Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

トーカロ株式会社 (3433)

トーカロは溶射加工を中核とする表面改質加工の専業メーカーである。半導体・FPD製造装置部品、発電用ガスタービン等に耐摩耗性、耐熱性、電気特性等の高機能皮膜を付与する。プラズマ溶射等多様な技術とPVD、TD等の周辺技術を展開し、研究開発主導で先進的皮膜開発を推進、特許取得も積極的である。半導体・FPD分野が売上高の44.5%を占め、国内外で顧客密着型の事業を展開する。人(医療、農業)と環境(エネルギー)分野への新市場開拓を図る。 [本社]兵庫県神戸市中央区 [創業]1951年 [上場]2003年

1. 事業概要と競争優位性

トーカロ株式会社は、溶射加工を中核とする表面改質加工の専業メーカーである。被加工品に耐摩耗性、耐熱性、導電性、電気絶縁性、遮熱性、放熱性等の高機能皮膜を形成し、新たな機能を付与する。主要技術はプラズマやガス炎を熱源とする溶射加工であり、半導体・FPD製造装置部品、発電用ガスタービン、各種産業用機械部品、設備部品等に適用する。PVD、TD、ZAC、PTA等の周辺表面改質技術も手掛ける。

競争優位性は、多種多様な溶射方法を用途により使い分ける技術力と、長年のノウハウ蓄積に基づく高機能皮膜の追求にある。研究開発主導型企業として、溶射技術開発研究所を中心に先行基礎研究と商品開発を推進する。半導体分野ではプラズマエッチング装置部品向け高性能コーティング開発、環境・エネルギー分野では水素・アンモニア燃料発電対応皮膜や高温腐食耐性皮膜の開発を進める。当連結会計年度には特許出願32件、特許登録27件の実績があり、知的財産権の保護と活用を重視する。ISO 9001、14001、JIS Q 9100、Nadcap等の品質認証を取得し、高度な信頼性に応える。国内では顧客密着型の事業展開を行い、中国、台湾、米国、インドネシア、タイにも拠点を持ち、グローバルに事業を展開する。

2. 沿革ハイライト

同社は、実質的な存続会社である旧トーカロ株式会社が1951年7月に「東洋カロライジング工業株式会社」として設立され、カロライズ加工・販売を開始したことに始まる。1981年9月に「トーカロ株式会社」へ商号変更した。2001年8月、マネジメント・バイアウト(MBO)を経て、現在の「トーカロ株式会社」に商号を変更した。2003年12月に東証二部へ上場し、2005年3月に東証一部へ、2022年4月にはプライム市場へ移行した。事業拡大のため、日本コーティングセンター株式会社や株式会社寺田工作所を子会社化し、中国、台湾、米国、インドネシア、タイに現地法人を設立する。

3. 収益・成長

同社グループは「人と自然の豊かな未来に貢献する」をビジョンに掲げ、ESGを重視した継続的な成長による企業価値向上を目指す。2050年カーボンニュートラル実現に向けた環境問題の深刻化、ICT/デジタル化へのテクノロジーシフト、資源・食料不足・人口増加をメガトレンドと捉え、新商品開発と新市場開拓を推進する。成長ドライバーとして「人」分野(半導体、FPD、医療、農業、食品)と「環境(自然)」分野(エネルギー、素材、輸送)をターゲットとする。既存事業の用途拡大に加え、農業や医療分野などの新事業領域を上乗せすることで成長を図る。

2025年3月期における連結売上高は54,231百万円、経常利益は12,561百万円を計上する。半導体・FPD製造装置分野の売上高は連結総売上高の44.5%を占める。技術優位性の維持・向上に向け、中期経営計画では合計250-350億円(年間50-70億円)の設備投資を継続し、連結売上高比3%程度の研究開発費を維持する目標を掲げる。

4. 財務健全性

同社は「強い財務体質の維持」を経営目標の一つとし、自己資本比率70%程度の維持(実質無借金継続)を掲げる。2025年3月期末時点の自己資本は65,731百万円、総資産は81,676百万円であり、自己資本比率は約80.48%となる。同期間の有利子負債は3,795百万円である。キャッシュ・フロー重視、バランスシート重視の経営により、財務体質の強化を図る方針である。

5. 株主還元

株主還元については、純利益の1/3以上を目途とした安定配当を基本とし、2023年度より連結配当性向50%程度を目標とする。また、DOE(自己資本配当率)5%の維持も目標とする。2025年3月期の年間配当金は68.0円である。

6. 注目ポイント

同社グループの事業は、半導体・FPD関連業界の需要変動に大きく影響を受けるリスクがある。2025年3月期において、半導体・FPD製造装置分野の売上高が連結総売上高の44.5%を占め、特定の取引先である東京エレクトロン株式会社グループへの販売依存度も27.2%と高水準である。これに対し、同社は次世代装置の適用皮膜開発やメンテナンス需要の開拓を進めることで、受注変動による影響の最小化を図る。

その他、顧客による表面改質加工の内製化リスク、原材料の調達リスク、知的財産権の侵害リスク、国際的な事業活動における経済・政治情勢や為替変動、輸出入規制のリスクも存在する。

一方で、2050年カーボンニュートラル実現に向けた脱炭素化への貢献は重要な成長ドライバーであり、温室効果ガス排出削減目標(2030年度に2013年度比46%削減)を掲げ、省エネ、創エネ、廃棄物削減、リサイクルに取り組む。ものづくりの高度化ではDX活用によるスマートファクトリー化を推進し、生産性向上と品質管理体制の強化を図る。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100W0IW | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
190.9B 18.1倍 2.8倍 2.8% 3,120.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 65.0B 58.5B 57.0B
営業利益 15.0B 14.1B 13.0B
純利益 10.2B 10.1B 8.3B
EPS 172.0 169.2 140.1
BPS 1,122.6

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社0.18%
株式会社日本カストディ銀行0.11%
BBH FOR FIDELITY LOW-PRICED STOCK FUND (PRINCIPAL ALL SECTOR SUBPORTFOLIO)(常任代理人  株式会社三菱UFJ銀行)0.05%
トーカロ従業員持株会0.04%
NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE FIDELITY FUNDS(常任代理人  香港上海銀行東京支店)0.04%
GOVERNMENT OF NORWAY(常任代理人  シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.02%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人  株式会社みずほ銀行決済営業部)0.02%
西條 久美子0.02%
STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234(常任代理人  株式会社みずほ銀行決済営業部)0.02%
KIA FUND 136(常任代理人  シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-06-30株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 4.02
2025-06-19三井住友信託銀行株式会社 3.72
2024-03-18株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 5.06
2023-10-16株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 4.84
2022-07-04トーカロ株式会社

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-19TDNet組織変更および役員人事に関するお知らせ
2026-02-04TDNet2026年3月期第3四半期決算補足説明資料
2026-02-04TDNet2026年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2026-02-04TDNetearnings: 2026年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-11-06TDNet剰余金の配当(中間配当)及び期末配当予想の修正に関するお知らせ
2025-11-06TDNet2026年3月期第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-11-06TDNetdividend: 剰余金の配当(中間配当)及び期末配当予想の修正に関するお知らせ
2025-11-06TDNetearnings: 2026年3月期第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-08-22TDNet米国アリゾナ州における会社設立に関するお知らせ
2025-08-05TDNet2026年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-08-05TDNet2026年3月期第1四半期 決算補足説明資料
2025-08-05TDNetearnings: 2026年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-07-18TDNetbuyback: 譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ
2025-07-18TDNet譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ
2025-06-30TDNetHolding change by 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
2025-06-19TDNetHolding change by 三井住友信託銀行株式会社
2024-03-18TDNetHolding change by 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
2023-10-16TDNetHolding change by 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
2022-07-04EDINETHolding change by トーカロ株式会社