Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

東洋紡株式会社 (3101)

東洋紡は、フィルム、ライフサイエンス、環境・機能材、機能繊維・商事など多角的な事業を展開。ライフサイエンスとフィルムを重点拡大事業とし、医用膜「VolSep」の保険適用や、洋上風力発電向け超高強力繊維「イザナスULC」の国内初承認など、高付加価値ニッチ市場で強みを持つ。高分子・バイオ・環境技術を融合し、「新循環プラスチック」「環境アクティブクリーン」「Well-Beingソリューション」を成長ドライバーとする。三菱商事との合弁で環境・機能材事業を強化。過去の課題を踏まえ、信頼回復と財務改善を推進する。 [本社]大阪市北区 [創業]1882年 [上場]1949年

1. 事業概要と競争優位性

東洋紡は、フィルム、ライフサイエンス、環境・機能材、機能繊維・商事などを主要セグメントとする多角的な事業を展開している。

フィルム事業では、環境配慮型フィルムや、電子情報通信・自動車分野向け高機能フィルムの開発に注力する。

ライフサイエンス事業では、診断薬用酵素等のバイオ製品、医薬品、医用膜、医療機器を製造・販売する。特に医用膜「VolSep」は厚生労働省より製造販売承認と保険適用を取得しており、高い参入障壁と市場優位性を持つ。

環境・機能材事業では、エンジニアリングプラスチック、スーパー繊維などを製造・販売。2023年4月には三菱商事との合弁会社である東洋紡エムシー株式会社による事業運営を開始し、経営基盤強化と収益改善を図る。超高強力ポリエチレン繊維「イザナスULC」は、洋上浮体式風力発電の係留用途で国内初の日本海事協会の承認を取得するなど、環境分野での技術開発も強みである。

機能繊維・商事事業では、エアバッグ用基布、衣料テキスタイル等を製造・販売。炭素繊維・ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維を複合したハイブリッドヤーン「CfC yarn」「GfC yarn」は、新素材開発力を示している。

これらの事業は、特定の高機能素材・製品における技術的優位性、規制・許認可による参入障壁、および合弁事業によるグローバル経営力強化を競争優位性としている。

2. 沿革ハイライト

当社は1882年に大阪紡績会社として創業し、1914年に大阪紡績株式会社と三重紡績株式会社の合併により東洋紡績株式会社を設立、1949年に東京、大阪証券取引所に株式を上場した。

1970年代以降、バイオ事業進出、中空糸型逆浸透膜モジュール「ホロセップ」生産開始、医薬品事業およびエンジニアリングプラスチック本格生産開始と多角化を推進。1991年には超高強力ポリエチレン繊維「ダイニーマ」、1998年には高強度・高耐熱スーパー繊維「ザイロン」の本格生産を開始し、高機能素材分野での地位を確立した。

2012年10月には東洋紡株式会社に社名変更。近年は2023年4月の環境・機能材事業における三菱商事株式会社との合弁会社設立など、事業ポートフォリオの再編・強化を進めている。

3. 収益・成長

当社グループは、企業理念に基づき、長期ビジョン「サステナブル・ビジョン2030」と「2025中期経営計画」を策定し、持続的成長をめざしている。

成長ドライバーとして、重点拡大事業であるフィルム事業およびライフサイエンス事業へ積極的な設備投資を実施する。

高分子技術、バイオ・メディカル技術、環境技術、分析・シミュレーション技術の4つのコア技術を融合させ、「新循環プラスチックソリューション」「環境アクティブクリーンソリューション」「Well-Beingソリューション」の3つの領域でイノベーション創出を推進。バイオマス・リサイクル原料活用や、水・空気などの環境浄化、CO2回収・利用、人々の健康に資する製品の開発を加速する。

気候変動対応として、カーボンニュートラルに向けたGHG排出量削減ロードマップを策定し、Scope1,2の2050年ネットゼロ達成に取り組む。燃料電池や風力発電材料、海水淡水化膜など環境分野での拡販も図る。

2024年2月には経済産業省より「DX認定事業者」の認定を取得した。

収益性改善のため、「価値に見合ったプライシングの徹底」を掲げ、原燃料価格高騰分に加え、物流費や人件費などの上昇分に対する製品価格改定を進める。要改善事業においても収益性改善策を実行している。

4. 財務健全性

2022~2023年度は、原燃料価格高騰や数量回復の遅れ、固定費増加により収益性が低下し、成長事業への大型投資による有利子負債増加で財務体質が悪化した。しかし、その後は製品価格改定の効果と主要製品の数量増加により、収益は回復基調にある。

当社グループは、グループ全体のリスクを一元的に管理する「リスクマネジメント委員会」を2021年に設置し、リスク管理体制を強化している。自然災害や火災等の事故、感染症の発生、政治・経済情勢の悪化、原材料価格の高騰、製品の欠陥、人材の確保、気候変動、環境負荷、情報セキュリティ等のリスクを認識し、それぞれ対策を講じる。特に、過去の火災事故や品質不適切事案を踏まえ、安全・防災、品質の徹底を最重要課題とし、約180億円の安全・防災投資や品質保証体制の再構築を進めている。

5. 株主還元

一次情報に具体的な株主還元方針の記載がないため、記載しない。

6. 注目ポイント

当社グループは、創業精神である「順理則裕」を企業理念とし、社会課題解決と経済的価値向上の両立をめざしている。

高分子、バイオ・メディカル、環境、分析・シミュレーションの4つのコア技術を融合したイノベーション創出を成長戦略の核とする。特に、新循環プラスチック、環境アクティブクリーン、Well-Beingソリューションの3領域での新製品・新事業創出に期待がかかる。

ライフサイエンス事業とフィルム事業を「重点拡大事業」と位置づけ、積極的な設備投資と研究開発を推進する。医用膜「VolSep」の厚生労働省承認・保険適用や、超高強力ポリエチレン繊維「イザナスULC」の洋上浮体式風力発電向け国内初承認など、特定の高付加価値ニッチ市場で高い競争優位性を確立する製品群を持つ。

環境・機能材事業における三菱商事との合弁会社設立は、グローバル経営力と当社のモノづくり技術の融合による事業強化と収益改善のドライバーとなる。

過去の品質不適切事案や火災事故からの信頼回復に向けた安全・防災、品質、コンプライアンスの徹底は、持続的成長の基盤として重要である。有利子負債増加による財務体質悪化からの回復と、稼ぐ力の再構築が今後の課題となる。

[本社]大阪市北区 [創業]1882年 [上場]1949年

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W28Y | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-20)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
123.2B 60.9倍 0.6倍 0.0% 1,384.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 422.0B 414.3B 399.9B
営業利益 16.7B 9.0B 10.1B
純利益 2.0B 2.5B -655M
EPS 22.7 27.9 -7.4
BPS 2,215.1 2,236.5 2,146.5

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.15%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.10%
東洋紡従業員持株会0.03%
東友会0.02%
日本生命保険相互会社0.02%
明治安田生命保険相互会社0.02%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)0.01%
GOVERNMENT OF NORWAY (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.01%
NORTHERN TRUST GLOBAL SERVICES SE, LUXEMBOURG RE LUDU RE: UCITS CLIENTS 15.315 PCT NON TREATY ACCOUNT (常任代理人 香港上海銀行東京支店)0.01%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-11-20三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 4.64%(1.67%)
2025-09-19三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.31%(0.08%)
2024-04-04三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.39%(1.74%)
2024-02-21三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 8.13%+1.15%
2023-10-20アセットマネジメントOne株式会社 0.04%N/A
2023-06-07アセットマネジメントOne株式会社 0.05%+0.05%
2023-04-06三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.98%(1.44%)
2023-03-20野村證券株式会社 4.95%(0.45%)
2023-01-19三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 8.42%(0.02%)
2022-10-07アセットマネジメントOne株式会社 0.05%N/A
2022-09-22三井住友信託銀行株式会社 8.44%+0.63%
2022-05-11みずほ証券株式会社 0.00%N/A
2022-03-07株式会社みずほ銀行 0.00%N/A
2021-12-07株式会社みずほ銀行 0.00%N/A
2021-08-19三井住友信託銀行株式会社 7.81%(0.37%)
2021-07-07株式会社みずほ銀行 0.01%N/A
2021-04-07株式会社みずほ銀行 0.01%+0.01%
2021-04-06野村證券株式会社 5.40%(0.25%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-11-25TDNetM&A東洋紡完全子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ1,183+0.93%
2025-11-20EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 4.64%1,165+1.29%
2025-09-19EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 6.31%1,119+0.27%
2025-09-01TDNetその他東洋紡当社株式の所属業種変更のお知らせ1,106-0.18%
2025-07-18TDNetその他東洋紡譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ934-0.75%
2025-06-25TDNetその他東洋紡譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ905+0.77%
2024-04-04EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 6.39%
2024-02-21EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 8.13%
2023-10-20EDINET大量保有アセットマネジメントOne株式会社大量保有 0.04%
2023-06-07EDINET大量保有アセットマネジメントOne株式会社大量保有 0.05%
2023-04-06EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 6.98%
2023-03-20EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 4.95%
2023-01-19EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 8.42%
2022-10-07EDINET大量保有アセットマネジメントOne株式会社大量保有 0.05%
2022-09-22EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 8.44%
2022-05-11EDINET大量保有みずほ証券株式会社変更
2022-03-07EDINET大量保有株式会社みずほ銀行変更
2021-12-07EDINET大量保有株式会社みずほ銀行変更
2021-08-19EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 7.81%
2021-07-07EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.01%