Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社エムケイシステム (3910)

エムケイシステムは、社会保険労務士事務所や一般法人向けに社会保険・労働保険・給与計算等の業務支援ソフトウェアをASP方式で提供する「社労夢事業」と、大手・中小企業向け人事総務システム「CuBe事業」を展開する。社労夢事業は月額料金のクラウドサービスが主力で、顧客の基幹業務に深く組み込まれ、高いスイッチングコストを伴う。CuBe事業の「GooooN」は20年以上のノウハウを凝縮する。企業のIT投資拡大とクラウド化進展が成長を牽引する。 [本社]大阪市北区 [創業]1989年 [上場]2015年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社エムケイシステムは、株式会社ビジネスネットコーポレーションとの2社で構成され、社会保険労務士事務所、労働保険事務組合、一般法人向けに社会保険・労働保険・給与計算等の業務支援ソフトウェアをASP方式で提供する「社労夢事業」と、大手企業および中小企業の人事総務部門向け業務効率化システムを提供する「CuBe事業」の二事業を営む。

社労夢事業は、ASPサービスの利用や各種サポート費用を月額料金で提供するクラウドサービスが主力であり、ストック型収益モデルを構築する。主要サービスには「社労夢ベーシックプラン」「社労夢ハウスプラン」「社労夢CompanyEdition」などがある。これらのシステムは顧客の基幹業務に深く組み込まれ、導入後のスイッチングコストが高い顧客ロックイン構造を形成する競争優位性を持つ。「ネットde顧問」は社会保険労務士事務所と顧問先をインターネットで繋ぐ総合システムとして、ネットワーク効果を発揮する。関連法令の改正や電子申請制度の変動への迅速な対応能力も強みである。

CuBe事業は、大手企業の人事総務部門向けに個社毎にカスタマイズする「受託開発パターンメイド」(人財CuBe、就業CuBe等)と、大手企業向け受託開発で蓄積したノウハウを活かした中小企業向けクラウドサービス「GooooN」を提供する。「GooooN」は大手企業で20年以上使われたノウハウを凝縮した人事評価・人財育成システムであり、ノウハウの蓄積と中小企業市場への展開が競争優位性となる。

同社グループは「人事労務領域総合サービスの提供」を経営方針とし、年末調整、経費精算、人材育成分野へとサービス対応領域を拡大する。国内の情報サービス業界では、働き方改革や企業のIT投資拡大、中小企業におけるクラウド導入の進展が市場拡大を牽引し、同社グループの成長ドライバーとなる。

2. 沿革ハイライト

エムケイシステムは1989年2月に設立され、1992年11月に現商号へ変更する。2006年10月に社会保険労務士事務所向け「社労夢ハウス」のASPサービスを開始し、2007年12月にはSaaS方式に対応した「ネットde社労夢」の販売を開始するなど、クラウドサービスへの移行を早期に進めた。2015年3月に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場する。2016年10月には株式会社ビジネスネットコーポレーションを子会社化し、CuBe事業を開始した。2018年4月には「GooooN」のASPサービスを開始し、2024年8月には「社労夢FOREVER」を完全リリースするなど、製品ラインナップと機能強化を継続する。

3. 収益・成長

同社グループは、安定的成長モデルの構築を中長期ビジョンとし、事業規模の拡大と収益性の向上を重要な課題と認識する。連結売上高と連結売上高営業利益率を重要な経営指標として位置付け、その向上に努める方針である。直近会計年度の売上高は3,290,195千円であり、前期の2,639,951千円から増加する。

成長ドライバーは、人事労務領域における企業のIT投資拡大とクラウド導入の進展である。同社はソフトウェアへの投資を拡大し、製品の安定供給を図るとともに、ロイヤルカスタマー戦略の推進と法人市場のシェア拡大を通じてサービスビジネスの成長を実現する。人的資本強化のための投資拡大と生産性向上も目指す。

4. 財務健全性

直近会計年度の総資産は2,440,956千円、純資産は674,472千円である。自己資本比率は約27.6%となる。現金及び現金同等物は606,324千円を保有する一方、有利子負債は1,203,294千円である。有利子負債は前期の1,326,487千円から減少傾向にある。自己資本利益率(ROE)も重要な経営指標として位置付け、企業価値と株主価値のバランスを図る。

5. 株主還元

直近会計年度の年間配当金は1株あたり4.0円である。前期も1株あたり4.0円、前々期は8.0円であった。

6. 注目ポイント

同社グループは、人事労務領域に特化したASP/クラウドサービスを主力とし、高いスイッチングコストとノウハウ蓄積による競争優位性を有する。社会保険労務士事務所や労働保険事務組合といった専門性の高い顧客基盤を持つ「社労夢事業」は、関連法令改正への迅速な対応力が参入障壁となる。大手企業向け受託開発で培ったノウハウを中小企業向けクラウドサービス「GooooN」に展開する戦略は、市場拡大が見込まれる中小企業市場での成長機会を捉える。

経営課題として事業規模の拡大と収益性の向上が挙げられており、ソフトウェア投資の拡大、ロイヤルカスタマー戦略、法人市場シェア拡大を通じて、安定的成長モデルの構築を目指す。一方で、サイバー攻撃、情報漏洩、システム障害、技術革新のスピード、特定人物への依存、小規模体制(2025年3月末現在135名)での人材確保・育成といったリスク要因への継続的な対応が事業の安定性と成長性に影響を与える可能性がある。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W51I | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
1.6B 2.4倍 0.0% 298.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 3.3B 2.6B 2.9B
営業利益 -23M -348M 220M
純利益 -119M -669M 146M
EPS -21.9 -123.2 26.8
BPS 123.0 148.8 280.0

大株主

株主名持株比率
株式会社エヌエムファミリー0.22%
エムケイシステム従業員持株会0.04%
山下誠路0.03%
勤次郎株式会社0.03%
株式会社穂乃ハウス0.03%
長谷川聡0.02%
株式会社OCEAN0.02%
朝倉嘉嗣0.02%
株式会社日本自動調節器製作所0.02%
宮本妙子0.02%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-04TDNet決算エムケイシステム2026年3月期 第3四半期決算短信[日本基準](連結)315-2.54%
2025-11-06TDNetIRエムケイシステム2026年3月期 第2四半期(中間期)決算説明資料300-0.67%
2025-11-06TDNet決算エムケイシステム2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信[日本基準](連結)300-0.67%
2025-08-21TDNet規制・法的エムケイシステム訴訟提起に関するお知らせ320-0.62%
2025-08-05TDNet決算エムケイシステム2026年3月期 第1四半期決算短信[日本基準](連結)326-2.76%