Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

ダイニック株式会社 (3551)

ダイニックは印刷情報関連、住生活環境関連、包材関連の製造・販売を主力とする。経営理念「技術の優位性」に基づき、有機EL用水分除去シート「HGS」は海外ニッチ市場で評価され採用を増やす。リサイクル材使用自販機用印刷素材の供給体制を構築し、高耐久性リネンサプライ用途製品、抗ウイルス・抗菌壁紙、環境対応蓋材などを開発する。食品包材向け熱転写リボンや有機ELデバイス用高性能乾燥剤の伸長、海外市場への積極投資を成長ドライバーとする。 [本社]東京都港区 [創業]1919年 [上場]1961年

1. 事業概要と競争優位性

ダイニックグループは、当社及び子会社16社、関連会社1社で構成され、印刷情報関連、住生活環境関連、包材関連の3事業を主軸に、製品の製造と国内外での販売を展開する。

印刷情報関連事業は、書籍装幀用クロス、フィルムコーティング製品、有機EL用水分除去シートなどを手掛ける。有機EL用水分除去シート「HGS」は海外市場で高く評価され、ニッチ市場での採用を増やす。リサイクル材使用自販機用印刷素材の供給体制を構築し、高耐久性リネンサプライ用途製品も展開する。

住生活環境関連事業は、カーペット、壁装材、自動車内装用不織布、フィルター、産業用ターポリンなどを提供する。抗ウイルス・抗菌壁紙は売上増に貢献する。耐熱性・耐寒性・耐油性を両立させたフレコン用ターポリンが新規採用され、難燃性を付与した加湿機能付き空気清浄機用フィルターは業務用に採用され売上を伸ばす。

包材関連事業は、容器密封用アルミ箔・蓋材、各種紙管紙器、パップ剤用フィルム加工などを扱う。「環境に優しく」をテーマとした蓋材の開発や、顧客の高速充填要求に対応した新製品、新機能の開発を進める。脱アルミ化を目指した紙製パッケージの生産設備を構築する。

同社グループは「技術の優位性」を経営理念に掲げ、多岐にわたる素材加工技術と機能性付与技術を競争優位性の源泉とする。HGSのようなニッチ市場で評価される製品や、抗ウイルス・抗菌機能、耐熱・耐寒・耐油性、難燃性といった特定の機能を持つ製品開発力は、技術的参入障壁を形成する。ISO9001、14001、FSSC22000などの品質・環境マネジメントシステム認証を取得し、高品質な製品供給体制を確立する。継続的な研究開発投資と設備投資により、技術革新と生産性向上を図る。

2. 沿革ハイライト

1919年8月、日本クロス工業株式会社として設立する。1974年7月に商号をダイニック株式会社に変更する。1961年10月には東京証券取引所に株式を上場する。1979年2月の香港を皮切りに、米国、英国、中国、インドネシア、チェコ、シンガポールと積極的に海外展開を進め、グローバルな事業体制を構築する。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しにより市場第一部からスタンダード市場へ移行する。

3. 収益・成長

同社グループは、安定配当が可能な収益を確保し、企業価値及び株主価値の最大化を図ることを重要な経営課題とする。目標とする経営指標は、連結ベースで売上高経常利益率5%以上の水準確保と自己資本利益率(ROE)の向上である。

中期経営計画「SOLID FOUNDATION2026」では、2026年3月期に連結ベース売上高経常利益率5.2%、自己資本利益率(ROE)5.9%を目標に掲げる。計画第2期は売上高が未達であったものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益、ROEは良好な達成状況を示す。

成長ドライバーは、食品包材向け熱転写リボンや有機ELデバイス用高性能乾燥剤の伸長、リネンサプライ用途強化による収益拡大である。住宅関連製品・工業用途関連製品等の採算改善、新たな機能やマーケットへの包材展開も図る。技術開発部門では、環境対応、ニッチ市場、抗ウイルス・抗菌に関する開発テーマを継続し、炭素・シリコン素材加工ベースの情報関連製品開発、既存分野・既存商品の環境対応改良・開発に注力する。海外市場への積極的な投資も成長戦略の一つである。

4. 財務健全性

同社グループは、当連結会計年度末現在、19,468百万円の借入金があり、総資産に占める借入金の比率は31.9%である。市場金利の変動が業績に影響を及ぼす可能性がある。投資有価証券残高は6,666百万円であり、評価損発生リスクがある。多額の固定資産を保有しており、減損損失が発生する可能性もある。

5. 株主還元

株主価値の最大化を図ることを重要な経営課題とし、安定配当が可能な収益確保を目指す。当連結会計年度の年間配当金は30.0円である。

6. 注目ポイント

わが国経済は回復基調にあるものの、為替変動や地政学リスクに伴う原材料価格及び調達コスト高騰、関税政策の影響など、先行き不透明な状況が続くものと予想される。同社グループは、中期経営計画「SOLID FOUNDATION2026」の最終年度において、販売強化、採算改善、開発強化、非財務項目への着実な取り組みを通じて、更なる企業価値の向上を図る方針である。

非財務部門では、気候変動対応、人材投資、CSR対応、BCP対応を進め、サステナブルな社会構築への貢献を目指す。コーポレートガバナンスの強化、内部統制の維持・向上、リスク管理体制の強化を継続的に進め、透明性の高い経営体制の下でステークホルダーに対する経営責任と説明責任を果たすことを重視する。事業を取り巻くリスクは、競合、原材料市況変動、海外事業展開、研究開発費用、自然災害、製品品質、訴訟など多岐にわたる。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W3ZT | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
10.1B 7.5倍 0.4倍 0.0% 1,182.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 44.1B 42.1B 41.6B
営業利益 2.1B 1.2B 755M
純利益 1.3B 848M 520M
EPS 157.2 101.3 62.0
BPS 3,178.9 2,915.3 2,738.5

大株主

株主名持株比率
ニックグループ持株会0.06%
ダイニック従業員持株会0.03%
㈱ヤクルト本社0.02%
㈱三井住友銀行0.02%
みずほ信託銀行㈱0.02%
㈱滋賀銀行0.02%
㈱武蔵野銀行0.02%
オー・ジー㈱0.02%
コクヨ㈱0.02%
秦 豪州0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-07-29福井 英治 6.19%+1.16%
2022-05-25福井 英治 5.03%+0.03%
2021-12-07みずほ信託銀行株式会社 0.02%N/A

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-10TDNet決算ダイニック2026年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)1,192+5.62%
2026-02-10TDNet業績修正ダイニック業績予想の修正に関するお知らせ1,192+5.62%
2026-02-10TDNet特損・減損ダイニック特別損失(固定資産の減損損失)に関するお知らせ1,192+5.62%
2025-11-06TDNet業績修正ダイニック業績予想の修正に関するお知らせ991-2.22%
2025-09-09TDNet配当・還元ダイニック自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ943-0.32%
2025-08-19TDNet不祥事・訂正ダイニック(訂正)適時開示書類「連結子会社の異動(子会社株式の譲渡)及び特別利益の計上に関するお知らせ」の一部923+0.43%
2025-08-12TDNet決算ダイニック2026年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)945-1.90%
2025-08-12TDNetその他ダイニック連結子会社の異動(子会社株式の譲渡)及び特別利益の計上に関するお知らせ945-1.90%
2025-07-29EDINET大量保有福井 英治大量保有 6.19%946-0.74%
2022-05-25EDINET大量保有福井 英治大量保有 5.03%
2021-12-07EDINET大量保有みずほ信託銀行株式会社大量保有 0.02%