Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

芦森工業株式会社 (3526)

芦森工業は自動車安全部品(シートベルト、エアバッグ)と機能製品(消防用ホース、管路補修用パルテム工法等)を主軸とする。創業以来の繊維コア技術と卓越した開発力を競争優位性とし、自動車安全部品の高品質要求やパルテム工法のノウハウ蓄積は参入障壁となる。豊田合成との協業でグローバル拡販を図り、機能製品ではインフラ老朽化・災害対応を背景に、パルテム新工法開発や上水道分野参入で成長を追求する。中期経営計画で「攻めの投資」を推進する。 [本社]大阪府摂津市 [創業]1878年 [上場]1950年

1. 事業概要と競争優位性

芦森工業グループは自動車安全部品事業と機能製品事業を主軸とする。自動車安全部品事業は自動車用シートベルト、エアバッグ、後部車室用カバー等を製造・販売し、海外子会社を通じてグローバルに展開する。製品特性上、極めて高い品質が求められ、これが参入障壁となる。豊田合成株式会社とのアライアンスによるエアバッグ、シートベルトの拡販体制を構築し、グローバル市場で小回りの利く強みを発揮する。

機能製品事業は高機能資材織物、合繊ロープ、消防用ホース、産業用ホース、防災用品、管路補修用パルテム工法及び工事等を手掛ける。パルテム工法は東京瓦斯株式会社との共同開発で実用化され、工事専門子会社である芦森エンジニアリング株式会社を設立する。長年のノウハウ蓄積が参入障壁となる。

創業1878年以来培った繊維を基盤とするコア技術と卓越した開発力、コモディティ化し難い商品やシステムの技術開発への注力が競争優位性である。研究開発では先進ユーザー、ビジネスパートナー、大学等の外部機関と連携し、新たな価値創造に繋がる活動を実施する。

ビジネスモデルは、自動車安全部品の安全規制強化、機能製品の国土強靭化計画による需要増加が見込まれる点で、社会課題解決型の安定需要を持つ。ただし、特定販売先への依存(2025年3月期における売上高のうち、販売実績上位2社の占める割合は約50%)はリスク要因である。

2. 沿革ハイライト

1878年、芦森武兵衛が我が国最初の伝導用綿ロープ製造に着手し創業する。1935年、株式会社芦森製綱所として法人組織化し、1944年に芦森工業株式会社へ改称する。1950年、大阪証券取引所市場第一部へ上場し、1961年には東京証券取引所市場第一部へ上場する。1962年、自動車用シートベルトの製造販売を開始する。1980年、東京瓦斯との共同開発により導管補修工法「パルテム」の実用化に成功する。1989年、エアバッグの製造を開始する。1998年以降、タイ、中国、インド、韓国、メキシコ、ドイツに海外拠点を設立し、グローバル展開を加速する。2016年以降、オールセーフ株式会社、タカラ産業株式会社、株式会社柴田工業、パルテム・テクニカル・サービス株式会社を子会社化し、事業領域を拡大する。2023年10月、東京証券取引所スタンダード市場へ移行する。

3. 収益・成長

2025年4月からの「第126~128期中期経営計画“Road to 150”」は「更なる成長のための基盤整備を推進する期間」と位置付け、2030年度の連結売上高900億円、連結営業利益60億円を目標とする。成長ドライバーとして、向こう3年間で総額210億円の設備投資と研究開発投資を計画する。研究開発費は前中期経営計画の3年間で約37億円であったが、本中期経営計画の3年間では約50億円に増大させる計画である。

自動車安全部品事業では、交通事故死者ゼロに向けた衝突安全規制の強化を追い風に、次世代シートベルトや内装品のラインナップ拡充、豊田合成との協業によるエアバッグ・シートベルトのセット拡販を進める。EV化などの車の進化に対応した技術開発も行う。

機能製品事業では、インフラの老朽化、災害・減災、環境保全、物流2024年問題といった社会課題に対応する。パルテム関連では、下水道分野の新工法開発と新工場建設(栃木県、2027年度操業)で需要増加に対応し、国土交通省との共同研究を通じて上水道分野へ本格参入を図る。防災関連では、自然災害や大規模火災の増加に対応し、高機能消防・排水ホースの拡販、大容量送水ビジネスの提案力強化、防災新資機材の開発に取り組む。産業資材関連では、物流省力化製品や地盤改良製品の国内外販売強化、金属代替繊維製品の開発を進める。

新規分野として、軽量繊維コンポジット材、ファイバーセンシング技術、金属代替製品、温暖化防止システムの商品開発にも注力する。

4. 財務健全性

中期経営計画では「守りの投資」から未来の収益基盤を整備する「攻めの投資」への転換を進める。これにより有利子負債が増加する見込みであるが、以前に比べ充実した自己資本を背景に、財務健全性は維持されると認識する。

5. 株主還元

中期経営計画において、新たにDOE目標を設け、純利益の額に左右されずに安定した配当を株主に還元することに努める方針を示す。投資と株主還元のバランスの取れた経営を行う。

6. 注目ポイント

自動車安全部品事業における豊田合成とのアライアンス深化とグローバル展開の加速は、競争激化する自動車市場での存在感を高める。機能製品事業におけるパルテム工法の新工法開発、新工場建設、上水道分野への本格参入は、インフラ老朽化や防災需要増大を背景とした市場拡大を捉える成長ドライバーとなる。「攻めの投資」による研究開発費増大と新規分野開拓の進捗は、将来の収益基盤を強化する。特定販売先への依存度低下に向けた取り組みの成果も注目される。

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
24.9B 13.8倍 1.0倍 0.0% 4,115.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 66.0B 72.6B 68.4B
営業利益 3.0B 4.6B 3.8B
純利益 1.8B 2.8B 3.2B
EPS 298.9 458.5 535.7
BPS 4,138.7 3,749.3

大株主

株主名持株比率
日本毛織株式会社0.28%
芦森工業取引先持株会0.05%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口)0.03%
芦森工業従業員持株会0.03%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.02%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口5)0.01%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口1)0.01%
日本生命保険相互会社0.01%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口2)0.01%
東レ株式会社0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-01-22豊田合成株式会社 65.58
2025-12-25豊田合成株式会社 64.49
2025-12-22豊田合成株式会社 63.42
2025-12-19宇内 章起
2025-12-19宇内 章起 6.77
2025-12-16宇内 章起 6.77
2025-12-16豊田合成株式会社 63.51
2025-11-27株式会社MI2 24.19
2025-11-26豊田合成株式会社 62.37
2025-11-18株式会社MI2 23.18
2025-11-10株式会社MI2 22.07
2025-11-06株式会社MI2 20.87
2025-11-06宇内 章起
2025-10-31豊田合成株式会社 61.01
2025-09-08株式会社MI2 19.73
2025-09-03株式会社MI2 18.27
2025-09-01株式会社MI2 16.29
2025-08-27株式会社MI2 14.5
2025-08-26株式会社MI2 12.66
2025-08-25株式会社MI2 10.83

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-25TDNet当社株式の上場廃止に関するお知らせ
2026-02-25TDNettender_offer: 当社株式の上場廃止に関するお知らせ
2026-02-03TDNetearnings: 2026年3月期 第3四半期決算短信[日本基準](連結)
2026-02-03TDNet2026年3月期 第3四半期決算短信[日本基準](連結)
2026-02-03TDNet2026年3月期 第3四半期 芦森グループ決算説明資料
2026-01-27TDNetreverse_split: 株式併合並びに単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に係る承認決議に
2026-01-27TDNet株式併合並びに単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に係る承認決議に関するお知らせ
2026-01-22TDNetHolding change by 豊田合成株式会社
2025-12-25TDNetHolding change by 豊田合成株式会社
2025-12-23TDNetreverse_split: (訂正)「株式併合並びに単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に関す
2025-12-23TDNet(訂正)「株式併合並びに単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に関するお知らせ」の一部訂正について
2025-12-22TDNetHolding change by 豊田合成株式会社
2025-12-19TDNetreverse_split: 株式併合並びに単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に関するお知らせ
2025-12-19TDNetbuyback: 自己株式の消却に関するお知らせ
2025-12-19TDNetHolding change by 宇内 章起
2025-12-19TDNetHolding change by 宇内 章起
2025-12-19TDNet株式併合並びに単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に関するお知らせ
2025-12-19TDNet自己株式の消却に関するお知らせ
2025-12-16TDNetHolding change by 豊田合成株式会社
2025-12-16TDNetHolding change by 宇内 章起