Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社ニックス (4243)

株式会社ニックスは、工業用プラスチック製品の企画・開発・製造・販売を行う。主力は自動車・電気・電子・OA・通信・住宅設備分野向けの精密プラスチック・ファスナー及びプラスチック精密部品。自社開発素材NIXAM®は耐熱性・耐摩耗性・導電性等の特殊機能を有し、金属代替として大手事務機器メーカー等で採用される。事務機器用プラスチックファスナー分野で一定の市場シェアを継続して有し、グローバル販売網とR&Dセンターによる新製品開発を推進する。 [本社]神奈川県横浜市西区 [創業]1949年 [上場]2007年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社ニックスグループは、当社と連結子会社4社、持分法適用関連会社1社で構成され、工業用プラスチック製品の企画・開発・製造・販売を主たる事業とする。主力は自動車、電気・電子、OA、通信、住宅設備分野向けの工業用プラスチック・ファスナー及びプラスチック精密部品である。これらは部品の固定、電線の結束、金属エッジの保護等に用いられ、強度や耐熱性等高い特性を有するエンジニアリング・プラスチック素材を使用する。電気・電子機器のリサイクル問題に対応したワンタッチ着脱可能なリサイクルファスナーや、高温環境対応の耐熱ファスナーを開発する。

競争優位性(Moat)は、自社開発オリジナル・プラスチック素材「NIXAM®」に由来する。NIXAM®は耐熱性、耐摩耗性、導電性等、多様な特殊機能を付与した材料であり、プリント基板実装業界や事務機器業界のニーズに対応する。NIXAM®応用製品である耐熱摺動部品は、金属製に比べ低価格、大幅な軽量化、高摺動性、耐熱性に優れるため、住宅設備業界の給湯機器部品や事務機器業界の紙送り機構部品として大手メーカー等で採用実績を持つ。これは顧客にとってのスイッチングコストを高める要因となる。金型内製能力は技術的ノウハウの蓄積と参入障壁を形成する。

生産設備治具として、電子部品自動実装機用プリント基板移送保管ラックも提供する。事務機器用プラスチックファスナーの分野において、当社グループは一定の市場シェアを継続して有すると認識する。販売は国内で直接販売及び商社・代理店を通じて行い、海外では北米、中国、アジア地域の連結子会社を通じてグローバルな販売網を構築する。

2. 沿革ハイライト

当社は1949年2月、不二機械製作株式会社として創業。1953年4月に日幸工業株式会社へ商号変更後、電機部品とビニール製品の製造販売を開始し、1956年8月にはプラスチック生産工場を建設した。1960年4月には日立製作所と共同でプラスチック・マークバンドを開発し、工業用ファスナーの基礎を築く。1968年5月には米国への輸出を開始。1970年9月には開発部(現R&Dセンター)を新設し、研究開発体制を強化した。1995年1月には米国での販路拡大を目的にNIX OF AMERICAを設立。2001年1月に株式会社ニックスへ商号変更。2003年10月には中国での販路拡大を目的に香港日幸有限公司を設立するなど、海外事業を積極的に展開する。2007年9月にはジャスダック証券取引所に株式を上場。その後も中国やASEAN地域に子会社を設立し、グローバルな生産・販売体制を強化した。2022年4月には東京証券取引所スタンダード市場へ移行した。

3. 収益・成長

当社グループは、2027年9月期を達成年度とする中期経営計画において、売上高営業利益率10%を目標とする。収益向上の基本戦略として、グローバル市場での顧客課題抽出とソリューション提供、新しい柱となる新事業の確立を掲げる。支出抑制では、原価低減の徹底に加え、IT化や自動化による生産性向上を推進する。

成長ドライバーは、主力製品の高付加価値製品への生産能力強化、素材開発力と設計力の連携による新製品開発、顧客課題解決の推進である。社会のサステナビリティに貢献する環境対応型ビジネスを展開し、SDGsを指針とする。NIXAM®素材開発では、環境に配慮した防虫素材の応用分野拡大を進める。海外拠点との連携強化も成長戦略の柱であり、NIX OF AMERICAによる新市場開拓・営業拡販、珠海立高精機科技有限公司との連携による国内外生産バランス最適化、アジア地域の連結子会社によるソリューション営業を通じた拡販を継続する。

2025年9月期(current)の売上高は4,403,000千円、営業利益は213,371千円、純利益は194,094千円を計上する。

4. 財務健全性

2025年9月期(current)末時点の総資産は5,986,756千円、純資産は4,470,001千円である。自己資本比率は約74.7%と高く、財務基盤は堅固である。現金及び現金同等物は1,931,509千円を保有し、有利子負債は188,929千円に留まる。有利子負債比率は約4.2%と低く、財務健全性は高い水準にある。

2025年9月期(current)の営業活動によるキャッシュフローは291,215千円、投資活動によるキャッシュフローは335,931千円である。減価償却費は205,842千円を計上する。当連結会計年度の設備投資総額は347,568千円であり、生産設備の増強、研究開発機能の充実・強化を目的とした投資を実施した。

5. 株主還元

2025年9月期(current)の年間配当金は1株当たり20.0円である。発行済株式総数は2,323,000株である。

6. 注目ポイント

当社グループは、長年にわたるプラスチック精密部品の開発・製造で培った技術力と、自社開発素材NIXAM®による高付加価値製品が競争優位性の源泉である。NIXAM®耐熱摺動部品は、金属代替としての性能とコスト優位性から大手メーカーでの採用実績があり、高い参入障壁を構築する。金型内製能力もノウハウ蓄積と参入障壁に寄与する。

グローバル販売網の強化とR&Dセンターを中心とした新製品開発体制は、今後の成長ドライバーとなる。環境対応型ビジネスへの注力やSDGsを指針とした事業展開は、持続可能な成長と新たな市場機会の創出に寄与する可能性がある。精密プラスチック部品市場における競合の激化や、海外事業展開に伴う地政学的・経済的要因、為替変動等のリスクには留意が必要である。中期経営計画で掲げる売上高営業利益率10%の達成に向けた、収益基盤強化と生産性改善の進捗が注目される。

出典: 有価証券報告書 (2025-09) doc_id=S100XC1P | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
2.0B 10.3倍 0.4倍 0.0% 860.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 4.4B 4.4B 4.5B
営業利益 213M 217M 333M
純利益 194M 182M 157M
EPS 83.6 78.4 67.5
BPS 1,924.4 1,841.0 1,790.2

大株主

株主名持株比率
株式会社SKコーポレーション0.09%
NIX従業員持株会0.07%
中島幹夫0.06%
青木一英0.05%
青木洋明0.04%
青木達也0.04%
中島とし子0.03%
青木伸一0.03%
中島忠政0.03%
中島和紀0.03%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-09TDNet決算ニックス2026年9月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)881+1.93%
2025-12-22TDNetその他ニックス公益財団法人財務会計基準機構への加入状況及び加入に関する考え方等に関するお知らせ789+0.13%