フラー株式会社は、デジタル領域全般で顧客の課題解決と価値共創を目指す「デジタルパートナー事業」を展開する。主要顧客は国内大手企業(売上高の88.0%)であり、DX(デジタルトランスフォーメーション)やMX(モバイルトランスフォーメーション)推進におけるIT知見やクリエイティブ人材確保の課題に対し、ワンストップソリューションを提供する。
事業は「クライアントワーク」(スマートフォンアプリ開発等の受託業務、事業開発コンサルティング、システム開発、UI/UXデザイン)と「アプリ分析サービス」(アプリ利用データを統計処理するクラウドサービス「App Apeダッシュボード」、カスタマイズ分析レポート「App Apeオーダーメイド分析」)に区分する。
当社の競争優位性は、クリエイティブ人材による「ワンチーム」体制での長期継続的なソリューション提供、事業開発からグロース支援まで内部リソースを活用した「一気通貫のソリューション」による顧客課題のワンストップ解決にある。また、多くのアプリ制作実績と独自の「App Ape」で培ったノウハウをもとに、顧客のアプリビジネス企画・草案段階から参画する「DX事業開発ソリューション」に強みを持つ。これは他社との独自性、競争力の源泉となる。デザイン思考と最新エンジニアリング能力の併せ持ちも差別化要素である。売上高の96.6%を占める顧客との直接取引が中心であり、顧客と一体となった価値創造を可能にする。創業当初からの「App Ape」は「アプリのフラー」のブランディングを確立し、新規取引提案や事業企画・開発における差別化に貢献する。ソリューションを支えるクリエイティブ人材(社員の約8割)の確保と育成を生命線とし、ワークライフバランス重視の企業文化やリモートワーク対応により、人材確保を図る。
当社は2011年11月、茨城県つくば市で創業。2013年4月、「App Ape」の原型サービスを開始し、2014年11月に「App Ape」ダッシュボードをリリースする。2016年11月、フラー(株)に社名変更。2017年5月にはクライアントワーク第1号案件をリリースする。2020年11月、新潟本社と柏の葉本社の二本社体制へ移行する。2024年6月、(株)ヤプリ及び(株)電通グループが大株主となり、両社との業務提携を開始する。2025年7月、東京証券取引所グロース市場に上場する。
当社の事業は、売上の9割以上をクライアントワークが占め、個々のプロジェクトの採算確保と利益水準の最大化を重視する。成長ドライバーとして、国内IT化の進展、DX/MX推進、スマートフォンアプリ関連市場の重要性向上といった良好な市場環境が挙げられる。国内のIT人材不足(経済産業省の調査では2030年に約79万人不足の可能性)が深刻化する中で、ワンストップで課題解決できる当社の需要は高まる。収益基盤拡大のため、販売ルート拡大、ソリューション提供能力向上(人員規模拡大、技術水準向上、対応範囲拡大)を図る。優秀なクリエイティブ人材の積極的な採用と育成も事業成長に不可欠であり、魅力的な環境整備や広報活動、最新の採用手法を駆使する。二本社体制やリモートワーク活用により、地方拠点も営業活動と人材確保の拠点として積極的に活用する。(株)ヤプリ及び(株)電通グループとの業務提携を通じて、受注機会やソリューションメニューの拡充を図る。
2025年6月30日時点の現金及び現金同等物は1,355,555千円、有利子負債は431,656千円である。総資産1,834,803千円に対し、純資産は989,779千円であり、自己資本比率は約53.9%と健全な水準を維持する。営業キャッシュフローは274,445千円と潤沢であり、事業活動による資金創出力は高い。
当社は成長過程にあるため、創業以来配当を実施していない。人材確保・育成、サービス強化のための投資、営業強化のための広告宣伝や販売促進、その他成長投資に対して迅速に対応することを優先する。株主に対する利益還元は重要な経営課題と認識するものの、現時点での配当実施の可能性及びその時期は未定とする。
当社の事業は、国内大手企業との直接取引比率が96.6%と極めて高く、顧客との強固な関係性を構築する点が特筆される。これは、一気通貫のソリューション提供能力と、App Apeで培ったデータ分析ノウハウ、デザイン思考に基づく事業開発コンサルティングといった独自の競争優位性によって支えられる。一方で、事業成長の生命線であるクリエイティブ人材の確保と育成は、国内のIT人材不足が深刻化する中で継続的な課題となる。当社はワークライフバランス重視の企業文化やリモートワーク対応、地方拠点活用により人材を惹きつける戦略を取る。(株)ヤプリ及び(株)電通グループが主要株主であり、業務提携を通じた事業拡大も注目される。創業者の渋谷修太氏への依存リスクは認識されており、経営体制の整備を進める。アプリ分析サービス「App Ape」は、現在日本データのみの提供であり、グローバル展開する競合サービスとの機能比較において売上低下のリスクも指摘されるが、日本市場での販売活動に経営資源を集中することで採算確保を図る方針とする。その他、大規模プロジェクト推進の不確実性、技術革新への対応、情報セキュリティ、ベンチャーキャピタル等の株式売却による株価変動もリスク要因として認識する。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 1.8B | 9.1倍 | 1.8倍 | — | 1,105.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2.0B | 1.5B | 1.5B |
| 営業利益 | 190M | 13M | — |
| 純利益 | 197M | 29M | 122M |
| EPS | 122.0 | -26.8 | 76.3 |
| BPS | 605.2 | -1,973.0 | 461.0 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 株式会社ヤプリ | 0.22% |
| 株式会社電通グループ | 0.21% |
| 渋谷 修太 | 0.12% |
| B Dash Fund4号投資事業有限責任組合 | 0.09% |
| いばらき新産業創出ファンド投資事業有限責任組合 | 0.06% |
| 地方創生新潟1号投資事業有限責任組合 | 0.04% |
| 山本 公哉 | 0.02% |
| 朝日メディアラボベンチャーズ株式会社 | 0.02% |
| 山﨑 将司 | 0.02% |
| 櫻井 裕基 | 0.02% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-08-22 | B Dash Ventures株式会社 | 3.85% | (1.70%) |
| 2025-08-21 | B Dash Ventures株式会社 | 5.55% | (2.07%) |
| 2025-08-18 | 渋谷 修太 | 4.94% | (2.10%) |
| 2025-08-13 | B Dash Ventures株式会社 | 7.62% | (1.03%) |
| 2025-08-06 | 株式会社常陽キャピタルパートナーズ | 4.16% | (1.15%) |
| 2025-07-25 | 株式会社常陽キャピタルパートナーズ | 5.31% | +0.31% |
| 2025-07-24 | 渋谷 修太 | 7.04% | +2.04% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025-08-22 | EDINET | 大量保有 | B Dash Ventures株式会社 | 大量保有 3.85% | 2,585 | -1.20% |
| 2025-08-21 | EDINET | 大量保有 | B Dash Ventures株式会社 | 大量保有 5.55% | 2,838 | -8.91% |
| 2025-08-18 | EDINET | 大量保有 | 渋谷 修太 | 大量保有 4.94% | 2,998 | -1.93% |
| 2025-08-13 | EDINET | 大量保有 | B Dash Ventures株式会社 | 大量保有 7.62% | 3,030 | -7.56% |
| 2025-08-06 | EDINET | 大量保有 | 株式会社常陽キャピタルパートナーズ | 大量保有 4.16% | 3,795 | +1.32% |
| 2025-07-25 | EDINET | 大量保有 | 株式会社常陽キャピタルパートナーズ | 大量保有 5.31% | 4,500 | -2.78% |
| 2025-07-24 | EDINET | 大量保有 | 渋谷 修太 | 大量保有 7.04% | — | — |