Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

日本コークス工業株式会社 (3315)

日本コークス工業は、コークス製造・販売を主力とし、国内外鉄鋼会社等へ直接販売する。大規模な設備投資を要するコークス炉を保有し、2024年には新炉が稼働する。燃料・資源リサイクル事業では、海外からの一般炭・石油コークス販売に加え、バイオマス燃料等カーボンニュートラル対応商品を拡大する。総合エンジニアリング事業では、長年培った粉体処理技術ノウハウを強みに、電池・電子・樹脂分野等へ展開し、海外販路拡大を図る。自社港湾設備を活用した物流事業も展開する。 [本社]東京都千代田区 [創業]1911年

日本コークス工業株式会社は1911年の創業以来、社会と産業の基盤を支える事業を展開してきた。現在は、コークス事業、燃料・資源リサイクル事業、総合エンジニアリング事業、その他事業を柱とし、持続可能な社会の実現に貢献することを目指す。

**1. 事業概要と競争優位性**

**コークス事業**は当社の主力であり、北九州事業所でコークスおよび副産物を生産し、国内外の鉄鋼会社等へ直接販売する。コークス炉の建設・維持には大規模な設備投資が不可欠であり、これが新規参入への高い障壁となっている。2024年9月には最新鋭の2Aコークス炉の更新工事が完工し稼働を開始、生産能力の維持・向上と環境負荷低減を図る。

**燃料・資源リサイクル事業**では、海外から輸入した一般炭および石油コークスをセメント・製紙会社等に販売するほか、産業廃棄物の処理およびリサイクル、コールセンター事業を展開する。燃料調達から販売、廃棄物処理までを一貫して手掛ける体制と、自社保有の石炭ヤード等のインフラ活用が競争優位性である。脱炭素化に対応し、バイオマス燃料などカーボンニュートラル(CN)に向けた商品の取扱拡大にも注力する。

**総合エンジニアリング事業**は、栃木工場を拠点に粉粒体装置・機器等の製造・販売を行う。産業全般にわたる基礎技術である粉体処理技術において、当社は長年培った独自のノウハウと優位性を有する。粉体技術センターでの各種テストを通じ、顧客ニーズに応じた最適な処理プロセスの提案や新製品開発を進める。特に、CNでニーズが高まる電池・電子・樹脂分野等への展開強化と海外販路拡大を図る。

**その他事業**では、連結子会社の三池港物流株式会社が、大牟田地区を中心に自社保有の港湾設備や倉庫を活用した港湾荷役および貨物輸送サービスを提供する。また、社有地の開発・賃貸事業および仲介・分譲事業も展開し、収益の多角化を図る。

**2. 沿革ハイライト**

当社は1911年12月に三井合名会社鉱山部が独立し、三井鉱山株式会社として設立された。1981年4月には三井鉱山コークス工業株式会社を吸収合併し北九州事業所を設置。1993年10月には三井三池化工機株式会社を吸収合併し栃木事業所(現 化工機事業部栃木工場)を設置した。1997年3月には三池炭鉱の閉山により国内石炭採掘事業から撤退し、事業構造を大きく転換。2009年4月に商号を日本コークス工業株式会社へ変更した。2022年4月には東京証券取引所の市場第一部からプライム市場へ移行。直近では2024年9月にコークス炉1基を更新し、再稼働している。

**3. 収益・成長戦略**

当社グループは、主力であるコークス事業の競争力強化と、非コークス事業の事業基盤強化・安定化による多面的な利益構造の確立を目指す。中期的な経営指標として、連結経常利益50億円以上確保を目標に掲げる。

成長ドライバーとして、コークス事業では、水素・アンモニア供給体制構築等の新たな収益源開拓に加え、コークス製造時に排出されるCO2を回収・使用し炭素材を製造するCCVD(Carbon Capture, Utilization and Valorization of CO2)技術や、CO2を効率よく回収・分離するプロセスの開発に取り組む。燃料・資源リサイクル事業では、脱炭素化に対応し、バイオマス燃料などCNに向けた商品の取扱拡大を進める。総合エンジニアリング事業では、粉体処理ソリューションビジネスモデルへの更なる進化、新製品開発強化、既存製品のブラッシュアップ、海外販路拡大、そしてCNでニーズが高まる電池・電子・樹脂分野等への展開強化を図る。

ESG経営にも注力し、2050年カーボンニュートラルに向けて、コークス炉ガス自家消費や回収熱の電力・蒸気変換によるCO2削減、グループ会社所有森林によるCO2吸収、CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)技術利用、水素製造・販売、アンモニア製造・中継設備活用、太陽光発電等のカーボンフリーエネルギー事業の検討を進める。

事業リスクとしては、石炭・コークスの需給および市況変動、海外情勢変動、為替レート変動、金利変動、法的規制、コークス事業への依存度が高いこと、コークス炉の老朽化対策や維持・修繕コスト増加、生産トラブル、重大な災害・事故・訴訟等が挙げられる。

**4. 財務健全性**

2025年3月期の総資産は130,630百万円、純資産は41,600百万円、有利子負債は65,816百万円、現金及び現金同等物は5,105百万円を計上する。当社グループの借入金契約には財務制限条項が付されており、2025年3月期において赤字決算により純資産が前期比で大幅に減少した。財務制限条項未達の場合、資金調達に影響を及ぼす可能性があり、健全な財務体質維持は重要な経営課題の一つである。

**5. 株主還元**

当社グループは、健全な財務体質を維持しつつ、企業価値の向上と安定的な配当の実施を目指す。2024年3月期の年間配当は3.0円であった。

**6. 注目ポイント**

日本コークス工業は、コークス事業の競争力強化と非コークス事業の多角化による利益構造確立を経営の基本方針とする。特に注目されるのは、2024年9月に更新・稼働した最新鋭の2Aコークス炉による生産・販売の回復と、長年培った粉体処理技術ノウハウを活かした総合エンジニアリング事業のソリューションビジネスへの進化である。このエンジニアリング事業は、カーボンニュートラルでニーズが高まる電池・電子・樹脂分野等への展開を強化しており、将来の成長を牽引する可能性を秘める。

また、2050年カーボンニュートラル達成に向けたCO2削減技術開発(CCVD、CO2分離プロセス)や、バイオマス燃料、水素・アンモニア、太陽光発電等のカーボンフリーエネルギー事業への積極的な展開は、持続可能な社会への貢献と新たな収益源の創出を両立させる重要な取り組みである。一方で、コークス事業への依存度や、財務制限条項への対応といった財務健全性の維持は、引き続き経営上の重要な課題として注視していく必要がある。

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**フッター**

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出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W7T0 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-20)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
34.5B 0.8倍 0.0% 114.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 99.0B 135.2B 174.1B
営業利益 -8.6B 4.4B -397M
純利益 -13.9B 1.9B -1.1B
EPS -47.8 6.5 -3.7
BPS 142.9 193.7 186.5

大株主

株主名持株比率
日本製鉄株式会社0.23%
住友商事株式会社0.19%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.07%
株式会社三井住友銀行0.01%
日鉄鉱業株式会社0.01%
村山 信也0.01%
株式会社商船三井0.01%
三井金属鉱業株式会社0.01%
住友金属鉱山株式会社0.01%
JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)0.01%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-20TDNet業績修正日本コークス業績予想の修正に関するお知らせ124+0.00%
2026-02-20TDNet業績修正日本コークス業績予想の修正に関するお知らせ 補足説明資料124+0.00%
2026-01-05TDNetその他日本コークス当社北九州事業所火災発生の件111+0.00%
2025-07-02TDNetその他日本コークス支配株主等に関する事項について83+1.20%
2025-06-13TDNet配当・還元日本コークス連結子会社からの配当金受領に関するお知らせ82+1.22%