Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

日本化学工業株式会社 (4092)

日本化学工業は130年以上の歴史を持つ化学品・機能品メーカー。シリカ、燐、クロム、バリウム、リチウム製品等の化学品と、電子セラミック材料、電池材料、有機化学品等の機能品を製造販売する。長年培った「人と技術」、固有のコア技術と知的財産を競争優位性とし、機能品事業に戦略的投資を継続。半導体向け材料の生産効率化、グローバル化、カーボンニュートラル対応製品開発を成長ドライバーとする。原材料価格連動フォーミュラを導入し、収益安定化を図る。 [創業]1893年 [上場]1949年

1. 事業概要と競争優位性

日本化学工業グループは、化学品及び機能品の製造、販売を主軸とする。化学品事業では、シリカ、燐、クロム、バリウム、リチウム製品など、ユーザーニーズに対応する各種機能を付与した製品を製造・販売する。土木関連向けや環境関連向けの材料開発、高機能性を有する各種の燐酸塩、電子工業向けの高純度薬品の開発を進める。機能品事業では、電子セラミック材料(積層セラミックコンデンサ材料のチタン酸バリウム)、電池材料(リチウムイオン二次電池用正極材、小型全固体電池材料)、回路材料(金属被覆粉体、導電ペースト)、有機化学品(アルキルホスフィン誘導体、ホスホニウム塩系イオン液体、キラルホスフィンリガンド、Buchwaldリガンド群、量子ドット)、負熱膨張材料、CO2吸収材料などを開発・提供する。

競争優位性(Moat)は、130年以上にわたる「人と技術」の伝統と実績、長年蓄積してきた固有のコア技術と知的財産に根差す。研究開発活動では、当連結会計年度に1,598百万円(機能品事業に1,420百万円)を投じ、「快適性の追求」「エネルギーマネジメント」「健康(命)を守る」の3つの価値提供を目指す。大学研究機関との連携によるオープンイノベーションを積極的に活用し、新規事業開発を推進する。知的財産権の取得にも積極的である。

参入障壁としては、化学品の製造販売に関連する各種法的規制への適切な対応、機能品事業への戦略的投資継続(設備投資額は3,294百万円)、顧客の要求品質を満たす製品を安定かつ安全に生産する体制構築、長年のノウハウ蓄積が挙げられる。ビジネスモデルの質として、原材料価格が製品価格に連動する価格決定フォーミュラを一部原料に導入し、収益性の低下リスクを低減する。

2. 沿革ハイライト

1893年、創立者棚橋寅五郎が棚橋製薬所を創業。1915年に株式会社組織に変更し日本製錬株式会社へ社名変更する。1944年に日本化学工業株式会社へ再び社名変更し、1949年5月に東京証券取引所に上場した。創業以来、多岐にわたる化学品の製造を手掛けてきた。近年は、1996年に米国にJCI USA Inc.、2010年に中国に捷希艾(上海)貿易有限公司、2017年にタイにJCI(THAILAND)CO.,LTD.、2024年に台湾に台灣日本化學工業股份有限公司を設立し、グローバル展開を強化する。2022年4月、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場へ移行した。

3. 収益・成長

当社グループは、基礎化学品からスペシャリティケミカルまで多種多様な製品を扱い、グローバルかつ幅広い用途に事業を展開する。経営方針は「人を大切に、技を大切に」とし、如何なる市場環境変化の時代においても高収益体質企業を実現させ、価値創造企業へ向けて挑戦を行うことを基本方針とする。

新中期経営計画(2024年度~2026年度)では、サステナビリティ経営の推進をベースとした「事業拡大と体質強化」、「グローバル化の推進」、「新たな価値の創造」の3つの重点施策に取り組む。

成長ドライバーは、電子セラミック材料への戦略的投資継続による事業機会の獲得と、半導体向け材料の生産効率化および安定化追求である。海外拠点の組織力強化と連携を高めることで、現地ニーズに合った製品の販売を促進し、新たなビジネスモデルを探求・発展させることによりグローバル化を推進する。積み重ねてきたコア技術・知的財産に加え、外部リソースを活用して技術プラットフォームを広げ、多様化・高度化する顧客ニーズに対応する。カーボンニュートラルをはじめとする事業環境の変化を捉え、社会課題の解決に繋がる製品開発にも挑戦する。機能品事業の有機化学品関係では、アルキルホスフィン誘導体、ホスホニウム塩系イオン液体、キラルホスフィンリガンド、Buchwaldリガンド群、ライフサイエンス向け量子ドットの開発を進めており、今後の市場拡大が期待される。基礎分野においては、生産スケールの最適化などによりコスト競争力を強化し、製品の価値を最大限に高める。

中期経営計画の最終年度(2026年度)目標として、売上高490億円、営業利益33億円、EBITDA80億円、ROE6%を設定する。

4. 財務健全性

2025年3月期末の総資産は751億5百万円、純資産は463億9千5百万円、有利子負債は150億7千5百万円である。営業活動によるキャッシュ・フローは63億6千7百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは50億7千万円を計上する。当連結会計年度の設備投資は49億6千6百万円を実施し、特に機能品事業に32億9千4百万円を投じる。資本コストについては、取締役会を通じて定期的に検証する体制を有しており、その分析および検討の結果、構築された収益向上に向けた施策を中期経営計画等に反映し公表する。

5. 株主還元

2025年3月期の年間配当は92円である。企業価値およびPBRの向上を目指し、中期経営計画等の各種施策により収益力を向上させ、事業構造の見直しや資産の効率化、キャッシュ創出強化を図る。株主、機関投資家との積極的なコミュニケーションを図り、企業の経営理念や長期的なビジョンを共有し、理解を深めてもらうよう努める。統合報告書、ホームページ、外部評価機関等を通して財務・非財務情報の積極的な開示も行う。

6. 注目ポイント

130年以上の歴史で培われた技術力と知的財産を基盤に、電子セラミック材料や半導体向け材料といった成長分野への戦略的投資を継続する点に注目する。機能品事業への研究開発費と設備投資の集中は、今後の成長を牽引する可能性が高い。グローバル化推進と、コア技術・外部リソース活用による新たな価値創造への取り組みも重要である。特に、リチウムイオン二次電池用正極材、小型全固体電池材料、CO2吸収材料など、将来の市場拡大が期待される製品開発に注力する。サステナビリティ経営推進とカーボンニュートラル対応製品開発を通じた社会課題解決への貢献も評価する。原材料価格変動リスクへの価格決定フォーミュラ導入や、生産スケール最適化によるコスト競争力強化など、高収益体質企業への変革を目指す経営努力も注目に値する。中期経営計画の財務目標達成に向けた進捗を注視する。また、多様化・複雑化する事業リスクに対し、情報収集、BCP策定、複数購買化、知的財産保護、コンプライアンス教育など、多角的なリスク対策を講じる体制も評価する。

[創業]1893年 [上場]1949年

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W423 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
26.7B 10.3倍 0.6倍 0.0% 2,989.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 38.8B 38.5B 38.1B
営業利益 3.3B 2.3B 1.3B
純利益 2.6B 1.6B 855M
EPS 290.6 180.3 97.1
BPS 5,311.1 5,106.3 4,793.4

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト 信託銀行株式会社(信託口)0.11%
日本化学工業取引先持株会0.10%
INTERACTIVE BROKERS LLC (常任代理人 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社)0.05%
明治安田生命保険相互会社 (常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)0.04%
株式会社日本カストディ銀行 (信託口)0.03%
小西安株式会社0.02%
日本証券金融株式会社0.02%
日本化学工業従業員持株会0.02%
三菱UFJ信託銀行株式会社 (常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)0.02%
河合 映治0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-07-23増野 繁 9.98%+1.16%
2025-01-06株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 3.88%(1.20%)
2024-07-19三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 4.41%(1.92%)
2024-07-16株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 5.08%+5.08%
2024-01-19三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.33%+1.06%
2024-01-10りそなアセットマネジメント株式会社 3.65%(2.49%)
2023-12-18いちよしアセットマネジメント株式会社 3.96%(1.16%)
2023-11-07三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 5.27%+5.27%
2023-08-16いちよしアセットマネジメント株式会社 5.12%+0.11%
2023-04-28増野 繁 8.82%+1.00%
2022-09-07三井住友DSアセットマネジメント株式会社 4.14%(1.09%)
2022-07-21野村證券株式会社 4.56%(0.53%)
2022-07-19株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 4.94%(1.07%)
2022-06-07三井住友DSアセットマネジメント株式会社 5.23%(1.21%)
2022-04-21野村證券株式会社 5.09%+5.09%
2022-04-06りそなアセットマネジメント株式会社 6.14%+1.04%
2022-04-06野村證券株式会社 4.96%(0.10%)
2022-03-18野村アセットマネジメント株式会社 5.06%+5.06%
2021-12-22三井住友DSアセットマネジメント株式会社 6.44%(1.04%)
2021-11-08三井住友DSアセットマネジメント株式会社 7.48%(1.49%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-06TDNet配当・還元日本化自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ3,365-5.79%
2026-03-02TDNetその他日本化退職給付信託設定株式の売却に関するお知らせ3,610-3.46%
2026-02-10TDNet決算日本化2026年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)3,350-3.58%
2026-02-10TDNetその他日本化連結子会社の解散および清算に関するお知らせ3,350-3.58%
2026-02-05TDNet配当・還元日本化自己株式の取得状況に関するお知らせ3,325+0.75%
2025-12-23TDNet配当・還元日本化自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ
2025-12-23TDNetその他日本化投資有価証券売却に伴う特別利益の計上見込みに関するお知らせ
2025-11-11TDNet決算日本化2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)2,863-11.98%
2025-08-07TDNet決算日本化2026年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)2,168+19.10%
2025-08-07TDNet業績修正日本化業績予想の修正及び配当予想の修正に関するお知らせ2,168+19.10%
2025-08-07TDNet不祥事・訂正日本化(訂正)主要株主および主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ2,168+19.10%
2025-07-31TDNetその他日本化譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ2,132+0.89%
2025-07-24TDNetその他日本化主要株主の異動に関するお知らせ2,145+0.23%
2025-07-23EDINET大量保有増野 繁大量保有 9.98%2,099+2.19%
2025-07-07TDNetその他日本化譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ2,010+1.04%
2025-01-06EDINET大量保有株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー大量保有 3.88%
2024-07-19EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 4.41%
2024-07-16EDINET大量保有株式会社三菱UFJフィナンシャル・グルー大量保有 5.08%
2024-01-19EDINET大量保有三井住友トラスト・アセットマネジメント株大量保有 6.33%
2024-01-10EDINET大量保有りそなアセットマネジメント株式会社大量保有 3.65%