Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社朝日ネット (3834)

朝日ネットは、個人・法人向けISP事業と、自社開発のクラウド型教育支援サービス「manaba」を展開する。ISP事業では、バックボーン回線を自社技術で運用し、ネイティブ方式IPv6接続により高品質・安定した通信環境を提供。第三者機関の顧客満足度調査で11年連続第1位を獲得する競争優位性を持つ。法人会員の構成比が高く、「manaba」は全学導入校数100校を達成。会員からの月額利用料を主とするストック型ビジネスモデルを構築する。 [本社]東京都中央区 [創業]1990年 [上場]2006年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社朝日ネットは、ISP事業を単一セグメントとして展開し、個人・法人向けインターネット接続サービス及びインターネット関連サービスを提供する。インターネット接続サービスでは、自社技術でバックボーン回線を運用し、高品質・安定した通信環境を提供。24時間365日のネットワークオペレーション業務等を実施する。インターネット関連サービスとして、接続付加価値サービスや、自社開発のクラウド型教育支援サービス「manaba」を提供する。「manaba」はLMSとして既存学内システムや外部教材と連携し、教育支援ソリューションを広範囲に提供する。

**競争優位性(Moat)**: NTT東西のフレッツ網と直接接続するネイティブ方式IPv6接続サービスにより、トラフィック増加下でも高い品質を維持する。第三者機関による顧客満足度調査で11年連続第1位、RBB TODAY ブロードバンドアワード2024「プロバイダ部門 総合1位」など11年連続、通算14回目の受賞実績は、高品質なサービス提供能力と高い顧客ロイヤルティ、ブランド力を確立する。長年のISP運営で培ったネットワーク構築・運用ノウハウ、「manaba」の自社開発・サポート体制も強みとなる。

**参入障壁**: 高度な技術力と大規模な設備投資を要するバックボーン回線の構築・運用、24時間365日のネットワーク監視体制、コールセンター運営は新規参入者にとって高い障壁となる。電気通信事業法に基づく届出も必要である。

**市場シェア**: 「ASAHIネット」のインターネット接続契約数は増加傾向にあり、法人会員の構成比が高いことが特徴である。「manaba」は全学導入校数100校を達成し、教育機関向けLMS市場で一定の地位を確立する。「v6 コネクト」は2025年3月末時点で提携事業者数10社に提供する。

**ビジネスモデルの質**: インターネット接続サービスは会員からの月額利用料収入を基礎とする会員制ビジネスであり、2025年3月期において売上高全体の89.8%を占める。これは安定したストック型収益モデルを構築していることを示す。「v6 コネクト」は通信量に応じた従量課金、「manaba」は契約ID数に応じた課金体系である。売上に対する通信原価において売上原価率を維持する。

2. 沿革ハイライト

1990年4月、株式会社アトソンとして設立され、1994年6月にインターネット接続サービスを開始する。2000年3月、役員・社員が全株式を取得し独立系通信事業者となる。2001年1月、株式会社朝日ネットに社名変更。2006年12月に東証二部上場。2007年2月には教育支援サービス「manaba」を開発。2018年9月にはIPv6接続サービス「v6 コネクト」を電気通信事業者へ提供開始する。2022年4月には「manaba」全学導入校数100校を達成し、プライム市場へ移行する。2024年10月にはRBB TODAY ブロードバンドアワード2024「プロバイダ部門 総合1位」など11年連続受賞を果たす。

3. 収益・成長

ISP「ASAHIネット」は、FTTH接続サービスの契約数増加を目指し、「光コラボ」や「フレッツ 光クロス」などの販売を強化する。NTTチャネル、Webチャネル、法人会員チャネルを強化し、法人向けIPoE方式IPv4固定IPアドレスサービスを拡充する。モバイル接続サービスでは、IoT/M2M市場拡大やテレワーク需要増加に対応する。

VNE「v6 コネクト」は、提携事業者との協業維持と新たなVNO事業者との提携拡大に注力し、インターネットトラフィック増加を収益増に繋げる。

教育支援サービス「manaba」は、文部科学省の教育DX化を追い風に、システム連携強化、機能開発を進め、全学導入校数と契約ID数の増加を目指す。

2026年3月期の業績予想は、売上高13,500百万円(前年同期比3.2%増)、営業利益2,350百万円(同0.2%増)、経常利益2,370百万円(同0.2%増)、当期純利益1,659百万円(同5.4%減)を見込む。費用面では回線仕入の増加や基幹システムの更改による減価償却費の増加を見込む。

4. 財務健全性

当社は健全な財務基盤の維持を重視し、ROE及び1株当たり純利益を指標とする。2025年3月期末時点の現金及び現金同等物は4,161百万円を保有し、有利子負債は0円である。これは極めて高い財務健全性を示す。設備投資は、2025年3月期に総額2,860百万円を実施し、2026年3月期も2,000百万円を予定し、ネットワーク関連やサーバー領域に継続的に投資する。

5. 株主還元

2025年3月期の年間配当金は1株当たり24.5円を実施した。2026年3月期の年間配当金は、年間1株当たり25円00銭(配当性向40.5%)を予定する。

6. 注目ポイント

朝日ネットの注目ポイントは、ISP事業における高品質なサービス提供能力と、それによって裏付けられた高い顧客満足度である。第三者機関による11年連続第1位の評価は、顧客のスイッチングコストを高め、安定した収益基盤を形成する競争優位性となる。法人会員比率の高さと、法人向け高付加価値サービスの強化は、安定した収益基盤と成長機会を提供する。教育支援サービス「manaba」は、教育DX化のトレンドに乗る成長事業であり、システム連携強化や機能開発による競争力向上が期待される。有利子負債ゼロの強固な財務体質は、今後の事業投資や株主還元政策において高い柔軟性をもたらす。

一方で、ISP業界の成熟化や大手通信キャリアとの競合激化、技術革新への継続的な対応、通信トラフィック増加に伴う通信原価の変動、提携電気通信事業者との契約関係、法的規制の強化は、事業運営上のリスクとして留意が必要である。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100W33B | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
19.1B 11.9倍 1.2倍 4.2% 598.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 14.0B 13.5B 13.4B
営業利益 1.8B 1.8B 1.7B
純利益 1.3B 1.3B 1.2B
EPS 50.2 49.6 46.7
BPS 505.9

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.11%
株式会社朝日新聞社0.08%
杉山 裕一0.08%
株式会社IWASAKI0.06%
岩崎 慎一0.04%
梅村 守0.04%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.03%
株式会社シマドコーポレーション0.02%
朝日ネット従業員持株会0.01%
鎌野 篤0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-03-12光通信株式会社 6.03
2026-01-22光通信株式会社 5.01
2025-05-15杉山 裕一 3.81
2023-08-21杉山 裕一 6.51
2023-05-19シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社 3.75
2021-05-24杉山 裕一 3.2
2021-05-24杉山 裕一 7.96

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-04-06TDNet2026年3月末「ASAHIネット」インターネット接続契約数の状況
2026-03-12TDNetHolding change by 光通信株式会社
2026-01-22TDNetHolding change by 光通信株式会社
2026-01-09TDNet2025年12月末「ASAHIネット」インターネット接続契約数の状況
2025-12-25TDNet代表取締役の異動に関するお知らせ
2025-11-07TDNetearnings: 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信(日本基準)(非連結)
2025-11-07TDNet2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信(日本基準)(非連結)
2025-11-07TDNet2026年3月期 中間期 決算説明会資料
2025-10-08TDNet2025年9月末「ASAHIネット」インターネット接続契約数の状況
2025-07-23TDNetbuyback: 譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ
2025-07-23TDNet譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ
2025-07-08TDNet(訂正)「2025年6月末「ASAHIネット」インターネット接続契約数の状況」の一部訂正について
2025-07-07TDNet2025年6月末「ASAHIネット」インターネット接続契約数の状況
2025-06-30TDNet監査等委員である取締役辞任のお知らせ
2025-06-25TDNet譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ
2025-06-25TDNetbuyback: 譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ
2025-05-15TDNetHolding change by 杉山 裕一
2025-05-09TDNetbuyback: 自己株式の取得及び自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の買付
2025-05-09TDNetdividend: 剰余金の配当に関するお知らせ
2025-05-09TDNetearnings: 2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)