Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

東邦アセチレン株式会社 (4093)

東邦アセチレンは、溶解アセチレン、酸素、窒素等の各種高圧ガス製造・販売を主力とする。液化石油ガス、溶接切断器具、エスプーマ用亜酸化窒素等の仕入販売も行う。東北・北海道・関東に強固な営業基盤と販売ネットワークを構築し、グループ総合力を活かす。専業ガスメーカーとしての生産・分析・保安技術力、エスプーマ関連の独自技術開発が競争優位性。医療、エネルギー、食品分野へ多角的に展開し、M&Aも成長ドライバーとする。 [本社]宮城県多賀城市 [創業]1955年 [上場]1961年

1. 事業概要と競争優位性

東邦アセチレン株式会社グループは、各種高圧ガスの製造・販売、器具器材の仕入販売を主要事業とする。事業セグメントはガス関連事業、エスプーマ関連事業、器具器材関連事業、自動車機器関連事業、製氷機関連事業、その他(建設工事)に区分する。

ガス関連事業では、溶解アセチレン、酸素、窒素、アルゴン、水素、液化石油ガス等を製造・仕入販売する。多賀城工場や子会社で製造し、各地区の支店・営業所を通じて需要家や販売店へ販売する。エスプーマ関連事業では、食品添加物用亜酸化窒素や食品関連器材を飲食店向けに全国展開で仕入販売する。

競争優位性(Moat)として、東北・北海道・関東に強固な営業基盤を持つ関係会社を有し、地域密着型の販売ネットワークとグループ総合力を構築する。専業ガスメーカーとして、液化ガス等高圧ガス生産時の原価低減、保安技術の向上、顧客へのガス安定供給、新規用途開発に資する技術力を有する。研究開発では、アセチレンガス精製設備、高純度酸素・窒素・アルゴン、高圧ガス容器洗浄設備の開発・実用化、廃水処理技術の開発・実用化、各種ガスの特殊分析技術、エスプーマ関連事業におけるホイップ品質均一化装置や製品事故防止治具の開発等、特定の生産技術や応用技術におけるノウハウを蓄積する。

参入障壁としては、「高圧ガス保安法」をはじめとする各種法令・規則による事業活動への規制が存在する。また、生産設備の増強やガス供給設備への継続的な投資が必要であり、一定の設備投資規模が求められる。需要家との長きにわたる信頼関係構築や、医療用ガスにおける顧客施設内への供給設備設置は、顧客のスイッチングコストを高め、顧客ロックイン構造を形成する。自然災害時においても、グループ各社が被災時でも重要な事業が継続できるよう整備を進め、他の地域で共同運営を行う会社との連携により安定供給を可能とする体制を構築する。

ビジネスモデルの質として、液化石油ガスは輸入価格を基礎に連動させる価格体系であり、原価変動の価格転嫁メカニズムを有する。医療用ガスは競争入札による販売が多く、顧客施設内への供給設備設置により安定供給責任を果たす。液化石油ガスは季節変動性があり、販売量が夏季に減少し冬季に増加する傾向を持つ。

2. 沿革ハイライト

当社は1955年3月7日、山形県酒田市に溶解アセチレンの製造販売を事業目的として設立された。その後、酸素、窒素等の一般高圧ガス製造販売、溶接切断器具の仕入販売を開始し、さらに液化石油ガス(LPG)及び生活関連器具の仕入販売も開始する。製造並びに販売拠点を関東、東北、北海道の各地に展開し販路を拡大した。2006年6月には食品添加物用亜酸化窒素の販売を開始し、エスプーマ関連事業を全国に拡大、東京と大阪に販売拠点を新設する。1961年9月に東京証券取引所市場第二部に上場し、2017年6月に市場第一部へ指定、2022年4月にはプライム市場へ移行した。

3. 収益・成長

当社グループは2022年度を初年度とする中期経営計画において、連結売上高400億円、経常利益25億円(経常利益率6%以上)、親会社株主に帰属する当期純利益16億円の達成を目標とする。

成長ドライバーとして、ガス関連事業ではセパレートガスの用途開発、グループ総合力を活かした事業拡大、安定供給体制の確立を目指す。エネルギー関連分野では、災害時に強い液化石油ガス及び災害対策用機器の普及に加え、省エネルギー機器の販路開拓、民生用小売需要の拡大を図る。メディカル関連分野では、医療用酸素をはじめとした各種医療用ガス・医療機器の販路拡大に加え、在宅医療ビジネスや介護・福祉ビジネス、ヘルスケアビジネスへの参入を進める。エスプーマ関連事業では、環境負荷低減のための新たな用途開発、新型ホイップ製造機の市場投入や大型飲食店等新規顧客の獲得、食材供給の拡大により販売体制のさらなる強化を図る。製氷機関連事業では、国外も含めた新規顧客の獲得を目指し、また環境に配慮した製品開発を進め、事業の拡大を目指す。業容拡大のため、エネルギー事業でM&Aを適宜実施する方針である。

対処すべき課題として、水素事業の価格設定と需要開拓、食品添加用ガス(エスプーマ)の用途拡充と食材分野の拡充、主力産業ガスのコスト上昇に見合った製品価格修正の継続を挙げる。原材料・エネルギー価格高止まり、物流費上昇や労働力不足による物価上昇に加え、米国の関税引き上げによる市場への影響など、不確実性の高い事業環境が続く。

4. 財務健全性

当連結会計年度(2025年3月期)末の総資産は33,642,006千円、純資産は20,392,378千円である。現金及び現金同等物は9,495,192千円、有利子負債は3,348,004千円である。中期経営計画では、財務基盤強化として自己資本比率の向上を目標とする。当社は水素事業と食品添加用ガスの生産能力増強を目的とする投資を決定する。

5. 株主還元

株主還元方針として累進配当施策を実施し、1株当たり10円以上(株式分割後基準)の年間配当を維持することを目標とする。当連結会計年度(2025年3月期)の年間配当は14.0円である。

6. 注目ポイント

当社グループは、東北・北海道・関東地域に強固な営業基盤と販売ネットワークを確立し、産業ガスを基盤に多角的な事業展開を行う。専業ガスメーカーとしての技術力と研究開発による新規用途・製品開発、特にエスプーマ関連事業における独自技術は競争優位性となる。中期経営計画では、メディカル分野への参入やエスプーマ事業の拡販、M&Aによる業容拡大を成長ドライバーと位置付ける。高圧ガス保安法等の規制は事業の安定性をもたらす一方で、原材料・エネルギー価格高騰、人口減少、競合激化といった外部環境リスクへの対応が継続的な課題となる。広報・IR活動の強化も推進する。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W44P | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
16.0B 12.3倍 0.9倍 0.0% 457.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 34.8B 35.4B 34.1B
営業利益 1.9B 2.1B 1.5B
純利益 1.3B 1.4B 989M
EPS 37.0 40.7 28.5
BPS 526.3 503.5 474.3

大株主

株主名持株比率
東ソー株式会社0.25%
日本酸素ホールディングス株式会社0.10%
光通信株式会社0.07%
丸紅株式会社0.06%
株式会社UH Partners 20.05%
神鋼商事株式会社0.01%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140040(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.01%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140042(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)0.01%
BNYM SA/NV FOR BNYM FOR BNYM GCM CLIENT ACCTS MILM FE(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)0.01%
株式会社日本カストディ銀行 (信託口)0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-03-04光通信株式会社 1.00%(17.32%)
2025-12-19光通信株式会社 18.32%+1.00%
2025-09-26光通信株式会社 17.32%+0.68%
2025-06-11光通信株式会社 16.64%+1.03%
2025-05-26光通信株式会社 15.61%+1.12%
2025-04-21光通信株式会社 14.49%+1.05%
2025-04-10光通信株式会社 13.44%+1.13%
2025-03-12光通信株式会社 12.31%+1.02%
2025-02-13光通信株式会社 11.29%+1.02%
2024-12-09光通信株式会社 10.27%+1.03%
2024-10-17光通信株式会社 9.24%+1.07%
2023-12-04光通信株式会社 8.17%+1.01%
2023-09-05光通信株式会社 7.16%+1.01%
2023-06-26光通信株式会社 6.15%+1.00%
2022-04-22FMR LLC 4.44%(0.61%)
2022-03-23FMR LLC 5.05%--
2021-12-28日本酸素ホールディングス株式会社 9.85%--
2021-12-07光通信株式会社 5.15%+5.15%
2021-09-07FMR LLC 5.05%(2.52%)
2021-05-26SAMARANG UCITS 4.56%(1.01%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-04EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 1.0%420+5.48%
2025-12-19EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 18.32%358+0.56%
2025-12-17TDNetその他邦アセチレンスタンダード市場への市場区分の変更承認及びプライム市場の上場維持基準への適合に向けた計画の撤回に関す358-0.28%
2025-09-26EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 17.32%358+0.00%
2025-09-19TDNetその他邦アセチレンスタンダード市場への市場区分変更申請に関するお知らせ361-0.55%
2025-08-04TDNetその他邦アセチレン譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ351-0.57%
2025-07-18TDNetその他邦アセチレン譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ350-0.86%
2025-06-11EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 16.64%357+0.28%
2025-05-26EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 15.61%343+0.29%
2025-04-21EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 14.49%358+0.28%
2025-04-10EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 13.44%347+2.31%
2025-03-12EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 12.31%363+0.28%
2025-02-13EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 11.29%
2024-12-09EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 10.27%
2024-10-17EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 9.24%
2023-12-04EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 8.17%
2023-09-05EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 7.16%
2023-06-26EDINET大量保有光通信株式会社大量保有 6.15%
2022-04-22EDINET大量保有FMR LLC大量保有 4.44%
2022-03-23EDINET大量保有FMR LLC大量保有 5.05%