**1. 事業概要と競争優位性**
堺化学工業は、当社、連結子会社15社、非連結子会社2社で構成される企業集団である。電子材料、化粧品材料、有機化学品、衛生材料、受託加工、酸化チタン・亜鉛製品、樹脂添加剤、触媒、無機材料、医療事業、その他を含む11の事業セグメントで化学工業製品の製造販売を行う。
競争優位性は、長年培った化学技術と「特徴のある製品・技術ノウハウ」に裏打ちされる。粉体プロセシング、粒子合成、表面処理、有機イオウ化合物合成等の独自技術に強みを持つ。電子材料では水熱合成法による微粒子・高結晶・粒度均一なチタン酸バリウム、高周波伝送向け誘電体を開発する。化粧品材料では高透明性・分散性の超微粒子酸化亜鉛FINEXシリーズ、マイクロプラスチックビーズ代替品として球状硫酸バリウム「ばりまる」等を展開する。有機化学品ではイオウを含む有機化合物合成技術をベースにMulthiolシリーズ等を製品化する。高屈折タイプメガネレンズ材料に対しトップシェアポジションの強化を図る。医薬品原薬・中間体ではCDMO(開発製造受託)体制を強化する。樹脂添加剤では特殊ハイドロタルサイトや独自性の高い塩化ビニル安定剤で性能差別化を図る。触媒では水電解触媒、メタネーション触媒等の開発に取り組む。無機材料では高屈折率材料「酸化ジルコニウム分散液SZRシリーズ」をメガネレンズ用途で展開する。高付加価値品へのシフトを推進する。
**2. 沿革ハイライト**
1918年6月、無鉛白粉原料である酸化亜鉛の製造法開発に成功し、堺精煉所を創立する。1932年11月、堺化学工業株式会社に商号を変更する。1950年3月、大阪証券取引所に上場し、1961年10月には東京証券取引所に上場を果たす。国内外に製造・販売子会社を設立し、事業領域を拡大する。2022年4月、東京証券取引所プライム市場に移行する。2024年4月には完全子会社であるSC有機化学株式会社を吸収合併し、研究開発のスピードアップを図る。
**3. 収益・成長**
当社グループは、2024年に開始した中期経営計画『変革・BEYOND2030』に基づき、高付加価値品シフトと事業ポートフォリオ入替えを推進する。顔料級酸化チタン事業を2026年3月期に終了する計画である。
電子材料、化粧品材料、有機化学品を新たな成長ドライバーと位置づけ、既存事業への成長投資とM&A活用で利益成長を目指す。電子材料はハイエンド品拡販とミドルエンド品シェア獲得で市場成長を超える成長を実現する。化粧品材料は超微粒子酸化亜鉛で海外(特に欧州化粧品メーカー)の需要を取り込み、メイク用途材料の先行投資と新工場建設を進める。有機化学品は高屈折タイプメガネレンズ材料でトップシェア強化を図り、医薬品原薬・中間体は増設と2024年9月稼働の新研究所によりCDMO体制を強化する。
研究開発ではSmart Material®認定製品・サービスを2030年度までに5件上市することを目標とし、環境・エネルギー、エレクトロニクス、ライフサイエンス・ヘルスケア分野に継続的な投資を行う。当連結会計年度の研究開発費用は2,699百万円である。
経営環境の課題として、中国経済の不透明感、化粧品材料や有機化学品の伸び悩み、薬価改定、原燃料高騰、円安による製造コスト上昇がある。これに対し、価格是正、収率改善、製造設備の集約等で業績維持向上を図る。当連結会計年度の設備投資は7,929百万円であり、有機化学品に2,293百万円、触媒に1,569百万円を投下するなど、成長が期待できる製品分野及び研究開発分野に重点を置く。
**4. 財務健全性**
当社グループは、2027年3月期ROE目標8%の達成に向け、事業ポートフォリオ変革による高付加価値品へのシフト、資産の圧縮、資本効率の向上を進め、PBRの改善へつなげる。中期経営計画期間(3年間)で運転資金70億円の圧縮を実現し、有効活用されていない固定資産の売却も実施する。
2025年3月期末時点の自己資本比率は64.37%であり、十分な自己資本を維持する。金融機関からの長期借入やコミットメントライン等、十分な支援を受けられることから、当面の資金繰りについても盤石な体制を維持できると判断する。全社的なコスト削減、棚卸資産の圧縮、キャッシュ・マネジメント・システムによるグループ資金の運用効率化等の対策を打ち、財務の健全性確保に努める。
**5. 株主還元**
DOE3%を目安として、安定的かつ継続的な配当を行う方針である。また、機動的な自己株買いを実施し、株主還元を強化する。年間配当は、2023年3月期75.0円、2024年3月期70.0円、2025年3月期135.0円と推移する。
**6. 注目ポイント**
当社グループの注目ポイントは、高付加価値品への事業ポートフォリオ転換と成長事業へのリソース集中戦略である。顔料級酸化チタン事業の終了は構造改革の象徴であり、電子材料、化粧品材料、有機化学品を新たな成長ドライバーと位置づけ、M&Aも活用した事業拡大戦略を推進する。粉体プロセシング技術を核としたSmart Material®開発による新市場創出への期待も大きい。CDMO体制強化や新工場・新研究所稼働による生産・開発能力の向上、海外市場への積極的な展開も成長を後押しする。品質・安全問題の再発防止策徹底と人的資本経営への取り組みは、持続的な成長基盤を強化する上で重要である。高い自己資本比率とキャッシュ・フロー改善による財務健全性の維持も、安定的な事業運営を支える要素である。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 61.6B | 11.7倍 | 0.8倍 | 0.0% | 3,625.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 84.4B | 82.1B | 83.9B |
| 営業利益 | 6.1B | 2.9B | 4.4B |
| 純利益 | 5.0B | -7.1B | 2.3B |
| EPS | 309.2 | -437.6 | 144.8 |
| BPS | 4,825.3 | 4,586.9 | 4,970.1 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 0.14% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 0.09% |
| CEPLUX THE INDEPENDENT UCITS PLATFORM  2 (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 0.06% |
| 明治安田生命保険相互会社 (常任代理人 株式会社日本カストディ銀行) | 0.03% |
| 日本生命保険相互会社 (常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社) | 0.03% |
| CGML PB CLIENT ACCOUNT/ COLLATERAL (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 0.02% |
| RE FUND 107-CLIENT AC (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 0.02% |
| BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG(FE-AC) (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 0.02% |
| 堺化学取引先持株会 | 0.02% |
| BNYMSANV RE BNYMIL RE WS ZENNOR JAPAN EQUITY INCOME FUND (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 0.02% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-11-07 | 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 | 5.45% | (1.24%) |
| 2025-11-07 | 野村アセットマネジメント株式会社 | 5.15% | +5.15% |
| 2025-09-19 | 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 | 6.69% | (0.58%) |
| 2025-09-19 | 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 | 5.02% | +5.02% |
| 2025-09-05 | ゼナーアセットマネジメントエルエルピー | 8.23% | +1.18% |
| 2025-08-21 | 野村證券株式会社 | 4.85% | (0.56%) |
| 2025-04-21 | 野村證券株式会社 | 5.41% | +5.41% |
| 2025-02-17 | シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 | 5.00% | (1.00%) |
| 2025-02-07 | シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 | 5.00% | (1.00%) |
| 2025-01-10 | シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 | 6.00% | (1.15%) |
| 2024-12-12 | ゼナーアセットマネジメントエルエルピー | 7.05% | +2.05% |
| 2024-12-12 | シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 | 7.15% | (3.32%) |
| 2024-10-22 | みずほ証券株式会社 | 0.00% | N/A |
| 2024-09-30 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 4.83% | (1.12%) |
| 2024-08-22 | みずほ証券株式会社 | 0.00% | N/A |
| 2024-07-29 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 5.95% | +0.69% |
| 2024-07-01 | 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 5.26% | +5.26% |
| 2024-05-21 | 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 | 7.27% | +1.13% |
| 2024-04-22 | 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 | 4.09% | (1.01%) |
| 2024-03-06 | 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 | 6.14% | +1.10% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-23 | TDNet | 人事 | 堺化学 | 役員の異動に関するお知らせ | — | — |
| 2026-02-24 | TDNet | その他 | 堺化学 | 特別転進支援プログラム実施のお知らせ | 4,030 | +0.62% |
| 2025-12-23 | TDNet | その他 | 堺化学 | 自己株式の消却に関するお知らせ(会社法第 178 条の規定に基づく自己株式の消却) | — | — |
| 2025-12-02 | TDNet | 配当・還元 | 堺化学 | 自己株式取得の取得状況及び取得終了に関するお知らせ(会社法第459条第1項の規定による定款の定めに基 | 3,090 | -0.49% |
| 2025-11-07 | EDINET | 大量保有 | 三井住友トラスト・アセットマネジメント株 | 大量保有 5.45% | 3,000 | -0.57% |
| 2025-11-07 | EDINET | 大量保有 | 野村アセットマネジメント株式会社 | 大量保有 5.15% | 3,000 | -0.57% |
| 2025-10-01 | TDNet | 配当・還元 | 堺化学 | 自己株式の取得状況に関するお知らせ (会社法第 459 条第 1 項の規定による定款の定めに基づく自 | 2,775 | +0.83% |
| 2025-09-19 | EDINET | 大量保有 | 三井住友トラスト・アセットマネジメント株 | 大量保有 6.69% | 2,900 | -0.55% |
| 2025-09-19 | EDINET | 大量保有 | 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 | 大量保有 5.02% | 2,900 | -0.55% |
| 2025-09-05 | EDINET | 大量保有 | ゼナーアセットマネジメントエルエルピー | 大量保有 8.23% | 2,956 | +0.58% |
| 2025-09-02 | TDNet | 配当・還元 | 堺化学 | 自己株式の取得状況に関するお知らせ(会社法第459条第1項の規定による定款の定めに基づく自己株式の取 | 2,921 | +0.31% |
| 2025-08-21 | EDINET | 大量保有 | 野村證券株式会社 | 大量保有 4.85% | 2,918 | -1.23% |
| 2025-08-01 | TDNet | 配当・還元 | 堺化学 | 自己株式の取得状況に関するお知らせ(会社法第 459 条第 1 項の規定による定款の定めに基づく自己 | 2,887 | -0.17% |
| 2025-07-23 | TDNet | その他 | 堺化学 | 譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ | 2,740 | +0.99% |
| 2025-06-19 | TDNet | その他 | 堺化学 | 自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の買付けに関するお知らせ | 2,644 | -0.15% |
| 2025-04-21 | EDINET | 大量保有 | 野村證券株式会社 | 大量保有 5.41% | 2,420 | +0.74% |
| 2025-02-17 | EDINET | 大量保有 | シンプレクス・アセット・マネジメント株式 | 大量保有 5.0% | — | — |
| 2025-02-07 | EDINET | 大量保有 | シンプレクス・アセット・マネジメント株式 | 大量保有 5.0% | — | — |
| 2025-01-10 | EDINET | 大量保有 | シンプレクス・アセット・マネジメント株式 | 大量保有 6.0% | — | — |
| 2024-12-12 | EDINET | 大量保有 | ゼナーアセットマネジメントエルエルピー | 大量保有 7.05% | — | — |