森六は寛文3年(1663年)創業の歴史を持つ。ケミカル事業と樹脂加工製品事業を主軸とし、自動車部品の「メーカー」機能と化学分野の「商社」機能を併せ持つ。2025年4月1日には純粋持株会社から事業持株会社へ移行した。
樹脂加工製品事業は、主に自動車四輪部品(内装・外装樹脂部品)の開発から生産・販売まで一貫して行う。自動車の軽量化ニーズに対応する大型樹脂部品の製造ノウハウと高度な加飾技術を強みとする。日本・北米・中国・アジアの四極にグローバルな生産・開発体制を構築し、設計・開発から量産までの一貫体制を確立する。精密樹脂部品や二輪車部品の製造・販売も手掛ける。
ケミカル事業は、化学品・合成樹脂製品の販売・製造および輸出入を行う。創業360年以上に亘る化学品知識、自ら樹脂加工を手掛ける製造現場理解、グローバル販売網が競争優位性を確立する。モビリティ、電機・電子、ファインケミカル、メディカルなど多岐にわたる化学製品全般を取り扱う。特に、四国化工㈱は多種多層のインフレーションフィルム成形のパイオニアとして、特殊な技術と品質管理により、耐熱性、耐久性、安全性、衛生性、ガスバリア性を有する高機能多層フィルムを製造する。五興化成工業㈱では医農薬中間体や制振塗料等のケミカル合成も手掛ける。
両事業は密接なシナジーを発揮する。ケミカル事業の化学品知識やグローバル販売網を活かし、樹脂加工製品事業へ原材料供給やノウハウを共有する。樹脂加工製品事業の製造ノウハウ・独自技術を顧客との価値共創に繋げる。
森六の歴史は1663年の藍商売に始まる。1909年に合成染料・工業薬品の輸入販売を開始し、化学品専門商社の礎を築く。1916年3月に㈱森六商店を設立。1949年6月には合成樹脂の取扱いを開始し、樹脂事業に進出する。1958年2月には本田技研工業㈱と共同で自動二輪外装部品の樹脂化に成功。1965年5月には四輪車部品の樹脂加工製品事業を開始した。1983年4月には四国化工㈱を設立し、多層フィルム製造・販売を開始。1986年7月には米国に子会社を設立し、グローバル展開を本格化する。2017年12月に東証一部に上場し、2022年4月にはプライム市場へ移行した。2025年4月には事業持株会社体制へ移行し、商号を森六㈱に変更した。
森六グループは「ものづくりの技と化学の力で、社会に価値あるソリューションを提供する」ことをミッションに、2035年長期ビジョンを策定した。2026年3月期から始まる第14次中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を「戦略実行フェーズ」と位置づけ、「アジリティ経営で未来を拓く」を基本方針とする。
成長ドライバーとして、自動車業界の環境配慮ニーズに伴う「軽量化」への貢献が挙げられる。樹脂加工製品事業では、多層加飾技術による軽量化と外観魅力の両立、照明技術との融合開発を進める。自動運転普及による「内装のリビング化」に向けた電装・イルミネーション技術との融合開発も推進する。環境配慮工法・素材開発にも注力し、メッキ加工代替のホットスタンプ工法の適用拡大や植物繊維活用に向けた基礎研究に取り組む。ケミカル事業では、高機能多層フィルムの食品・医療業界向け用途拡大やオリジナル製品開発を推進する。
中期経営計画では、主力事業の更なる利益追求、将来の製品化に向けた開発推進、事業シナジーによる新たな価値創造、事業基盤の更なる強化を基本戦略とする。2028年3月期の目標値として、営業利益伸長率110%以上(2026年3月期実績比)、ROE6%以上を設定する。
研究開発費は当連結会計年度で総額3,724百万円を投下した。設備投資は総額7,280百万円を実施し、樹脂加工製品事業の合理化・モデルチェンジ対応、ケミカル事業の機能性フィルム製造設備等に充当した。
森六グループは、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げる。2025年3月期末の総資産は124,634百万円、純資産は64,911百万円である。有利子負債は19,815百万円、現金及び現金同等物は19,088百万円を保有する。中期経営計画ではROE6%以上を目標とする。金利変動リスクに対し、長期資金は固定金利を選択する。
森六グループは安定的な株主還元を重視する。年間配当は2023年3月期が100.0円、2024年3月期が100.0円、2025年3月期が105.0円と推移する。
森六グループは、特定の得意先である本田技研工業㈱およびそのグループ会社への依存度が高く、樹脂加工製品事業の売上高の90%以上を占める。このリスクに対し、独自の樹脂加工技術とケミカル材料技術を融合した技術革新により、モビリティ領域での新規顧客獲得や他業種への参入を推進する。新事業育成への資源配分やポートフォリオの最適化も進める。原材料や部品の一部の取引先への依存リスクに対しては、サプライチェーンの多様化を図る。
競争優位性として、大型樹脂部品の製造ノウハウ、高度な加飾技術、多層加飾技術、照明技術融合、環境配慮工法(ホットスタンプ)、植物繊維活用といった技術的優位性を有する。また、360年超の化学品知識と製造現場理解によるノウハウ蓄積も強みである。高機能多層フィルム製造における「パイオニア」としての地位も注目される。
参入障壁は、長年のノウハウ蓄積、グローバル生産・開発体制構築に必要な大規模な設備投資、および特定顧客との長期的な関係性により形成される。成長ドライバーは、次世代自動車へのシフトに伴うTAM拡大、高機能多層フィルムの食品・医療分野への新市場開拓、環境規制の追い風による環境配慮製品の需要増加である。
その他のリスクとして、市場の変化、海外活動における法的規制や慣習、製品の品質、取引先の信用、研究開発活動の成否、原材料価格や為替レートの変動、知的財産権侵害、自然災害、人為災害、法的規制強化、情報セキュリティ、固定資産の減損損失などが挙げられる。これらに対し、情報収集、リスク軽減策、BCP策定、品質マネジメントシステム認証取得など、多角的な対策を講じる。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 36.5B | — | 0.6倍 | 0.0% | 2,459.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 146.2B | 145.6B | 142.0B |
| 営業利益 | 4.1B | 5.7B | 1.3B |
| 純利益 | -7.8B | 3.0B | 1.3B |
| EPS | -532.4 | 200.9 | 86.3 |
| BPS | 4,342.6 | 5,070.0 | 4,548.6 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・三井化学株式会社退職給付信託口) | 0.10% |
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 0.09% |
| 森六従業員持株会 | 0.08% |
| 森 茂 | 0.07% |
| 本田技研工業株式会社 | 0.05% |
| 株式会社阿波銀行 | 0.04% |
| CHARLES SCHWAB FBO CUSTOMER (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 0.03% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 0.02% |
| 井染 敏子 | 0.02% |
| 森 豊子 | 0.02% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-11-27 | 本田技研工業株式会社 | 5.33% | +0.33% |
| 2025-06-20 | 本田技研工業株式会社 | 5.33% | +0.33% |
| 2024-01-12 | 三井化学株式会社 | 8.35% | -- |
| 2022-01-25 | 三井物産株式会社 | 4.60% | (1.05%) |
| 2021-12-15 | 三井物産株式会社 | 5.65% | (1.00%) |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025-11-27 | EDINET | 大量保有 | 本田技研工業株式会社 | 大量保有 5.33% | 2,363 | +2.03% |
| 2025-09-24 | TDNet | M&A | 森六 | 株式会社レゾナックからのモビリティ事業の一部譲受を目的とした新設会社の株式取得(子会社化)に関するお | 2,673 | -0.41% |
| 2025-06-20 | EDINET | 大量保有 | 本田技研工業株式会社 | 大量保有 5.33% | 2,326 | -2.15% |
| 2024-01-12 | EDINET | 大量保有 | 三井化学株式会社 | 大量保有 8.35% | — | — |
| 2022-01-25 | EDINET | 大量保有 | 三井物産株式会社 | 大量保有 4.6% | — | — |
| 2021-12-15 | EDINET | 大量保有 | 三井物産株式会社 | 大量保有 5.65% | — | — |