Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社テクノマセマティカル (3787)

テクノマセマティカルは、独自アルゴリズム「DMNA」を基盤に、画像・音声処理ソフトウェアIP、ハードウェアIP、ソリューションを開発・ライセンス・販売する。DMNAは演算負荷を劇的に削減し、低消費電力・高画質・高音質・低遅延を実現、顧客の競争力ある製品開発を支援する。独自規格DMNA-V2/V3はH.265比2倍以上の圧縮性能、ハードウェアIPは消費電力1/10・回路規模1/3の優位性を持つ。IPライセンスによるロイヤルティ収入を主軸とするファブレスメーカーである。 [本社]東京都品川区 [創業]2000年 [上場]2005年

1. 事業概要と競争優位性

テクノマセマティカルは、数学的手法に基づく独自アルゴリズム「DMNA」を基幹技術とし、画像・音声/音響処理のソフトウェアIP、ハードウェアIP、及びソリューションの開発、ライセンス、販売を行う。DMNAは因数分解、折り返し演算、階層化処理等の数学的手法を用いて演算負荷を劇的に削減し、低消費電力、高画質、高音質、低遅延の特長を持つ。

競争優位性(Moat)は、DMNA技術により、顧客が高価な部品や画質・音質を犠牲にすることなく、高画質かつ低消費電力の電子機器をコストを抑えて開発・販売できる点にある。独自規格DMNA-V2、DMNA-V3は、国際標準規格H.265と比べ2倍以上の圧縮性能を誇り、アミューズメントや動画像配信サービス分野で高評価を得る。ハードウェアIPは、DMNA技術により他社比で消費電力1/10程度、回路規模1/3程度まで低減し、CPUの補助なしで動作する。

参入障壁は、独自のコンピュータアルゴリズム開発技術と、それを組込みシステムや半導体に具現化する能力である。DMNAに関する特許は一部周辺特許を除き出願せず、先使用権による通常実施権を主張できるよう社内実施記録を残す方針である。

ビジネスモデルの質は、IPライセンス事業とソリューション事業の二軸で展開する。IPライセンス事業では、ソフトウェアIPの複製権ライセンスと複製数に応じたロイヤルティ、ハードウェアIPのイニシャルライセンスと量産数に応じたロイヤルティを収入源とする。ロイヤルティ収入は継続的な収益源となるが、量産開始までの期間や不確実性を内包する。ソリューション事業では、IPを活用した単機能LSIやシステム製品をファブレスメーカーとして開発・製造・販売し、IPでは対応困難な顧客ニーズや流通ルートでの販売拡大を図る。

2. 沿革ハイライト

2000年6月、代表取締役社長田中正文が独自アルゴリズムの事業化のため設立する。2001年1月、DMNAライセンス販売を開始する。2002年から2006年にかけ5年連続でIPデザイン・アワード企業部門IP賞を受賞し、技術力を評価される。2005年12月、東京証券取引所マザーズに上場し、2022年4月にはスタンダード市場へ移行する。

3. 収益・成長

成長ドライバーは、携帯型端末の高画質・大画面化、スマート家電の高画質・高音質化、動画像配信・伝送分野や遠隔操作システムにおける低ビットレート・高画質・高音質・低遅延技術の需要拡大である。これに対応するため、国際標準規格H.265/HEVC、VVCの研究開発に加え、独自規格DMNA-Vシリーズの高性能化を進める。JPEG XS、映像鮮明化技術、音源分離技術、WDR変換ソフトウェア、FPGA対応、マルチコーデック、モバイル映像伝送システムなど多岐にわたる新製品開発を行う。

TAM拡大要因として、携帯型機器、撮像機器、リビング向け機器、アミューズメント、車載情報システム機器、映像・画像配信機器を重点対象市場と位置づけ、戦略的な受注・開発・ライセンス活動を行う。ソリューション製品は放送・伝送システムとして市場投入し、海外市場への本格的な参入も図る。収益構造は、イニシャルライセンス収入とロイヤルティ収入が主軸であり、国内メーカーの予算執行サイクルに影響され、売上が下期に偏重する傾向がある。平準化のため、海外企業への営業強化やソリューション製品ラインアップ拡充を進める。販売体制拡充、DMNA技術の優位性を示すデモ・システムの充実、事業パートナーとの協業も推進する。

4. 財務健全性

2025年3月31日時点の現預金及び余資運用残高は1,522百万円、自己資本比率は95.6%と高い水準を維持し、無借金経営である。しかし、2020年3月期以降6事業年度連続で営業損失を計上しており、継続企業の前提に関する重要事象が存在する可能性がある。同社は、堅固な財務体質を維持しつつ、新技術開発と営業活動強化による売上伸長、経費圧縮により損益改善・黒字化を図る方針であり、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断する。

5. 株主還元

同社は設立初年度より当事業年度まで利益配当を行っていない。累積損失により配当可能利益がない状況であり、当面は累積損失の解消と財務基盤の強化・安定に重点を置く。内部留保資金は経営体制強化および技術革新に対応するための研究開発体制強化に投資する方針である。

6. 注目ポイント

同社は東京証券取引所スタンダード市場の上場維持基準のうち「流通株式時価総額」基準を充たしておらず、2026年3月末までの改善期間に入っている。企業業績の回復による株価向上、流通株式時価総額の増加を図り、上場維持を目指す方針だが、期間中に適合が確認できない場合、上場廃止となる可能性がある。代表取締役社長田中正文への依存度が高いが、技術者の育成と権限委譲を進める。従業員数57名の小規模組織であり、人材の確保・育成、基幹技術の社外流出防止が継続的な課題である。当事業年度の研究開発費は332,427千円を計上し、DMNA技術の高度化、高機能化、新製品開発を継続する。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W3GV | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
1.6B 0.9倍 619.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 417M 528M 599M
営業利益 -287M -157M -53M
純利益 -285M -145M -46M
EPS -109.9 -55.8 -17.9
BPS 679.8 798.5 850.4

大株主

株主名持株比率
田中 正文0.41%
秋元 利規0.10%
出口 眞規子0.08%
橋本 文男0.03%
株式会社SBI証券0.02%
有限会社みんみん0.01%
鈴木 智博0.01%
吉川 直樹0.01%
福永 嘉之0.01%
今 秀信0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2022-12-15秋元 利規 8.87%+1.16%
2022-05-06秋元 利規 7.71%+1.89%
2021-11-30秋元 利規 5.82%+0.82%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-18TDNetその他テクノマセマ(開示事項の経過および確定)投資有価証券の運用見直しおよび営業外収益(投資有価証券売却益)の計上に関643
2026-03-17TDNetその他テクノマセマ(開示事項の経過)投資有価証券の運用見直しおよび営業外収益(投資有価証券売却益)の計上に関するお知ら640+0.47%
2026-03-12TDNetその他テクノマセマ投資有価証券の運用見直しおよび営業外収益(投資有価証券売却益)の計上に関するお知らせ633-2.05%
2025-12-02TDNetその他テクノマセマ営業外収益(投資有価証券売却益)の計上に関するお知らせ580+0.69%
2025-11-27TDNetIRテクノマセマ2026年3月期<第26期>第2四半期(中間期)決算説明会資料591+1.86%
2025-06-25TDNet人事テクノマセマ役員報酬見直しのお知らせ545-0.18%
2022-12-15EDINET大量保有秋元 利規大量保有 8.87%
2022-05-06EDINET大量保有秋元 利規大量保有 7.71%
2021-11-30EDINET大量保有秋元 利規大量保有 5.82%