Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社ワコールホールディングス (3591)

ワコールホールディングスは、インナーウェア中心の繊維製品の製造・卸売・小売を国内外で展開する持株会社である。1964年からの体型調査に基づく人間科学研究開発センターの技術力、3Dボディスキャナー「SCANBE」等の革新技術、長年培った「ワコール」ブランド力が競争優位性となる。国内縫製技術の継承と需要連動型生産体制を構築する。国内市場シェア回復と海外事業拡大を成長ドライバーとし、デジタル活用による顧客体験最適化と需要連動型SCM構築で収益力向上を図る。 [本社]京都市中京区 [創業]1949年 [上場]1964年

1. 事業概要と競争優位性

ワコールホールディングスは、持株会社体制のもと、インナーウェア(ファンデーション、ランジェリー、ナイトウェア)、アウターウェア、スポーツウェア、その他の繊維製品及び関連製品の製造、卸売、小売を国内外で展開する。その他事業として、飲食・文化・サービス等も手掛ける。事業セグメントはワコール事業(国内・海外)、ピーチ・ジョン事業、その他で構成する。

国内では、株式会社ワコールが製品の企画・デザインから原材料調達を行い、国内外の縫製会社からの仕入れを経て製品化し、百貨店、量販店、直営店舗、ECサイト等を通じて最終消費者へ供給する。海外では北中米、欧州、アジア・オセアニア地区に製造・販売会社、縫製会社、原材料製造会社を展開し、グローバルに事業を推進する。ピーチ・ジョン事業は主にグループ外から供給を受けた製品の小売販売を行う。

競争優位性として、1964年以降継続する女性体型調査に基づく人間科学研究開発センターの技術的優位性を持つ。シルエット分析、三次元計測、形態・生理・心理研究から「加圧生理」「温熱生理」「皮膚生理」に着目した新製品を開発する。2005年にはスタイルサイエンス商品を、2020年には「重力に負けないバストケアブラ」等の新機能製品を創出する。2019年開始の3Dボディスキャナー「SCANBE」は計測範囲を子どもや男性へ拡大する。「Melooop」技術の開発も行う。これらの技術力と長年培われた「ワコール」ブランド力は高い参入障壁を形成する。国内縫製工場を長崎雲仙と福井坂井に集約・再編し、高い縫製技術を継承しつつ、顧客ニーズや市場変化に迅速に対応できる需要連動型生産体制を構築することで競争優位性と事業効率向上を図る。顧客データベース、体型研究知見、心地よさを実現する製造技術、パーソナライズサービス提供組織力を強みとし、デジタル技術を用いて顧客の「自分らしさ」を引き出す商品とサービスを提供し続けることで、顧客と「深く・広く・長く」関わる絆づくりにより顧客ロックイン構造を構築する。国内市場シェア回復を目指す。

2. 沿革ハイライト

1946年6月に和江商事を創業し、1949年11月に和江商事株式会社を設立する。1957年11月にワコール株式会社へ改称し、1964年9月には東京・大阪証券取引所市場第二部及び京都証券取引所に上場する。1970年代以降、韓国、タイ、台湾を皮切りに、米国、中国、フランスなど世界各地へ事業を拡大する。2005年10月には持株会社体制への移行に伴い商号を株式会社ワコールホールディングスに改称し、新設会社分割により株式会社ワコールを設立する。2008年1月には株式会社ピーチ・ジョン、2009年8月には株式会社ルシアンを株式交換により100%子会社化する。2012年4月にはEVEDEN GROUP LIMITED(現 WACOAL EUROPE LTD.)、2024年9月にはBRAVISSIMO GROUP LTD.を子会社化するなど、M&Aを通じて海外事業を強化する。2022年4月、東京証券取引所の市場区分の見直しにより、プライム市場に移行する。

3. 収益・成長

中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」では、「高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する」ことを目指す。事業領域を「美」「快適」「健康」領域に深耕・拡大する方針を掲げ、国内では健康領域での新規事業創出を成長ドライバーとする。海外事業の拡大と高収益構造への変革を重点戦略とし、欧州やインド市場での成長、ドイツ、フランスなどの新規エリア開拓を推進する。人間科学研究開発センターによる新製品開発や3D計測サービス「SCANBE」の機能拡張も成長に寄与する。

デジタルマーケティングの強化による新規顧客獲得、CRM強化による既存顧客のロイヤル化、自社EC・他社ECの強化、デジタルを活用した需要連動型SCM構築を推進し、顧客体験の最適化と収益力向上を図る。M&A戦略として、新規市場におけるブランド投資の強化を掲げる。サステナビリティ経営を推進し、社会課題解決と持続的成長の両立を目指す。中期経営計画(リバイズ)では、サプライチェーンマネジメント改革、コスト構造改革、不採算事業の対処により基礎収益力の回復を図る。国内事業では、顧客ニーズの多様化に合わせて「自分らしい美・快適・健康」に貢献し、ハイプレミアム市場・アフォーダブル市場を強化する。海外事業では、中国・アジア圏での新製品開発・販売、欧米でのブランド戦略推進、EC成長に向けた取り組みを強化する。2031年3月期には売上収益2,700億円(海外事業売上比率40%)、営業利益270億円(10%)、ROE10%を目標とする。2026年3月期修正計画では、売上収益1,875億円、営業利益228億円(12.2%)、ROE8%、ROIC7%、EPS300円以上を目標とする。

4. 財務健全性

2025年3月期(current)の総資産は272,183百万円、純資産は191,819百万円、有利子負債は14,768百万円である。中期経営計画では、ROICマネジメントの導入により資本効率性を高め、筋肉質な企業体質を実現する方針を掲げる。ROE10%(VISION 2030)、ROE8%(2026年3月期修正計画)を目標とする。棚卸資産(在庫)の圧縮、政策保有株式の縮減(2026年3月期までに純資産の12%未満に縮減、約380億円売却目標)、保有不動産の整理といったアセットライト化を推進し、資産・資本効率の向上を図る。

5. 株主還元

配当方針として、収益力向上のための積極的な投資による企業価値向上と1株当たり当期純利益(EPS)増加を図りつつ、連結業績を考慮した安定的な配当を実施する。資本効率の改善に向けて積極的な株主還元を実施する方針である。

6. 注目ポイント

長年の人間科学研究に基づく独自の技術力と「ワコール」ブランド力を基盤に、インナーウェア市場で競争優位性を確立する。国内市場の構造変化と人口減少に対応するため、海外事業の拡大と「美・快適・健康」領域での新規事業創出を成長ドライバーとする。デジタル技術を活用した顧客体験の最適化、サプライチェーンマネジメント改革、コスト構造改革により収益力と資本効率の改善を図る。ROICマネジメント導入やアセットライト化を通じて、筋肉質な企業体質への転換と持続的な企業価値向上を目指す。M&Aによる海外ブランドの取り込みや新規エリア開拓により、グローバルでの成長を加速させる。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W40Z | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
225.9B 31.4倍 1.9倍 0.0% 4,070.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 173.9B 187.2B 188.6B
営業利益 3.3B -9.5B -3.5B
純利益 7.0B -8.6B -1.6B
EPS 129.7 -151.6 -27.4
BPS 2,153.3 2,139.1 2,242.2

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行 株式会社(信託口)0.11%
明治安田生命保険相互会社0.06%
株式会社三菱UFJ銀行0.05%
株式会社京都銀行0.05%
GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL (常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)0.03%
日本生命保険相互会社0.03%
株式会社滋賀銀行0.03%
三菱UFJ信託銀行株式会社0.03%
株式会社日本カストディ銀行 (信託口)0.03%
NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN(CASHPB) (常任代理人 野村證券株式会社)0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-05-21野村證券株式会社 4.31%(1.48%)
2025-04-21野村證券株式会社 5.79%+5.79%
2025-03-21野村證券株式会社 4.94%(0.85%)
2025-02-06野村證券株式会社 5.79%(0.40%)
2025-01-09野村證券株式会社 6.19%+6.19%
2024-11-143D Investment Partners Pte. Lt 10.77%+0.01%
2024-07-24株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 10.13%+0.85%
2024-07-173D Investment Partners Pte. Lt 10.76%+1.39%
2024-07-093D Investment Partners Pte. Lt 9.37%+1.01%
2024-07-043D Investment Partners Pte. Lt 8.36%+1.10%
2024-06-273D Investment Partners Pte. Lt 7.26%+1.07%
2024-06-193D Investment Partners Pte. Lt 6.19%+1.06%
2024-06-113D Investment Partners Pte. Lt 5.13%+5.13%
2023-09-21明治安田生命保険相互会社 5.04%+1.04%
2022-11-07野村證券株式会社 4.24%(1.01%)
2021-07-06野村アセットマネジメント株式会社 5.25%+5.25%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-24TDNet人事ワコールHD代表取締役の異動及び役員人事に関するお知らせ4,585+0.11%
2025-11-12TDNet決算ワコールHD2026年3月期第2四半期(中間期)決算短信[IFRS](連結)5,080+0.43%
2025-11-12TDNet配当・還元ワコールHD剰余金の配当(中間配当)に関するお知らせ5,080+0.43%
2025-11-12TDNet業績修正ワコールHD2026年3月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ及び次期中期経営計画の公表延期について5,080+0.43%
2025-11-12TDNet配当・還元ワコールHD自己株式の取得状況に関するお知らせ5,080+0.43%
2025-10-30TDNet業績修正ワコールHD2026 年 3 月期第 2 四半期(中間期)連結業績予想の修正に関するお知らせ5,397-0.26%
2025-10-09TDNet配当・還元ワコールHD自己株式の取得状況に関するお知らせ5,695+0.65%
2025-09-09TDNet配当・還元ワコールHD自己株式の取得状況に関するお知らせ5,834+0.55%
2025-08-12TDNet決算ワコールHD2026年3月期 第1四半期決算短信[IFRS](連結)5,880+0.58%
2025-08-12TDNet配当・還元ワコールHD自己株式の取得状況に関するお知らせ5,880+0.58%
2025-07-14TDNetその他ワコールHD譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ4,973+0.66%
2025-07-09TDNet配当・還元ワコールHD自己株式の取得状況に関するお知らせ4,944-0.18%
2025-06-27TDNetその他ワコールHD英国子会社の物流倉庫における小規模火災発生に関するお知らせ4,948+0.42%
2025-06-25TDNetその他ワコールHD譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ4,906-0.20%
2025-06-12TDNet配当・還元ワコールHD自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の取得結果に関するお知らせ4,728-0.70%
2025-06-11TDNetその他ワコールHD自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の買付けに関するお知らせ4,707+0.45%
2025-06-09TDNet配当・還元ワコールHD自己株式の取得状況に関するお知らせ4,753-0.21%
2025-05-21EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 4.31%4,960-0.22%
2025-04-21EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 5.79%4,932+0.06%
2025-03-21EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 4.94%5,240-0.38%