株式会社ランドコンピュータグループは、システムインテグレーション、パッケージベースSI、インフラソリューションの3サービスラインを通じ、顧客の経営課題を解決するシステムソリューションサービスを提供する。中核のシステムインテグレーションは、金融、産業・流通、公共、医療等の幅広い分野で、企画立案からシステム構築、運用までトータルな受託開発を行う。パッケージベースSIはSalesforce等パッケージの導入支援から保守・運用まで一貫して提供し、成長分野の柱とする。インフラソリューションはITシステム基盤構築と運用・保守を担い、仮想化技術にも対応する。
**競争優位性(Moat)と参入障壁**
当社グループは50年以上にわたる基幹業務システム受託開発の実績とノウハウを蓄積する。顧客の業種・業務に関する深い知識と経験を強みとし、銀行業務検定や医療情報技師、プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(PMP)等の業務関連資格取得を推進する。これは、特定の業界における深い専門知識と信頼関係に基づく高いスイッチングコストを顧客に生み出す。企画から運用までトータルサービス提供能力と、品質改善推進部による厳格な品質確保体制は、大規模かつ複雑な基幹システム開発における重要な参入障壁となる。大手国内メーカーや大手システムインテグレータとの連携(コアパートナー制度)により、大型プロジェクトへの参入能力と柔軟なリソース確保を実現し、顧客ロックイン構造を強化する。
**ビジネスモデルの質**
ビジネスモデルは受託開発が中心だが、システム構築後の継続的な保守・運用サービスも提供し、安定的なリカーリング収益の一部を確保する。パッケージベースSI・サービスは、導入支援から保守・運用まで一貫して提供することで、サービス提供型ビジネスへの転換を図り、収益の安定化と高付加価値化を目指す。
**2. 沿革ハイライト**
1971年1月設立、同年6月に株式会社ランドコンピュータへ社名変更する。1971年9月、富士通株式会社との取引を開始し、金融システムSIに参入する。1989年3月、通商産業省よりSI認定企業に認定される。その後、クレジットカード、百貨店流通、医療分野へとSIサービスを拡大する。2006年4月、インフラソリューション・サービスを開始。2010年4月、株式会社セールスフォース・ドットコムと協業し、クラウドコンピューティングサービス及びパッケージベースSI・サービスを開始する。2015年12月東証二部上場、2018年5月東証一部上場、2022年4月プライム市場へ移行する。2021年4月と2022年4月には連結子会社化を実施し、M&Aによる事業拡大も推進する。
**3. 収益・成長**
当社グループは「顧客価値の創造」を経営理念の柱とし、ITサービスの構造的変化を先取りしたビジネス展開により新たな市場開拓と経営体質強化を図る。2023年度を初年度とする「新中期経営計画(VISION2025)」を策定し、成長戦略を推進する。
**成長ドライバー**
M&Aの推進、業務提携先との連携強化、DXビジネスの推進、人材育成への投資と得意分野の強化、既存SI分野の売上拡大を重点戦略項目とする。クラウド化やDXの進展に対応するため、DX推進本部を中心にローコード開発、アジャイル開発、生成AI等の新デジタル技術人材のリスキリングを強化する。クラウドビジネス室を中心に技術者の資格取得を推進し、新分野での受注拡大を図る。パッケージベースSI・サービスを中心とする成長力の高い事業ドメイン開拓も成長戦略の柱である。
**リスク**
特定顧客依存リスクとして、富士通株式会社グループへの売上依存が2025年3月期で31.6%を占める。ビジネスパートナー依存リスクとして、2024年3月期における製造費用に占める外注費の割合は63.8%である。業績は顧客のシステム投資予算や開発工期との兼ね合いから、第2四半期及び第4四半期に売上計上が集中し、営業利益が偏重する季節変動の傾向がある。クラウドコンピューティングの進展は既存ITサービス市場の縮小を引き起こす可能性があり、低付加価値分野でのオフショア開発の浸透は価格競争を激化させるリスクがある。
**4. 財務健全性**
当社グループは、2025年3月31日現在、有利子負債が0円であり、無借金経営を維持する。現金及び現金同等物は3,616,429千円を保有する。総資産は8,348,284千円、純資産は5,994,685千円である。当連結会計年度中の設備投資額は120,670千円であり、社内業務及び開発業務で使用するパソコン・サーバの購入、ソフトウェアの取得に充当する。
**5. 株主還元**
2025年3月期の年間配当は36.0円である。
**6. 注目ポイント**
ランドコンピュータは、50年超の基幹業務システム開発実績と、金融・公共・医療等の業種・業務知識に基づく高い専門性を競争優位性とする。企画から運用まで一貫したサービス提供と厳格な品質管理、大手SIerとの連携は高い参入障壁を構築する。DX・クラウド化への対応、パッケージベースSIの拡大、M&A推進を成長ドライバーとし、無借金経営で強固な財務基盤を維持する。一方で、富士通グループへの特定顧客依存やビジネスパートナー依存、人材確保・育成、プロジェクトマネジメント力強化は継続的な課題である。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 16.5B | 16.1倍 | 2.8倍 | 0.0% | 917.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 13.7B | 13.7B | 11.6B |
| 営業利益 | 1.4B | 1.7B | 1.2B |
| 純利益 | 1.0B | 1.2B | 772M |
| EPS | 57.0 | 68.7 | 43.0 |
| BPS | 332.8 | 320.6 | 270.2 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 福島 嘉章 | 0.12% |
| 田村 聡明 | 0.09% |
| 有限会社三豊 | 0.09% |
| 髙際 伊都子 | 0.07% |
| 田村 嘉浩 | 0.05% |
| 高梨 和也 | 0.05% |
| 田村 誠章 | 0.05% |
| 福島産業株式会社 | 0.03% |
| 田村 秀雄 | 0.03% |
| ランドコンピュータ従業員持株会 | 0.02% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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