Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

さくらインターネット株式会社 (3778)

さくらインターネットは、自社運営の国内データセンターを基盤に、パブリッククラウド、共有ホスティング、生成AI開発向けGPUクラウドサービスを個人から法人、文教・公共分野へ提供する。システムインテグレーションから運用までワンストップで支援し、48万件超の顧客基盤を持つ。国産パブリッククラウドへの期待を追い風に、生成AI向けGPUクラウドへ積極投資し、ガバメントクラウド認定取得を推進、デジタルインフラの強化を図る。 [本社]大阪市北区 [創業]1999年 [上場]2005年

1. 事業概要と競争優位性

さくらインターネットは、自社運営の国内データセンターを基盤に、クラウド・インターネットインフラサービスを提供する。主力はパブリッククラウド「さくらのクラウド」、共有ホスティング「さくらのレンタルサーバ」、生成AI開発向けGPUクラウドサービス(高火力PHY、高火力DOK、高火力VRT)である。ハウジングや物理サーバー専有サービスも提供する。個人から法人、文教・公共分野まで48万件超の顧客に対し、システムインテグレーションから運用までワンストップで支援するビジネスモデルを構築する。

競争優位性として、経済安全保障や防災の観点から高まる国産パブリッククラウドへの期待を背景に、国産デジタルインフラとしての地位確立を目指す。生成AIの発展に伴う高度な計算資源需要増に対応するため、GPUクラウドサービスへ積極投資し、迅速なGPU確保とコンテナ型データセンター構築を進める。自社所有・運用の石狩データセンターは大規模な設備投資を伴い、高い参入障壁を形成する。子会社を通じたセキュリティ、ストレージソフトウェア、開発・運用技術力の強化、および「さくらインターネット研究所」による研究開発活動を行う。

2. 沿革ハイライト

当社は1999年8月、大阪市中央区で設立され、レンタルサーバと専用サーバサービスを開始した。2000年4月に2社を吸収合併し、商号を「エスアールエス・さくらインターネット株式会社」に変更、ハウジングとインターネット接続サービスを開始した。2004年7月に「さくらインターネット株式会社」へ商号変更し、2005年10月東京証券取引所マザーズに上場した。2011年11月石狩データセンター運用開始。2015年11月東証一部へ市場変更、2022年4月プライム市場へ移行した。この間、ゲヒルン(セキュリティ)、アイティーエム(システム運用)、ビットスター(開発・運用)、IzumoBASE(ストレージソフトウェア)、Tellus(政府衛星データプラットフォーム)など、関連技術・サービス領域の子会社化を進め、事業領域と技術力を拡充した。双日株式会社は2008年2月に筆頭株主となり、2011年3月には親会社となったが、2017年3月の公募増資・売出しによりその他の関係会社となった。

3. 収益・成長

当社グループの属するクラウド・インターネットインフラ市場は、生成AI活用、クラウドマイグレーション、デジタルビジネス投資拡大により活況を呈し、今後も拡大が継続すると見込む。IT貿易赤字拡大や経済安全保障の観点から、国産パブリッククラウドへの期待も高まる。

当社は、持続的な成長と安定した収益体質の実現を経営目標とし、中長期的には前期対比売上高成長率10%以上、売上総利益率30%以上、売上高対経常利益率10%以上の継続的な達成を目指す。

2025年3月期の売上高は31,412,382千円、営業利益は4,145,586千円、経常利益は4,060,431千円、純利益は2,937,459千円、EBITDAは8,914,320千円を計上する。営業キャッシュフローは5,787,563千円、投資キャッシュフローは8,323,113千円であり、積極的な投資を実行する。

成長戦略として、生成AI市場での成長とクラウドサービスの販路拡大を掲げる。生成AIの多様な用途に対応できるサービスラインナップ拡充と他社との共創推進、ガバメントクラウド正式認定取得に向けた開発加速と公共分野での販売施策実行、パートナー制度とクラウド検定のエコシステム整備による販売基盤確立に取り組む。また、エンジニア等の中核人材とマネジメント人材の獲得、生成AI向けサービス基盤への積極的な投資継続(迅速なGPU確保とコンテナ型データセンター構築)を両輪とした体制構築を進める。当連結会計年度の設備投資総額は22,244,897千円(補助金等による圧縮記帳額6,119,744千円控除後)であり、主にGPUクラウド用の機材やコンテナ型データセンター調達に充当する。

4. 財務健全性

当社グループの総資産は2025年3月期に81,419,470千円、純資産は30,257,381千円、現金及び現金同等物は29,489,223千円に増加する。有利子負債は15,065,547千円に増加する。これは、生成AI向けサービス基盤への積極的な投資推進のためである。2024年6月には公募増資により新株発行を行っており、今後も必要に応じて新株発行を伴う資金調達を行う可能性がある。これにより、既存株主の株式価値および議決権割合が希薄化するリスクが存在する。金融市場や外部環境の変動による資金調達困難化、調達コスト増大、固定資産の減損損失発生リスクも認識する。

5. 株主還元

当社は、持続的な成長と安定した収益体質の実現を経営目標としており、2025年3月期に年間配当金4.0円を実施する。また、株価変動のメリットとリスクを株主と共有し、企業価値向上への貢献意欲を高めることを目的として、対象取締役及び執行役員に対し譲渡制限付株式を交付する株式報酬制度を導入する。

6. 注目ポイント

当社グループは、生成AI市場の急速な拡大を最大の成長ドライバーと捉え、GPUクラウドサービスへの大規模な先行投資を継続する。経済安全保障の観点から国産パブリッククラウドへの期待が高まる中、ガバメントクラウド正式認定取得に向けた開発加速は、公共分野における新たな市場機会を創出する可能性がある。一方で、競合他社との差別化、中核人材の確保と育成、インフラ基盤の拡充は継続的な課題である。データセンターの安全対策、ネットワークセキュリティ、個人情報保護、法的規制遵守は事業継続の基盤であり、大規模災害やサイバー攻撃、法令違反は業績に影響を及ぼすリスクがある。電力価格上昇、半導体・高性能機器の調達困難、データセンター建設コスト上昇など、エネルギー・設備関連コストおよび調達リスクも注視すべき点である。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100VW98 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
126.7B 142.4倍 4.0倍 0.2% 3,025.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 45.0B 35.3B 35.2B
営業利益 1.5B -403M -500M
純利益 850M 216M 130M
EPS 21.2 5.4 3.2
BPS 752.1

大株主

株主名持株比率
双日株式会社0.26%
田中 邦裕0.13%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.07%
鷲北 賢0.02%
野村證券株式会社0.01%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.01%
さくらインターネット従業員持株会0.01%
楽天証券株式会社0.01%
株式会社日本カストディ銀行(信託E口)0.01%
株式会社SBI証券0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-03-18双日株式会社 14.24
2026-03-18双日株式会社 25.27
2026-02-06オービス・インベストメント・マネジメント・リミテッド 1.16
2025-12-05オービス・インベストメント・マネジメント・リミテッド 6.46
2025-11-21オービス・インベストメント・マネジメント・リミテッド 5.3
2024-11-21野村證券株式会社 3.95
2024-11-07野村證券株式会社 5.13
2024-08-07SMBC日興証券株式会社 0.54
2024-07-05SMBC日興証券株式会社 8.12
2024-06-26田中邦裕 14.89
2024-06-26田中邦裕 14.72
2024-06-21双日株式会社 28.14
2024-05-21モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 4.13
2024-05-08モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 5.35

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-04-03TDNet当社に関する一部報道について
2026-03-19TDNet役員の異動および業務提携契約の一部変更に関するお知らせ
2026-03-19TDNetその他の関係会社の異動に関するお知らせ
2026-03-18TDNetHolding change by 双日株式会社
2026-03-18TDNetHolding change by 双日株式会社
2026-02-25TDNet業績予想の修正に関するお知らせ
2026-02-25TDNetforecast_revision: 業績予想の修正に関するお知らせ
2026-02-24TDNet特別利益及び特別損失の計上に関するお知らせ
2026-02-06TDNetHolding change by オービス・インベストメント・マネジメント・リミテッド
2025-12-05TDNetHolding change by オービス・インベストメント・マネジメント・リミテッド
2025-12-05TDNetコンテナ型データセンターにかかる資金の借入れに関するお知らせ
2025-11-21TDNetHolding change by オービス・インベストメント・マネジメント・リミテッド
2025-11-11TDNet(訂正)「2026年3月期 第2四半期決算説明資料」の一部訂正について
2025-10-28TDNetearnings: 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-10-28TDNet2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-10-28TDNet2026年3月期 第2四半期決算説明資料
2025-08-21TDNet生成AI向けサービス用機材投資資金の借入れに関するお知らせ
2025-07-28TDNet2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-07-28TDNet2026年3月期 第1四半期決算説明資料
2025-07-28TDNet業績予想の修正に関するお知らせ