Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

はごろもフーズ株式会社 (2831)

はごろもフーズは、缶詰・レトルト食品・パスタ・包装米飯等の食品製造販売を主力とする。主力製品「シーチキン」は1958年に商標登録され、強力なブランド力を確立する。HICによる品質管理・製品開発力、大規模な設備投資と長年のノウハウ蓄積が競争優位性と参入障壁を形成する。中期計画で缶詰・レトルトパウチ分野でのシェアNo.1獲得を目指し、健康志向や利便性を重視した新製品開発、新事業創出を成長ドライバーとする。 [本社]静岡県静岡市駿河区 [創業]1931年 [上場]2000年

1. 事業概要と競争優位性

はごろもフーズグループは、当社、子会社1社、関連会社1社で構成され、食品事業を主な事業内容とする。食品事業では、缶詰・レトルト食品・パスタ・包装米飯・削りぶし・のり・ふりかけ類およびその他製品の製造販売を行う。子会社のセントラルサービス㈱は物流業務を、関連会社のP.T.アネカ・ツナ・インドネシアはツナ製品等の製造委託を担う。その他事業として不動産賃貸等も手掛けるが、事業セグメントは食品事業およびその付帯事業の単一セグメントである。

競争優位性(Moat)として、長年にわたり培われたブランド力が挙げられる。1958年に商標登録された鮪油漬缶詰類の製品名「シーチキン」は、高い認知度と信頼性を確立する。中期経営計画では「信頼感・安心感のある『はごろも』ブランドの確立」を目標に掲げ、「キッチンで最も愛されるブランド」を目指す。また、技術的優位性およびノウハウ蓄積も競争優位性の源泉である。2018年に開設したHIC(はごろもイノベーションセンター)は、品質管理および製品開発体制の強化を目的とし、新素材・新技術の使用、原材料の有効活用、製造工程の効率化に関する技術開発を進める。多岐にわたる新製品開発実績は、同社の製品開発力を示す。

参入障壁としては、食品製造における大規模な設備投資規模とノウハウ蓄積が挙げられる。静岡県内に焼津プラント、パスタプラント、サンライズプラント、新清水プラントといった製造拠点を新設・移転し、継続的な製造設備の更新および合理化投資を実施する。当連結会計年度における設備投資総額は974,513千円に上る。安全・安心な製品の安定供給を可能にする生産・品質管理体制の構築は、食品事業における必須要件であり、長年の経験と投資によって築かれる。

市場シェアに関しては、中期経営計画において「缶詰・レトルトパウチ分野でシェア№1を獲得する」という具体的な目標を設定する。これは同社が目指す支配的地位を明確にする。ビジネスモデルの質は、加工食品を中心とした日用品としての安定的な需要に支えられる。

2. 沿革ハイライト

はごろもフーズの源流は、1931年5月に開始された鮪油漬缶詰事業に遡る。1947年7月に株式会社清水屋として設立され、1958年11月には鮪油漬缶詰類の製品名「シーチキン」を商標登録した。1962年10月にはマカロニ類製造工場(パスタプラント)を新設し、1969年7月にはごろも罐詰株式会社に商号変更。1987年12月にははごろもフーズ株式会社に商号変更した。1991年10月にはインドネシアに鮪・鰹缶詰製造の合弁会社P.T.アネカ・ツナ・インドネシアを設立し、海外生産体制を構築。2000年2月に東京証券取引所市場第二部に上場し、2022年4月にはスタンダード市場へ移行した。2018年11月にはHIC(はごろもイノベーションセンター)を開設し、研究開発体制を強化。2020年10月には鮪・鰹缶詰製造工場(新清水プラント)を新設し、生産能力の増強を図る。

3. 収益・成長

同社のビジネスモデルは、加工食品を中心とした安定的な需要に支えられる。しかし、原材料およびエネルギー価格の高止まり、為替相場の変動、国内の物価上昇による節約志向の強まり、販売競争の激化といった厳しい経営環境に直面する。国内では少子高齢化・人口減少が進行し、消費の二極化が進むと想定する。

成長ドライバーとしては、市場動向の変化への対応と新製品開発が挙げられる。同社は、お客様の日常の課題解決に役立つ健康志向や利便性・簡便性を重視した魅力ある新製品の開発を積極的に進める方針である。中期経営計画『Challenge & Change for 100th!』では、高付加価値新製品の積極的な投入と、既存事業に続く新たな事業の柱の育成と開発を推進する。また、積極的な設備・人財投資により、製品の安全・安心、安定生産・供給を実現し、強固な生産ネットワークの構築を目指す。過去にはM&Aによる事業拡大(株式会社マルアイの取得・合併)も実施しており、今後の成長戦略の一環として新たな事業基盤創出を推進する。目標とする経営指標として、収益力の観点から売上高経常利益率を、株主重視の観点から自己資本利益率(ROE)を捉え、これらの基調的な改善に努める。

4. 財務健全性

当連結会計年度末(2025年3月31日現在)の総資産は68,733,744千円、純資産は41,385,780千円である。自己資本比率は約60.2%と高い水準を維持する。有利子負債は3,149,809千円である。営業活動によるキャッシュ・フローは2,469,618千円、投資活動によるキャッシュ・フローは680,318千円であり、営業キャッシュ・フローが投資キャッシュ・フローを上回る状況を示す。現預金は1,484,961千円を保有する。これらの数値は、同社の財務基盤が比較的健全であることを示唆する。

5. 株主還元

当連結会計年度(2025年3月31日現在)の年間配当金は1株当たり60.0円である。同社は株主重視の観点から自己資本利益率(ROE)を目標とする経営指標の一つとして捉え、その改善に努める方針を示す。

6. 注目ポイント

同社は2031年の創業100周年に向けて、中期経営計画『Challenge & Change for 100th!』を推進する。特に「缶詰・レトルトパウチ分野でシェア№1を獲得する」という目標は、既存事業における市場支配力強化への強い意欲を示す。また、「次世代に向けて新たな事業基盤を創出する」として、既存事業の強化に加え、100周年以降の新たな柱となる事業の開発・育成を推進する方針は、長期的な成長戦略の方向性を示す。原材料価格高騰や人口減少といった外部環境の変化に対し、高付加価値製品の開発、生産性向上、サプライチェーンの多様化、設備・人財投資を積極的に行うことで、持続的な企業価値向上を目指す。HICによる研究開発活動や、安全・安心な製品供給体制の強化は、ブランド信頼性を維持・向上させる上で重要な要素となる。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W7S9 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
36.9B 13.7倍 0.8倍 0.0% 3,570.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 74.7B 73.5B 70.5B
営業利益 2.8B 1.8B -1.1B
純利益 2.5B 1.7B -1.3B
EPS 261.4 186.0 -140.3
BPS 4,397.8 4,171.8 3,612.9

大株主

株主名持株比率
公益財団法人 はごろも教育研究奨励会0.47%
はごろも高翔会0.10%
株式会社静岡銀行0.03%
農林中央金庫0.03%
株式会社榎本武平商店0.02%
はごろもフーズ従業員持株会0.02%
木内建設株式会社0.01%
三井物産株式会社0.01%
後藤康雄0.01%
東洋製罐グループホールディングス株式会社0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-03-03山口 裕久 9.16%+4.16%
2026-03-03大塚 一男 0.00%(8.63%)
2024-03-01山口 裕久 0.00%(8.44%)
2024-03-01大塚 一男 8.63%+8.63%
2022-03-18大塚 一男 0.00%(8.09%)
2022-03-18山口 裕久 8.44%+8.44%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-03EDINET大量保有山口 裕久大量保有 9.16%3,455+1.30%
2026-03-03EDINET大量保有大塚 一男変更3,455+1.30%
2025-11-21TDNetその他はごろも株式の立会外分売終了に関するお知らせ3,215+0.00%
2025-11-20TDNetその他はごろも株式の立会外分売実施に関するお知らせ3,240-0.77%
2025-08-13TDNet決算はごろも2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)3,400-2.06%
2024-03-01EDINET大量保有山口 裕久変更
2024-03-01EDINET大量保有大塚 一男大量保有 8.63%
2022-03-18EDINET大量保有大塚 一男変更
2022-03-18EDINET大量保有山口 裕久大量保有 8.44%