香陵住販株式会社は、当社と子会社ジャストサービス株式会社で構成され、茨城県、千葉県及び東京都において不動産の売買、賃貸、仲介、管理を中心に事業を展開する。報告セグメントは「不動産流通事業」と「不動産管理事業」である。
**1. 事業概要と競争優位性**
不動産流通事業は、賃貸・売買不動産の仲介業務、仕入不動産商品(土地、中古住宅、中古投資用賃貸不動産を造成やリノベーション等で商品化)の販売業務、及び自社企画投資用不動産「レーガベーネ」シリーズの企画・販売業務を行う。「レーガベーネ」シリーズは、用地取得から建設、賃貸入居者募集、販売、そして原則として管理業務を当社が受託することを条件に投資家へ販売する。この一貫体制は、顧客ロックインとストック型収益確保に繋がり、ビジネスモデルの質を高める競争優位性(Moat)を構築する。
不動産管理事業は、賃貸不動産のプロパティマネジメント業務(賃料収納、契約更新、保守メンテナンス、入居者管理、解約精算等)、自社グループ所有不動産の賃貸・転貸、コインパーキング事業、及び太陽光売電事業を行う。子会社ジャストサービス株式会社が一部の保守メンテナンスや工事を担う。
同社は、茨城県内の水戸・ひたちなかエリアにおいて「ドミナント戦略」を展開し、地域に根ざした営業活動を通じて不動産情報の収集力を強化し、顧客及び物件の囲い込みを行う。この地域密着型のネットワーク効果は、後発企業に対する間接的な参入障壁となりうる。リアル店舗における地域オーナーへの提案力と仲介力、子会社によるリノベーション提案等、多角的なソリューション提供能力も強みである。一方で、不動産流通・管理事業は免許業種であるものの、事業運営に必要な設備が少なく、競合他社による新規参入やエリア拡大により競争が激化するリスクを認識する。水戸・ひたちなかエリアでのドミナント戦略により「エリアでの市場占有率の向上」を目指す。
**2. 沿革ハイライト**
1981年10月、現代表取締役会長である薄井宗明により、茨城県水戸市に不動産の売買・賃貸仲介を目的として設立する。1984年10月に賃貸不動産管理部門を新設し、1988年6月には自社企画投資用不動産「フォーライフ水戸」を商品化する。1995年10月に建設業許可を取得し、2005年3月には宅地建物取引業を国土交通大臣免許に変更するとともに、東京へ進出する。2009年2月にマンション管理業者、2012年3月に賃貸管理業者制度に登録する。2018年9月、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場する。2021年6月には不動産特定共同事業法に係る許可を取得し、2022年6月には第1号ファンドの運用を開始する。2024年4月には茨城県守谷市に「守谷支店」を開設する。
**3. 収益・成長**
同社は、不動産売上高に過度に依存せず、継続可能な収益の積み上げと利益率向上を経営の基本方針とする。持続的な成長とストックビジネスの強化による安定収益の拡大を重視する。不動産管理事業における管理事業収益や賃貸事業収益は、安定的なストック型収益源である。
成長ドライバーとしては、自社企画投資用不動産「レーガベーネ」シリーズの安定的な商品化継続による管理戸数の増加、不動産ファンド事業における開発型ファンドへの取り組み、リアル店舗での仲介強化とドミナント出店による市場占有率向上を掲げる。IT技術の積極的な導入と活用によるDX推進、人口減少に伴う空き家問題や遊休地活用に対応する多角的な提案営業の強化、サステナビリティ経営の推進(太陽光発電設置拡大、社用車エコカー化)も成長戦略の一環である。M&A等の事業投資も戦略的に行う方針である。賃貸仲介事業及び管理事業収益は、2月から4月にかけて集中する季節変動性リスクが存在する。
**4. 財務健全性**
同社は、自己資本比率を重要な経営指標の一つと捉え、30%以上を維持し、40%を目指す方針を示す。2025年9月期の自己資本比率は34.75%であり、目標水準を達成する。自己資本利益率(ROE)を10%以上維持することも目標とする。
不動産商品の仕入れや設備投資により有利子負債比率が高くなる傾向にあるが、棚卸資産の回転期間を原則6ヶ月間(大型分譲開発は1年間)とし、適正な在庫水準を維持することで財務の安定を図る。2025年9月期の有利子負債は7,408,749千円である。金利の動向、固定資産の減損、在庫リスク、契約不適合責任、自然災害、法的規制、個人情報漏洩、訴訟等も事業リスクとして認識する。
**5. 株主還元**
同社は、持続的・安定的な株主還元を重視し、株主資本配当率2.8%以上を当面の目標として、累進配当を実施する方針を示す。2025年9月期の年間配当は55.0円である。
**6. 注目ポイント**
香陵住販は、茨城県水戸・ひたちなかエリアにおけるドミナント戦略と、自社企画投資用不動産「レーガベーネ」シリーズを通じた販売・管理の一貫体制により、地域密着型かつストック型収益を強化するビジネスモデルを構築する。これは、顧客ロックインと安定収益確保に繋がる競争優位性である。人口減少や空き家問題といった外部環境の変化に対し、多角的な提案営業、不動産ファンド事業、DX推進、サステナビリティ経営への取り組みを通じて事業多角化と持続的成長を図る姿勢は注目される。一方で、不動産流通・管理事業は参入障壁が低いと認識されており、競合激化リスクが存在する。創業者である代表取締役会長への依存リスクに対し、合議制や権限委譲を推進し意思決定の合理化を図るが、引き続き経営体制の強化が課題となる。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 6.6B | 6.0倍 | 1.1倍 | 2.6% | 2,380.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 7.8B | 12.3B | 11.5B |
| 営業利益 | 721M | 1.2B | 1.1B |
| 純利益 | 682M | 1.1B | 1.0B |
| EPS | 246.3 | 395.9 | 368.3 |
| BPS | 2,461.5 | — | 2,240.9 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 薄井 宗明 | 0.34% |
| 菅原 敏道 | 0.08% |
| 株式会社フラクタル・ビジネス | 0.05% |
| アイエスジー株式会社 | 0.04% |
| カンプロ株式会社 | 0.03% |
| 門田 洋 | 0.03% |
| 水戸信用金庫 | 0.02% |
| 金子 哲広 | 0.02% |
| 水戸証券株式会社 | 0.02% |
| 香陵住販従業員持株会 | 0.02% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2026-02-16 | 株式会社フラクタル・ビジネス | 7.15 | |
| 2024-12-09 | 株式会社フラクタル・ビジネス | 6.06 | |
| 2024-12-06 | 株式会社フラクタル・ビジネス | 6.05 | |
| 2024-07-03 | 薄井 宗明 | 34.04 | |
| 2024-03-05 | 菅原 敏道 | 7.8 | |
| 2024-03-01 | 菅原 敏道 | 7.8 | |
| 2024-02-22 | 薄井 宗明 | 35.29 | |
| 2024-02-22 | 薄井 宗明 | 35.29 | |
| 2024-02-16 | 株式会社フラクタル・ビジネス | 0.07 | |
| 2024-02-16 | 株式会社フラクタル・ビジネス | 5.03 |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-05-29 | TDNet | 第3回ストックオプション(新株予約権)発行内容確定のお知らせ | — | — | ||
| 2026-05-28 | TDNet | 2026年9月期第2四半期決算説明資料 | — | — | ||
| 2026-05-27 | TDNet | 自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の取得結果及び自己株式の取得終了に関するお | — | — | ||
| 2026-02-16 | TDNet | Holding change by 株式会社フラクタル・ビジネス | — | — | ||
| 2026-01-15 | TDNet | 譲渡制限付株式報酬としての新株式発行に関するお知らせ | — | — | ||
| 2026-01-15 | TDNet | 販売用不動産の売却に関するお知らせ | — | — | ||
| 2026-01-15 | TDNet | 第3回ストックオプション(新株予約権)の発行に関するお知らせ | — | — | ||
| 2025-12-02 | TDNet | 2025年9月期決算説明資料 | — | — | ||
| 2025-11-18 | TDNet | 役員退職慰労金制度の廃止及び譲渡制限付株式報酬制度の導入に関するお知らせ | — | — | ||
| 2025-11-18 | TDNet | 取締役会の実効性に関する分析・評価結果概要について | — | — | ||
| 2025-06-02 | TDNet | 2025年9月期第2四半期決算説明資料 | — | — | ||
| 2024-12-09 | TDNet | Holding change by 株式会社フラクタル・ビジネス | — | — | ||
| 2024-12-06 | TDNet | Holding change by 株式会社フラクタル・ビジネス | — | — | ||
| 2024-07-03 | TDNet | Holding change by 薄井 宗明 | — | — | ||
| 2024-03-05 | TDNet | Holding change by 菅原 敏道 | — | — | ||
| 2024-03-01 | TDNet | Holding change by 菅原 敏道 | — | — | ||
| 2024-02-22 | TDNet | Holding change by 薄井 宗明 | — | — | ||
| 2024-02-22 | TDNet | Holding change by 薄井 宗明 | — | — | ||
| 2024-02-16 | TDNet | Holding change by 株式会社フラクタル・ビジネス | — | — | ||
| 2024-02-16 | TDNet | Holding change by 株式会社フラクタル・ビジネス | — | — |