Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社Sapeet (269A)

Sapeetは、AIと3D技術を核とするExpert AI事業を展開する。専門家ナレッジと約200万回分の姿勢分析データを活用し、AIソリューションとSaaS型AIプロダクト「カルティ」を提供。AIソリューションは一気通貫でストック収益を確保し、AIプロダクトは低解約率1.37%のストック型収益モデルを構築する。国内AIシステム市場の拡大を成長ドライバーとし、AIエージェント開発やM&Aで非連続成長を図る。 [本社]東京都渋谷区 [創業]2016年 [上場]2024年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社Sapeetは、「ひとを科学し、寄り添いをつくる」をミッションに、AI及び3D技術を中核とするExpert AI事業を展開する。Expert AIは、画像認識、自然言語処理、機械学習/深層学習、LLM、生成AIといったAI技術と3D技術を組み合わせ、ウェルネス領域やセールス領域の専門家ナレッジを再現・サポートし、コア業務の価値を増幅・拡張する。

事業はAIソリューションとAIプロダクトの二本柱で構成する。AIソリューションは、AI身体分析やLLMを用いたコミュニケーションアルゴリズム、各種AIエージェントの開発・提供を行う。戦略策定から保守運用・ライセンス提供まで一気通貫で対応し、安定的なストック売上を獲得する。上位10プロジェクトの平均受注単価は2025年9月期に20百万円へ上昇し、継続率は70.8%を維持する。

AIプロダクトは「カルティ」ブランドで主にSaaS型で提供され、接客・商談現場のコミュニケーションAI・DX化を実現する。主要サービスは「シセイカルテ」(AI姿勢・可動域・歩行分析、約200万回分の姿勢分析データを保有)、「マルチカルテ」(ノーコードカスタマイズ可能な電子カルテ、LLM活用AIカルテ機能)、「カルティロープレ」(AIとロールプレイング)である。総アカウント数は2025年9月末時点で4,123アカウントに達する。

競争優位性(Moat)として、同社は独自のExpert AI技術と専門家ナレッジ、約200万回分の姿勢分析データという強固な技術・データ基盤を構築する。共通開発基盤による開発コスト低減と売上最大化を図る。AIプロダクトはSaaS型で原則解約不可の契約期間、顧客ロックインを強化するオンボーディングとサポートにより、2025年9月期の解約率は1.37%と低水準を維持する。専門家との協同によるナレッジ蓄積は参入障壁を高める。

2. 沿革ハイライト

同社は2016年3月、現代表取締役社長の築山英治が3D技術を活用したバーチャルフィッティングサービスの事業化を目的として設立された。2018年9月にはPKSHA Technologyの連結子会社となり、AIソリューションの提供を開始する。2020年1月にはAI姿勢分析システム「シセイカルテ」をリリースし、AIプロダクト事業を本格化。その後、「マルチカルテ」(2023年2月)、「カルティロープレ」(2024年8月)とサービスラインナップを拡充した。2024年10月には東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。

3. 収益・成長

同社は高い成長性と安定的な収益基盤の両立を目指し、売上高成長率、ARR、取引社数を重要経営指標とする。売上高成長率は最近3期間において40%以上を維持する。AIソリューションの保守運用・ライセンス収入とAIプロダクトのSaaS型月額利用料を合わせたストック売上高をARRとして把握し、収益基盤の安定化を図る。AIプロダクトはSaaSモデルで安定収益を確保し、AIソリューションは主に準委任契約で早期収益を確保する。

成長ドライバーとして、国内AIシステム市場が2024年の1兆3,412億円から2029年には4兆1,873億円へ、AIエージェント市場が2024年の51億米ドルから2030年には471億米ドルへ大幅な拡大が見込まれる。同社は本事業年度よりAIエージェント開発に着手し、新市場の獲得を目指す。デスクレスワーカーのDX化推進や、ウェルネスデータの分析・可視化による健康寿命延伸への貢献も成長機会と捉える。M&A戦略により非連続な成長も視野に入れる。

4. 財務健全性

同社の財務状況は、2025年9月30日時点のデータによると、総資産597,708千円に対し、純資産は498,288千円である。有利子負債は0千円であり、無借金経営を維持する。営業キャッシュフローは45,896千円を確保し、事業活動による資金創出能力を有する。積極的な先行投資(設備投資102,536千円、研究開発費19,827千円)によりフリーキャッシュフローはマイナスとなるが、ストック収益拡大や売上増加による固定費吸収により、フリーキャッシュフローの改善を目指す方針である。

5. 株主還元

提供された財務データには、年間配当(annual_dividend)の記載がないため、株主還元に関する具体的な方針や実績は一次情報からは確認できない。

6. 注目ポイント

同社の注目ポイントは、独自のExpert AI技術と専門家ナレッジ、約200万回分の姿勢分析データという強固な競争優位性である。これにより、高成長が見込まれる国内AIシステム市場及びAIエージェント市場において、差別化されたサービス提供が可能となる。AIソリューションとSaaS型AIプロダクトの組み合わせは、フロー型とストック型の収益をバランス良く確保し、安定的な収益基盤を構築する。AIプロダクトの低解約率とAIソリューションの平均受注単価上昇は、ビジネスモデルの質の高さを示す。

今後の成長ドライバーとして、AIエージェント開発による新市場開拓、マルチカルテやカルティロープレの幅広い業種への展開、蓄積されたウェルネスデータの利活用による新規ビジネス創出が期待される。M&Aによる非連続な成長戦略も視野に入れる。先行投資継続によるフリーキャッシュフローの改善と事業資金確保が課題となるが、技術革新への対応、優秀な人材確保、情報セキュリティ体制強化も持続的成長には不可欠である。

出典: 有価証券報告書 (2025-09) doc_id=S100XBWT | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
3.4B 48.2倍 6.9倍 2,182.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 996M 635M 421M
営業利益 55M -19M -148M
純利益 71M -29M -147M
EPS 45.2 -23.7 -132.7
BPS 315.9 120.7 -227.6

大株主

株主名持株比率
株式会社PKSHA Technology0.36%
築 山 英 治0.20%
日本テレビホールディングス株式会社0.14%
村 上 大 昌0.02%
楽天証券株式会社0.01%
三菱UFJキャピタル9号投資事業有限責任組合0.01%
松 島 陽 介0.01%
山 元 雄 太0.01%
株式会社SBI証券0.01%
野村證券株式会社0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2024-11-18築山 英治 20.34%+18.34%
2024-11-06築山 英治 20.34%+15.34%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2024-11-18EDINET大量保有築山 英治大量保有 20.34%
2024-11-06EDINET大量保有築山 英治大量保有 20.34%