Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社ラック (3857)

株式会社ラックは、セキュリティソリューションサービス(SSS)とシステムインテグレーションサービス(SIS)を主力事業とする。国内情報セキュリティ分野の草分け的存在として約30年の知見と専門性を有し、24時間365日監視の「JSOC®」を運営する。AI活用や統合プラットフォーム構築でサービス高度化を図り、特許取得も進める。デジタル化進展とサイバー脅威増大を成長ドライバーとし、スマートシティ向け新規事業も推進する。運用監視や保守サービスはストック型収益を構成する。 [本社]東京都千代田区 [創業]2007年 [上場]2007年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社ラックグループは、セキュリティソリューションサービス(SSS)とシステムインテグレーションサービス(SIS)の二事業を展開する。SSS事業は、セキュリティコンサルティング、脆弱性診断、24時間365日運用監視の「JSOC®」、製品販売・保守を行う。SIS事業は、情報系・業務系システムの設計・開発・構築、SaaS型ソリューション、HW/SW・IT保守、クラウドソリューションを行う。

競争優位性(Moat)として、約30年の知見と専門性を持つ「国内における情報セキュリティ分野の草分け的存在」である。研究開発部門「サイバー・グリッド・ジャパン」は、脅威インテリジェンスプラットフォーム開発、AI分析エンジンによる情報収集、独自のデータ分析ロジック研究、ナショナルセキュリティ研究を通じ、技術的優位性を確立する。特許を国内外で取得する。「JSOC®」による運用監視や保守サービスは、高いスイッチングコストと継続的な顧客関係を構築する。金融業への高い取引依存は、専門性と顧客基盤を確立する。KDDIや野村総合研究所との資本・業務提携を通じ、広範な顧客基盤と技術シナジーを創出する。ビジネスモデルの質として、セキュリティ運用監視や保守サービスは継続的なストック型収益を構成する。

2. 沿革ハイライト

2007年10月、持株会社ラックホールディングスとして設立され、大阪証券取引所ヘラクレス市場およびジャスダック証券取引所に上場する。同年11月、KDDIと業務・資本提携する。2012年4月、子会社吸収合併により商号を株式会社ラックに変更する。2018年3月、KDDIデジタルセキュリティを共同設立する。2022年1月、野村総合研究所と資本・業務提携し、同年2月、第三者割当増資を実施する。2022年3月、野村総合研究所とニューリジェンセキュリティを設立し、2022年4月、東証スタンダード市場へ移行する。

3. 収益・成長

デジタル社会の高度化・複雑化、サイバー脅威増大、安全保障上の要求高まりにより、サイバーセキュリティ市場の拡大が成長ドライバーとなる。

2024年度より始まる中期経営計画では、売上高600億円、営業利益・経常利益40億円、ROE15%を経営目標に掲げる。成長戦略として、「AI×セキュリティ」によるサービス高度化・自動化を通じた生産性向上、市場競争力強化、新サービス開発を図る。「統合セキュリティサービスプラットフォーム」を構築し、セキュリティサービスデータを総合的に分析・利用する基盤を整備する。さらに、「セキュリティツール」の獲得を目指し、自社開発に加え、他社との戦略的提携やM&Aも検討する。新規事業開発では、スマートシティ・地域活性化を市場と捉え、サイバーセキュリティに留まらない「セーフティ」関連サービス・プロダクト創出に取り組む。

4. 財務健全性

2024年3月期(current)において、現金及び現金同等物を5,494百万円保有し、有利子負債は0百万円である。実質無借金経営を維持し、高い財務健全性を示す。総資産23,770百万円、純資産15,404百万円である。

5. 株主還元

2024年3月期(current)において、年間配当金26.0円を実施する。ROE(自己資本利益率)を客観的指標とし、当連結会計年度は9.1%であった。中期経営計画ではROE15%を目標に掲げ、持続的な株主価値向上を図る。

6. 注目ポイント

ラックは、サイバーセキュリティ分野のパイオニアとしての経験と、「JSOC®」を核とした高度なサービス提供能力を強みとする。AI技術統合や統合プラットフォーム構築によるサービス高度化は、将来の成長戦略である。KDDIや野村総合研究所との強固な資本・業務提携は、事業展開の安定性とシナジーをもたらす。スマートシティ向け新規事業への挑戦は、新たな市場機会獲得と事業領域拡大を目指す。

一方で、IT業界の人材不足は「人材の確保に関するリスク」であり、優秀な技術者の確保・育成が持続的成長の鍵となる。金融業への取引依存や、NEXIからの損害賠償請求訴訟(総額5,803百万円)は、事業運営上の潜在的リスク要因である。競合の積極参入による競争激化もリスク要因である。

出典: 有価証券報告書 (2024-03) doc_id=S100TN10 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 49.5B 44.0B 42.7B
営業利益 2.2B 1.8B
純利益 1.4B -147M 1.4B
EPS 45.7 -4.9 53.6
BPS 510.5 491.2 522.6

大株主

株主名持株比率
KDDI株式会社0.32%
株式会社野村総合研究所0.10%
ラック従業員持株会0.03%
株式会社日本カストディ銀行(信託E口)0.03%
三柴 照和0.02%
株式会社ベネッセホールディングス0.02%
髙梨 輝彦0.01%
吉田 茂0.01%
株式会社SBI証券0.01%
本多 一成0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-02-06KDDI株式会社 98.96%+7.49%
2025-01-22みずほ証券株式会社 0.00%N/A
2025-01-22野村證券株式会社 0.05%(5.75%)
2025-01-20株式会社野村総合研究所 0.00%(10.00%)
2025-01-16KDDI株式会社 91.47%+60.20%
2024-12-06みずほ証券株式会社 0.04%N/A
2024-12-05野村證券株式会社 6.95%+6.95%
2024-11-22みずほ証券株式会社 0.03%+0.03%
2024-11-12株式会社野村総合研究所 10.00%--
2022-02-18KDDI株式会社 31.27%+22.02%
2022-02-17株式会社野村総合研究所 10.00%+10.00%
2022-02-15KDDI株式会社 31.27%+0.15%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-02-06EDINET大量保有KDDI株式会社大量保有 98.96%
2025-01-22EDINET大量保有みずほ証券株式会社変更
2025-01-22EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 0.05%
2025-01-20EDINET大量保有株式会社野村総合研究所変更
2025-01-16EDINET大量保有KDDI株式会社大量保有 91.47%
2024-12-06EDINET大量保有みずほ証券株式会社大量保有 0.04%
2024-12-05EDINET大量保有野村證券株式会社大量保有 6.95%
2024-11-22EDINET大量保有みずほ証券株式会社大量保有 0.03%
2024-11-12EDINET大量保有株式会社野村総合研究所大量保有 10.0%
2022-02-18EDINET大量保有KDDI株式会社大量保有 31.27%
2022-02-17EDINET大量保有株式会社野村総合研究所大量保有 10.0%
2022-02-15EDINET大量保有KDDI株式会社大量保有 31.27%