株式会社ジーダットは、LSI(大規模集積回路)やFPD(フラットパネルディスプレイ)をはじめとした電子デバイス及び磁気ヘッドやMEMS(マイクロマシン)等の微細加工部品を設計するための電子系CADソフトウェア製品(EDA)を自社開発し、販売、サポート、コンサルテーションを行う。EDA製品の提供に加え、ソフトウェアの受託開発、半導体やFPD等電子デバイスの設計受託、EDA環境構築支援等のソリューション・ビジネスも展開する。
同社の競争優位性(Moat)は、技術革新が激しい市場において、顧客の現実の課題を確実に解決する「知識、技術力」と継続的な「研究開発力」に根差す。研究開発型の企業として先行開発投資を続け、自社の強みをフォーカスし他社との徹底的な差別化を図る。主力製品「SX-Meister」には、熟練アナログ設計者が永年の経験により蓄積した「匠の技」を特化したデータベースに格納し、高性能・高品質な設計を可能にする機能を搭載する。また、アナログ設計効率を飛躍的に向上させる設計自動化技術や、大学等の研究機関と共同でAI(人工知能)を用いた回路設計に関する研究開発にも取り組む。これらの技術的蓄積とノウハウは高い参入障壁を形成する。EDAソフトウェアは電子機器や電子デバイスの設計作業において、設計者の手足となり設計品質の検証や自動化を支援するため、顧客の設計プロセスに深く組み込まれ、システム変更に伴うスイッチングコストの高さが顧客ロックイン構造を形成する。同社は「日本EDA市場において確固たる位置を占める」ことを目標とし、「半導体、FPD及び微細加工分野をターゲットとした電子系CADソフトウェア関連の事業領域において、No.1のポジションを目指す」と明言する。ビジネスモデルは、ソフトウェア開発事業の固定費中心の費用構造から高収益な事業体質を目指し、経常利益率10%を目標とする。
同社は2003年11月21日、セイコーインスツルメンツ株式会社(現セイコーインスツル株式会社)の100%子会社エスエックス・テクノロジー株式会社として設立された。2004年1月15日に株式会社ジーダットへ商号を変更し、同年2月1日にはセイコーインスツルメンツ株式会社のEDAシステム事業部門を分社型吸収分割により承継する。同時期に発行済株式の58%が株式会社アルゴグラフィックスへ譲渡され、同社の連結子会社となる。2007年3月にはジャスダック証券取引所に株式上場を果たし、その後、証券市場の統合を経て2022年4月には東京証券取引所スタンダード市場に移行する。
同社の成長ドライバーは、半導体・FPD市場の拡大と新製品・新市場戦略にある。人工知能(AI)の普及による高性能半導体、特にGPUの需要が高まり、AI関連デバイスには高い期待が寄せられる。パワー半導体市場ではEV化の減速感があるものの、再生エネルギー、産業機械、民生品などでの需要は依然として高く、各社の設計設備や生産設備への投資が継続される。IoT時代を背景とした自動車の高度電子化や家電及び携帯機器の高性能化もデバイスに対する要求仕様の実現を促し、設計の効率化や設計品質の確保が課題となる中で、EDA製品の需要を押し上げる。
新製品・新市場戦略として、極めて難易度が高いとされるアナログLSI設計の自動化、レイアウト設計自動化ツールの機能拡張、パワー半導体向け設計ツールの自動化機能付加に取り組む。今後、日本国内でニーズが高まると予想される電子部品分野や半導体後工程分野へ研究開発範囲を拡張する。また、製造装置・テスタ・検査装置分野、素材分野にも販売チャネルを拡張し、顧客層の拡大を図る。国内市場の縮小傾向に対応するため、海外FPD市場での拡販強化、海外半導体市場への新製品投入等による販売力強化を推進し、重点海外パートナー企業との販売連携を強化する「プラットフォーム」戦略を展開する。研究開発を円滑に進めるため、社外からの技術導入や技術提携を積極的に進め、必要な基幹技術を確保する方針である。
2025年3月期(current)の売上高は2,062,768千円、営業利益は256,990千円、経常利益は290,075千円、純利益は213,428千円を計上する。
2025年3月期(current)の総資産は4,273,372千円、純資産は3,594,265千円である。現預金は2,545,775千円を保有し、有利子負債は0円である。これは極めて高い財務健全性を示す。研究開発費として当事業年度に363百万円を支出する。
2025年3月期(current)の年間配当金は1株あたり40円である。EPSは55.45円、BPSは933.74円である。
同社の持続的な競争優位性は、半導体・FPD業界の技術革新に対応する研究開発力と、特定のニッチ市場における「No.1」を目指す戦略に由来する。AIやパワー半導体といった成長市場の需要を取り込むための製品力・技術力拡張、および海外市場・新規チャネルへの販売力拡張が今後の成長を左右する。固定費中心の事業構造と高い財務健全性は、安定した事業運営基盤を提供する。一方で、国内市場の縮小傾向や米国EDA大手企業との競争、新製品開発の不確実性、地政学リスク(対中国輸出規制)は対処すべき課題である。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 4.6B | 21.2倍 | 1.3倍 | 0.0% | 1,178.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2.1B | 2.1B | 2.0B |
| 営業利益 | 257M | 302M | 267M |
| 純利益 | 213M | 329M | 266M |
| EPS | 55.5 | 85.4 | 69.2 |
| BPS | 933.7 | 918.3 | 857.9 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 株式会社アルゴグラフィックス | 0.51% |
| セイコーインスツル株式会社 | 0.21% |
| ジーダット従業員持株会 | 0.01% |
| MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社) | 0.01% |
| 久保田 正明 | 0.01% |
| 若林 敬三 | 0.01% |
| 株式会社エスケーエレクトロニクス | 0.01% |
| 大日本印刷株式会社 | 0.01% |
| 柿木 利彦 | 0.01% |
| 今井 日出樹 | 0.00% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-18 | TDNet | 人事 | ジーダット | 組織変更及び人事異動に関するお知らせ | 1,179 | — |
| 2026-01-30 | TDNet | 決算 | ジーダット | 2026年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結) | 1,285 | -13.62% |
| 2025-10-31 | TDNet | 決算 | ジーダット | 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結) | 1,358 | -4.20% |
| 2025-08-01 | TDNet | 決算 | ジーダット | 2026年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結) | 1,334 | -3.15% |
| 2025-06-20 | TDNet | その他 | ジーダット | 支配株主等に関する事項について | 1,359 | -1.03% |