Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社東京一番フーズ (3067)

東京一番フーズは、飲食事業を主軸に、水産物の養殖・加工・卸売・店舗提供まで垂直統合する6次産業化を推進する。主力は「泳ぎとらふぐ料理専門店とらふぐ亭」や「寿し常」等。自社養殖による高品質・安定調達と中間流通コスト削減、ふぐ調理師免許保有職人の多数抱擁が競争優位性となる。ふぐ調理師免許制度や養殖設備投資は参入障壁を形成する。米国でのレストラン展開や外販事業、不動産賃貸事業も手掛け、M&Aや陸上養殖で成長を図る。 [本社]東京都豊島区 [創業]1998年 [上場]2006年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社東京一番フーズは、飲食事業を起点に、水産物の養殖、加工、卸売、店舗提供までを垂直的に統合する6次産業化を推進する総合水産企業である。主要ブランドは「泳ぎとらふぐ料理専門店とらふぐ亭」、「おいしい寿司と活魚料理魚の飯」、「うまい寿司と魚料理魚王KUNI」、M&Aで取得した「寿し常」を展開する。米国ニューヨークでは「WOKUNI」ブランドでシーフードレストランを運営する。

競争優位性(Moat)は、調達から加工・流通・店舗提供までの一貫した垂直統合型SCMにある。これにより、自社基準をクリアできる高品質商品の確保、市場相場や生産量といった外部リスクへのヘッジ、中間流通コスト削減を実現し、高品質ながら高コストパフォーマンスでの提供を可能にする。主要食材のとらふぐや本まぐろの自社養殖は、鮮度・品質の一貫したトレーサビリティとタイムリーな供給を可能にする強みである。外食企業として初めてクロマグロの養殖を行い「平戸本まぐろ 極海一番」としてブランド化する。ふぐ調理師免許を多数保有する職人を抱えることは、活きたとらふぐを店内で捌くことを可能にし、競合他社との差別化要因となる。

参入障壁としては、ふぐ調理師免許制度による規制、長崎県平戸市での海面養殖や大分県佐伯市での陸上養殖、HACCP対応加工場建設といった大規模な設備投資とノウハウ蓄積が挙げられる。外販事業では、㈱長崎ファームが自社養殖魚などの活魚・鮮魚を法人・個人向けに販売し、物流コスト・鮮度・品質課題を解決する。不動産賃貸事業も行い、グループ全体の収益効率化に貢献する。

2. 沿革ハイライト

当社は1996年に個人事業「泳ぎとらふぐ料理専門店 とらふぐ亭」を開業し、1998年10月に法人化する。2006年12月に東京証券取引所マザーズに上場し、2022年4月にはプライム市場へ移行した。

事業拡大の転換点として、2011年2月に子会社長崎ファームが長崎県平戸市で海面養殖事業に進出し、2020年6月には株式会社寿し常を譲り受け、寿司業態を強化し店舗数を大幅に拡大した。2023年6月には大分県佐伯市でとらふぐ陸上養殖を開始するなど、6次産業化を深化させる。海外展開として、2017年10月には米国ニューヨークに「WOKUNI」レストランを出店する。本社所在地は令和7年5月に東京都新宿区から東京都豊島区に移転する。

3. 収益・成長

当社グループの成長ドライバーは、主要食材の調達安定化と価格維持のための自社養殖数拡大と養殖技術向上、生産者ネットワーク構築である。新市場開拓として、米国ニューヨークでのレストラン展開を通じた日本の水産物販売、法人・個人向け活魚・鮮魚の外販事業を推進する。M&A戦略により、2020年の「寿し常」譲受で寿司業態を強化し店舗網を拡大した。大分県佐伯市でのとらふぐ陸上養殖開始は、新たな生産基盤の確立と安定供給に寄与する。のれん分け制度を推進し、人材育成と店舗数増加を図る。

飲食事業は上期(10~3月)が繁忙期、下期(4~9月)が閑散期となり、売上高や利益水準に極端な差異が認められる。令和7年9月期の下期営業利益は△118,367千円を計上し、年間を通じた安定収益確保が課題である。経営情報システムの拡充により、食材・養殖・加工コストの適正化を推進し、高品質経営を目指す。SDGs達成に向け、水産物の養殖・卸売・加工事業において資源保護と水産物の安定供給を継続する。

4. 財務健全性

当社グループは、設備投資や人材確保による競争力向上を経営の重要課題とし、財務体質の強化に努める。当連結会計年度の設備投資額は592,318千円であり、本社設備、賃貸用不動産、海外店舗設備、国内店舗設備、養殖場設備、ふぐ加工場設備に充当した。所要資金は自己資金及び借入金を活用する。

令和7年9月期末の総資産は5,605,557千円、純資産は1,670,745千円、有利子負債は3,090,394千円を計上する。

5. 株主還元

株主に対する利益還元を最重要課題と認識しつつ、設立以来、財務体質の強化及び人材確保による競争力向上を経営の重要課題として取り組んできた。顧客ニーズに基づいた適時な設備投資、人材採用のための内部留保確保、財務体質強化に重点を置きつつ、経営成績及び財政状態を勘案しながら、成長に見合った配当を検討していく方針である。令和7年9月期の年間配当は0.0円である。ストック・オプションの付与を継続する方針であり、行使された場合には当社株式価値が希薄化する可能性がある。

6. 注目ポイント

当社グループは、水産物の6次産業化を深化させ、養殖から加工、流通、店舗提供までを垂直統合する独自のSCMを構築する。これにより、高品質な食材の安定供給とコスト競争力を両立させ、高コストパフォーマンスを実現する点が最大の強みである。ふぐ調理師免許保有職人の専門性と自社養殖によるトレーサビリティは、他社との差別化を明確にする。

今後の成長戦略として、陸上養殖への挑戦、米国市場での展開強化、M&Aによる事業領域拡大、のれん分け制度を通じた人材育成と店舗網拡大が挙げられる。飲食事業の季節変動リスクへの対応と、国産高級とらふぐの安定調達に向けた養殖技術向上と生産者ネットワーク構築が、持続的な成長の鍵となる。食の安全性確保、人材育成、経営情報システム拡充、SDGsへの取り組みも推進する。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100XCZ1 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
4.1B 35.5倍 2.5倍 0.0% 453.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 4.0B 7.3B 7.3B
営業利益 330M 231M 195M
純利益 242M 115M 76M
EPS 27.1 12.8 8.5
BPS 181.6

大株主

株主名持株比率
株式会社なにわ0.29%
坂本 大地0.11%
良川 忠必0.01%
坂本 洋平0.01%
東京一番フーズ従業員持株会0.01%
恵本 正志0.00%
井野 裕子0.00%
井上 和則0.00%
東京一番フーズ役員持株会0.00%
浦崎 旭0.00%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-04-06坂本 大地 48.71
2025-10-08株式会社なにわ 48.25
2025-10-06株式会社なにわ 52.08
2025-04-04株式会社なにわ 48.92
2025-04-03株式会社なにわ 47.57
2024-10-17株式会社なにわ 49.73
2024-10-01株式会社なにわ 50.33
2023-03-23株式会社なにわ 49.86
2023-01-17株式会社なにわ 29.84
2022-12-28株式会社なにわ 48.26
2021-06-07株式会社なにわ 53.23

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-04-06TDNetHolding change by 坂本 大地
2026-01-16TDNet(訂正)「ストックオプション(新株予約権)の発行内容確定に関するお知らせ」の一部訂正について
2026-01-16TDNet(再訂正)「(訂正)「ストックオプション(新株予約権)の割当に関するお知らせ」の一部訂正について」の
2025-12-26TDNet(訂正)「ストックオプション(新株予約権)の割当に関するお知らせ」の一部訂正について
2025-12-26TDNetストックオプション(新株予約権)の発行内容確定に関するお知らせ
2025-12-18TDNetストックオプション(新株予約権)の割当に関するお知らせ
2025-10-29TDNet(開示事項の経過)固定資産の取得に関するお知らせ
2025-10-08TDNetHolding change by 株式会社なにわ
2025-10-06TDNetHolding change by 株式会社なにわ
2025-09-18TDNet財務上の特約がある資金の借入に関するお知らせ
2025-08-12TDNet令和7年9月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-08-12TDNetearnings: 令和7年9月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-08-01TDNet固定資産の取得に関するお知らせ
2025-04-04TDNetHolding change by 株式会社なにわ
2025-04-03TDNetHolding change by 株式会社なにわ
2024-10-17TDNetHolding change by 株式会社なにわ
2024-10-01TDNetHolding change by 株式会社なにわ
2023-03-23TDNetHolding change by 株式会社なにわ
2023-01-17TDNetHolding change by 株式会社なにわ
2022-12-28TDNetHolding change by 株式会社なにわ