究開発等への先行投資を積極的に進めてきたが、第11期以降は先行投資の効果により売上高が増加し、営業黒字に転換する。主な財務活動上の経営指標として、売上高成長率、経常利益率、ROE、自己資本比率を重視する。
**5. 株主還元**
該当情報なし。
**6. 注目ポイント**
「音」に特化したAI技術と、研究開発から運用保守まで自社完結する独自の研究開発型ビジネスプロセスが、顧客との信頼関係構築と課題解決に効果的な機能開発を可能にし、持続的な競争優位性を確立する。国内AI市場の拡大、DX推進、生成AI活用といった市場トレンドを成長ドライバーとし、プロダクトラインナップの拡充とストック型収益モデルの強化を通じて、安定成長基盤の確立を目指す。一方で、特定の販売先(上位5社で売上高の50.5%)や主力サービス(Voice Contactが売上高の40.8%)への依存リスクに対し、販売先の分散化や新製品・新サービス提供によるリスク分散に取り組む方針である。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 3.7B | 38.5倍 | 2.1倍 | — | 903.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 946M | 801M | 727M |
| 営業利益 | 95M | 83M | — |
| 純利益 | 96M | 70M | 170M |
| EPS | 23.5 | 31.6 | 154,789.3 |
| BPS | 421.9 | -145.6 | -180.9 |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-12-05 | 三本 幸司 | 34.31% | (1.21%) |
| 2025-11-28 | 三本 幸司 | 34.31% | (1.24%) |
| 2024-11-01 | DBJキャピタル株式会社 | 5.71% | +0.71% |
| 2024-11-01 | 伊藤 かおる | 15.50% | +15.50% |
| 2024-10-30 | 三本 幸司 | 35.52% | +35.52% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025-12-05 | EDINET | 大量保有 | 三本 幸司 | 大量保有 34.31% | 1,015 | -1.58% |
| 2025-11-28 | EDINET | 大量保有 | 三本 幸司 | 大量保有 34.31% | 1,077 | -3.62% |
| 2024-11-01 | EDINET | 大量保有 | DBJキャピタル株式会社 | 大量保有 5.71% | — | — |
| 2024-11-01 | EDINET | 大量保有 | 伊藤 かおる | 大量保有 15.5% | — | — |
| 2024-10-30 | EDINET | 大量保有 | 三本 幸司 | 大量保有 35.52% | — | — |