株式会社ライオン事務器グループは、文具・事務用品、オフィス家具、事務機器の製造販売、オフィス環境のデザイン・施工・内装工事、ICT機器の文教市場向け販売、eコマースを展開する。LIONブランド製品のメーカー機能と他社製品を扱う商社機能を融合し、多様なニーズに対応する。
競争優位性は「オフィスまるごと提案」にある。これは従来の単発的な製品販売から、電気工事やLED設置を含むワンストップソリューションを提供することで、1取引あたりの単価向上と顧客接点の深耕・長期化による収益拡大を図る。ECプラットフォーム「ナビリオン」を通じた消耗品の継続購入や、次のオフィス改修提案により、顧客との継続的な取引を構築する。
ECプラットフォーム「ナビリオン」は、株式会社大塚商会の「たのめーる」を基盤とし、当社ブランド品に加え、約45万点にわたるオフィスサプライ品を法人顧客に供給する。これは景気動向の影響を受けにくく、年々積み上がるストックビジネスとして次世代の収益基盤を強化する。
文教事業は、長年の市場理解、ヘルプデスク、個別要件への柔軟な対応が強みである。東京都墨田区・板橋区・大田区、多摩市、横浜市等約36自治体をカバーする顧客基盤を有する。海外では80か国以上へ主に文具・事務用品を販売する。
主な製品は、ファイル、デスクマット等の文具・事務用品、オフィスチェアー「i-Beetle」、書庫、ロッカー等のオフィス家具、シュレッダー、PC、タブレット充電収納保管庫等の事務機器・ICT機器である。書庫、ロッカー、会議用テーブル、シュレッダーは連結子会社の株式会社サンライテックで生産する。
当社は1792年に筆墨商「今津屋」として創業した。1881年に海外文具・事務器の輸入を開始し、ライオンマークの使用を始める。1921年9月に株式会社福井商店を設立し、1937年には自社での文具製造を開始した。1961年にオフィスの総合メーカーへ転換し、1980年10月に株式会社ライオン事務器へ商号変更した。1972年には米国にLION OFFICE PRODUCTS, INC.を設立し、海外展開を開始する。2008年4月には株式会社大塚商会と資本業務提携契約を締結し、2009年4月にECプラットフォーム「ナビリオン」の運用を開始した。2025年10月には東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場する。
当社グループの売上高は、2025年9月期に37,022百万円、2024年9月期に34,894百万円、2023年9月期に33,021百万円と推移する。営業利益は、2025年9月期に1,189百万円、2024年9月期に1,089百万円と推移する。純利益は、2025年9月期に912百万円、2024年9月期に762百万円、2023年9月期に809百万円と推移する。
成長ドライバーは、「オフィスまるごと提案」推進による顧客単価向上と顧客接点深耕、エンタープライズ事業の拡大、GIGAスクール構想関連のICTニーズに対応する文教事業の強化、ECプラットフォーム「ナビリオン」のストックビジネス加速である。個室ブース「DelicaBooth」等の新製品開発、LED照明やポータブルバッテリー等の時流商材提案、RPAやSFA導入によるDX推進も成長に寄与する。
当社グループの総資産は、2025年9月期に25,056百万円、2024年9月期に23,275百万円、2023年9月期に23,344百万円と推移する。純資産は、2025年9月期に12,226百万円、2024年9月期に11,424百万円、2023年9月期に10,666百万円と推移する。現金及び現金同等物は、2025年9月期に5,915百万円、2024年9月期に6,358百万円、2023年9月期に4,879百万円を保有する。有利子負債は、2025年9月期に1,160百万円、2024年9月期に1,217百万円、2023年9月期に0百万円と推移する。
売上債権の貸倒れリスクに対しては、保証ファクタリングや保険付保等の対策を講じる。情報セキュリティ及び個人情報保護については、プライバシーマークを取得し、規程に基づき管理する。建築や内装仕上の特定建設業の許認可維持のため、資格保持者の雇用維持に努める。
当社グループの年間配当は、2025年9月期に5.0円、2024年9月期に3.0円、2023年9月期に3.0円と推移する。新株予約権による潜在株式数は2,662,000株であり、発行済株式総数32,022,000株の8.31%に相当する。新株予約権が行使された場合、既存株主の株式価値及び議決権割合が希薄化する可能性がある。
当社グループの注目ポイントは、「オフィスまるごと提案」による顧客単価向上と顧客ロックイン構造の強化、ECプラットフォーム「ナビリオン」の法人向けストックビジネスとしての成長性である。文教事業におけるGIGAスクール構想関連の継続的なICTニーズと、長年の市場理解に基づく約36自治体をカバーする顧客基盤も強みとなる。
株式会社大塚商会との資本業務提携は、同社が筆頭株主(37.47%保有)であり、売上高の12.9%、仕入高の14.8%を占める。ナビリオンも大塚商会の「たのめーる」を基盤とするため、協業シナジーと関係性変化のリスクを考慮する。ただし、当社はオフィス家具・事務用品業界、大塚商会はIT業界と主な顧客層が異なり、ナビリオンは販売店経由、たのめーるはエンドユーザー直接販売が主であるため、大きな競合とはならないと認識する。当社は独立性を確保し、大塚商会以外の取引先との協業も進める。
事業環境に関するリスクとして、国内市場依存度が高い(90%超)ため、国内企業設備投資動向や公共投資、デジタル化・ペーパーレス化の進展の影響を受ける。これに対し、新商材や「オフィスまるごと提案」で対応を図る。原材料価格高騰、為替変動、競合激化、人材確保、知的財産に関するリスクも存在する。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 9.8B | 10.7倍 | 0.8倍 | 0.0% | 328.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 37.0B | 34.9B | 33.0B |
| 営業利益 | 1.2B | 1.1B | — |
| 純利益 | 912M | 762M | 809M |
| EPS | 30.6 | 25.5 | 27.1 |
| BPS | 409.4 | 382.5 | 357.1 |