三菱総合研究所グループは、シンクタンク・コンサルティングサービス(TTC)とITサービス(ITS)の二つのセグメントで事業を展開しています。
**1. 事業概要と競争優位性**
TTCセグメントは、設立以来培った政策・制度知見、社会的課題の発見・分析力、次世代先端技術に関する幅広い知識と科学技術分野の定量分析評価技術や予測技術等の解析力を活かし、調査研究・コンサルティングサービスを提供します。官公庁向けには社会公共・科学技術政策分野で調査・分析、政策・計画策定、コンサルティング、事業支援を行い、民間企業向けには経営・事業戦略、人事制度・組織改革、サステナビリティ経営、ITコンサルティング等を提供しています。
ITSセグメントは、連結子会社である三菱総研DCS株式会社が中核となり、シンクタンク・コンサルティングサービスで培った知見や先端的なICTを活用し、金融、製造、流通、サービス等の各分野においてソフトウェア開発・運用・保守、情報処理・アウトソーシングサービスを行います。主力サービスは給与人事サービス「PROSRV」や基幹システムのアウトソーシング・BPOです。
当社グループの競争優位性は、TTCセグメントにおける総合シンクタンクとしての長年の知見蓄積と、官公庁事業を安定的に受託する実績に裏打ちされた高い専門性と総合力にあります。官公庁向け売上高は連結売上高の約3割を占めます。ITSセグメントでは、大手メガバンクを中心とした金融業界における重要な基幹的システムに係る開発・運用・保守の長年の実績とノウハウが強みです。特に、三菱総研DCS株式会社は三菱UFJ銀行の基幹系システム関連業務を長年にわたり受託し、強固な顧客ロックイン構造を持っています。アウトソーシング・BPOサービスは、顧客のスイッチングコストが高いストック型収益の性質を持ちます。研究開発活動では、未来社会構想研究等を通じて知見を蓄積し、生成AIエージェントや情報収集基盤サービスを統合した「インテリジェンス基盤」の提供を開始するなど、新サービスの創出に注力しています。ITSセグメントでは、運用効率を向上させる「スマート運用プラットフォーム」の提供を開始しました。
**2. 沿革ハイライト**
当社は1970年、三菱創業100周年記念事業として、三菱重工業、三菱銀行(現 三菱UFJ銀行)、三菱商事、三菱電機を同率筆頭株主とする計27社の出資により設立されました。2005年にはダイヤモンドコンピューターサービス株式会社(現 三菱総研DCS株式会社)を子会社化し、ITサービス事業を強化しました。2009年9月に東京証券取引所市場第二部に株式を上場し、2010年9月には市場第一部銘柄に指定され、2022年4月にはプライム市場へ移行しました。その後も、M&Aや提携を通じて事業領域を拡大し、海外展開も積極的に進めています。
**3. 収益・成長**
当社グループは「100億人・100歳時代」の豊かで持続可能な社会の実現を目標に、事業を通じた社会価値の創出と社会課題解決を目指しています。成長ドライバーとして、社会課題の一層の複雑化・高難度化、官公庁のDX推進、金融業界におけるICTの急速な普及・発展、フィンテック、新たな国際的金融規制への対応が挙げられます。TTCセグメントでは、電力・エネルギー、医療・介護、ビジネスアナリティクス(BA)・AI等を集中領域に定め、研究・提言機能から社会実装に至る価値連鎖強化に注力します。また、投入する要員による制約が大きい事業モデルから、人的リソースを過度に制約としないサービス提供型の事業規模拡大・収益化への転換を図ります。ITSセグメントでは、大手メガバンクを中心とした金融ビジネスパートナー、中核的な強みを持つDXパートナーとしての地位確立を目指し、コンサルティング機能の強化を期待しています。既存有力サービスに続く新サービスの開発、海外事業の展開、多様なパートナーとの連携も成長戦略の柱です。経営目標として、経常利益及びROEを重要な財務指標とし、非財務価値と社会価値の創出も重視しています。
**4. 財務健全性**
当社グループは強固な財務基盤を維持しており、当連結会計年度末において有利子負債は0.0百万円であり、無借金経営を継続しています。現金及び現金同等物は潤沢であり、自己資本比率は約63.5%と高い水準にあります。当連結会計年度の設備投資は、三菱総研DCS株式会社における本社移転、基幹業務システム更改、情報センター設備更改等、事業基盤の強化と効率化に向けた戦略的投資を実施しています。
**5. 株主還元**
当社は株主還元を重視し、安定的な配当を継続しています。直近3期の年間配当金は増配傾向にあります。
**6. 注目ポイント**
当社グループは「中期経営計画2026」の戦略及び目標を一部見直し、事業再構築を含め、2027年9月期に開始予定の次期中期経営計画の策定を推進しており、この計画見直しと次期中計の具体的内容が今後の成長戦略を占う上で重要な注目点となります。人的資本経営の強化を最重要課題の一つと位置づけ、人材確保・育成、人事制度改定等により、競争力の源泉である人材基盤の強化を図っています。また、研究・提言活動の強化と生成AIの積極的な活用を進める一方で、生成AIの誤情報、秘密情報漏洩等のリスクに対し、「生成AIガイドライン」を定め、競争優位を維持するよう努めています。官公庁向けと金融業向けという安定的な基盤事業を持ちながら、変化の激しい市場環境に対応し、ポートフォリオ改革と最先端ICTによる「実装」推進を加速できるかが、今後の成長を左右する鍵となります。
[本社]東京都千代田区 [創業]1970年 [上場]2009年
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 73.8B | 11.3倍 | 1.0倍 | 0.0% | 4,600.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 121.5B | 115.4B | 122.1B |
| 営業利益 | 8.0B | 7.1B | 8.7B |
| 純利益 | 6.4B | 5.0B | 6.3B |
| EPS | 405.6 | 316.4 | 392.3 |
| BPS | 4,566.6 | 4,296.5 | 4,137.8 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 0.09% |
| 三菱商事株式会社 | 0.06% |
| 三菱重工業株式会社 | 0.06% |
| 三菱電機株式会社 | 0.06% |
| 三菱総合研究所グループ従業員持株会 | 0.05% |
| 三菱ケミカル株式会社 | 0.04% |
| 三菱マテリアル株式会社 | 0.03% |
| 株式会社三菱UFJ銀行 | 0.03% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 0.03% |
| AGC株式会社 | 0.03% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2026-03-02 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 6.11% | (1.00%) |
| 2024-07-29 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 7.11% | +1.13% |
| 2024-05-21 | シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社 | 3.77% | (1.28%) |
| 2024-02-21 | シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社 | 5.05% | (1.21%) |
| 2023-12-21 | シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社 | 6.26% | (1.35%) |
| 2023-07-20 | シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社 | 7.61% | +0.93% |
| 2023-02-21 | シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社 | 6.68% | +1.21% |
| 2023-02-20 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 5.98% | (2.24%) |
| 2022-12-06 | シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社 | 5.47% | +2.47% |
| 2021-12-20 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 8.22% | +0.16% |
| 2021-07-26 | 三菱重工業株式会社 | 6.18% | -- |
| 2021-06-21 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 8.06% | (0.26%) |
| 2021-06-15 | 三菱ケミカル株式会社 | 4.14% | (0.94%) |
| 2021-06-15 | 三菱重工業株式会社 | 6.18% | N/A |
| 2021-06-14 | 三菱商事株式会社 | 5.94% | (0.26%) |
| 2021-06-11 | 三菱電機株式会社 | 5.49% | (0.27%) |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-02 | EDINET | 大量保有 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー | 大量保有 6.11% | 4,900 | -2.65% |
| 2026-02-05 | TDNet | 決算 | 三菱総研 | 2026年9月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 4,800 | +8.33% |
| 2025-10-30 | TDNet | 決算 | 三菱総研 | 2025年9月期 決算短信〔日本基準〕(連結) | 5,010 | -2.59% |
| 2025-10-30 | TDNet | 配当・還元 | 三菱総研 | 剰余金の配当(増配)に関するお知らせ | 5,010 | -2.59% |
| 2025-10-30 | TDNet | その他 | 三菱総研 | 定款一部変更に関するお知らせ | 5,010 | -2.59% |
| 2025-09-10 | TDNet | 業績修正 | 三菱総研 | 通期業績予想の修正(上方修正)に関するお知らせ | 4,870 | +7.60% |
| 2025-08-19 | TDNet | 不祥事・訂正 | 三菱総研 | (訂正)「関連会社株式の一部売却に関するお知らせ」の一部訂正について | 5,020 | -1.39% |
| 2025-08-18 | TDNet | その他 | 三菱総研 | 関連会社株式の一部売却に関するお知らせ | 4,970 | +1.01% |
| 2025-07-30 | TDNet | 決算 | 三菱総研 | 2025年9月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 4,825 | -1.97% |
| 2024-07-29 | EDINET | 大量保有 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー | 大量保有 7.11% | — | — |
| 2024-05-21 | EDINET | 大量保有 | シュローダー・インベストメント・マネジメ | 大量保有 3.77% | — | — |
| 2024-02-21 | EDINET | 大量保有 | シュローダー・インベストメント・マネジメ | 大量保有 5.05% | — | — |
| 2023-12-21 | EDINET | 大量保有 | シュローダー・インベストメント・マネジメ | 大量保有 6.26% | — | — |
| 2023-07-20 | EDINET | 大量保有 | シュローダー・インベストメント・マネジメ | 大量保有 7.61% | — | — |
| 2023-02-21 | EDINET | 大量保有 | シュローダー・インベストメント・マネジメ | 大量保有 6.68% | — | — |
| 2023-02-20 | EDINET | 大量保有 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー | 大量保有 5.98% | — | — |
| 2022-12-06 | EDINET | 大量保有 | シュローダー・インベストメント・マネジメ | 大量保有 5.47% | — | — |
| 2021-12-20 | EDINET | 大量保有 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー | 大量保有 8.22% | — | — |
| 2021-07-26 | EDINET | 大量保有 | 三菱重工業株式会社 | 大量保有 6.18% | — | — |
| 2021-06-21 | EDINET | 大量保有 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー | 大量保有 8.06% | — | — |