Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

サイプレス・ホールディングス株式会社 (428A)

サイプレス・ホールディングスは飲食事業を全国展開する。主力「築地食堂源ちゃん」を基軸に、和食・寿司等36ブランド126店舗(2025年8月末)を直営展開する。実績豊富な店舗開発力、豊洲市場等からの直送仕入れと自社加工による高品質・低価格な商品提供体制、効率的な店舗オペレーションを競争優位性とする。ディベロッパーとの強固なリレーションを活かし、商業施設を中心に多店舗展開する。新規出店、M&A、フランチャイズ推進を成長ドライバーとする。 [本社]東京都港区 [創業]1994年 [上場]2025年

1. 事業概要と競争優位性

サイプレス・ホールディングスは飲食事業及びこれに付帯する業務を全国で展開する。「食の喜びをすべての人へ、特別ではなく、毎日食べる食事に感動や喜びを提供出来る事を目指す」を企業理念とする。主力ブランド「築地食堂源ちゃん」を基軸に、和食・寿司・洋食・麺・カフェ軽食等36ブランド、126店舗の直営店(2025年8月末時点)を東京23区内を中心に東北から九州にかけ展開する。主な主力ブランドは「築地食堂源ちゃん」(47店舗)、「回転ずしABURI百貫」(11店舗)、「炭火焼鳥銀座惣菜店」(15店舗、フランチャイズ業態)である。店舗形態は路面型、都市複合型、SC・郊外型に分かれ、コロナ禍前後でSC・郊外型、都市複合型の出店が増加する。

競争優位性(Moat)として、以下の点が挙げられる。

- **実績豊富な店舗開発力**: 1993年の居酒屋「串えもん」創業以降、多様な業態開発と出店実績を積み重ねる。マルチブランド戦略により、商業施設、オフィス街、路面、SC、フードコート等、多様な立地に対応するノウハウを蓄積し、コロナ禍においても店舗数を増加させる。

- **高品質かつリーズナブルな商品提供体制**: 豊洲市場をはじめとする全国の各市場から鮮魚を直送で仕入れ、都内店舗では自社加工場で加工・自社配送を行う。経験豊富な従業員が、その日の漁獲量や旬に応じた仕入食材の柔軟な変更と日替わりメニュー考案で高品質を維持する。一定の仕入量確保によるスケールメリットとフレキシブルな仕入魚種選定で仕入単価を抑制し、リーズナブルな価格を実現する。2025年8月期の原価率は34.5%である。

- **効率的な店舗オペレーション**: 現場レベルでの商品提供スピード管理を徹底し、稼働率向上を追求する。店舗責任者によるOJTを通じた社員教育、最適なシフト配置、同一施設内・近隣店舗間での人材融通により効率的な店舗運営を実現する。店長による店舗損益管理とインセンティブ設計で利益改善を促進する。2025年8月期の人件費率は31.5%と減少傾向にある。

- **ディベロッパーとの強固なリレーション**: 多様な店舗ブランド開発力と豊富なブランド数を活かし、商業施設のニーズに合わせた出店戦略を徹底する。強固なリレーションにより好立地での出店や同一施設への複数業態出店を実現する。既存ディベロッパーが保有する約850施設に対し、約5%の出店に留まっており、今後の出店余地が大きい。

これらの要素が、同社の事業における参入障壁を形成する。

2. 沿革ハイライト

1993年11月、居酒屋「串えもん」を開店する。1994年4月、株式会社サイプレスを設立する。2006年3月、主力ブランド「築地食堂源ちゃん」を開店する。2019年7月、サイプレス・ホールディングス株式会社を設立し、同年9月に株式会社サイプレスを子会社化する。2025年10月、東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場する。

3. 収益・成長

国内外食市場は人口減少による市場の鈍化があるものの、政府のインバウンド戦略により微増ながら右肩上がりを維持する。同社は「食のインフラ」となり持続的な成長を図るため、以下の戦略を進める。新店開発の強化として、社内店舗開発体制を強化し、商業施設に加え路面店やロードサイドへの出店チャネル拡大を進める。人財育成の強化として、待遇面の向上やインセンティブ制度の拡充、外国人採用の強化に取り組み、多様な人材にとって働きやすい職場環境を整備する。M&Aを積極的に検討し、当社グループの事業基盤を活用したシナジー効果を生み出すことを目指す。主要ブランドのフランチャイズ化を推進し、持続的な事業拡大を図る。

2025年8月期の売上収益は11,288,362千円、既存店売上高成長率は106.3%、新規出店数は9店舗、累計店舗数は126店舗である。ROICは33.3%、EBITDAは1,717,119千円、EBITDAマージンは9.1%を達成する。

4. 財務健全性

2025年8月末時点のネット有利子負債比率は1.72倍である。金利上昇リスク軽減のため、金銭消費貸借契約の変更によるスプレッド引き下げ等の施策を講じる。新規出店やM&Aを成長戦略と位置づけ、これらの資金調達には当面負債を活用する予定だが、当該比率を注視し企業経営の健全化に努める。2025年8月末の現金及び現金同等物は893,759千円、有利子負債は4,559,121千円、総資産は11,514,869千円、純資産は2,336,511千円である。

5. 株主還元

提供テキストに株主還元に関する具体的な記載はない。

6. 注目ポイント

外食産業は、お客様ニーズの多様化、テクノロジーの急速な進化、中食の利用増加による競争激化、物価高騰、原材料価格高騰、人手不足といった厳しい経営環境が継続する。同社はマルチブランド戦略と効率的なオペレーションによりこれに対応する。

食の安全に対する社会的な要請が高まる中、同社は調達、保管、輸送、調理、提供の全過程で食品衛生法等の適用法令を遵守する。3D冷凍技術の活用、HACCP制度に沿った衛生管理体制の整備、従業員の検便・健康診断等により衛生・品質管理体制を強化する。

ディベロッパーとの強固なリレーションシップと、既存ディベロッパー保有施設における未出店余地(約850施設中約5%のみ出店)が、今後の継続的な店舗増加の潜在的な成長機会となる。

人材育成の強化、外国人材の採用推進、待遇向上、インセンティブ制度拡充により、優秀な人材の確保と定着を図り、持続的な成長を支える。経済情勢の変化、感染症の流行、競合激化、食材調達困難・価格高騰、新規出店計画の遅延といったリスクに対し、サプライヤーとの取引維持、商品開発による差別化、デリバリーサービス等の開発、市場分析能力向上等で対応する。

出典: 有価証券報告書 (2025-08) doc_id=S100X7KP | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
10.3B 23.6倍 1.2倍 810.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 11.3B 10.3B
営業利益 765M 444M
純利益 437M 170M 17M
EPS 34.3 13.3 1.4
BPS 671.4 669.8 675.2

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-11-07株式会社丸の内キャピタル 19.50%(3.00%)
2025-10-16株式会社丸の内キャピタル 22.50%+19.50%
2025-10-10東 稔哉 50.63%+50.63%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-11-07EDINET大量保有株式会社丸の内キャピタル大量保有 19.5%685+1.61%
2025-10-16EDINET大量保有株式会社丸の内キャピタル大量保有 22.5%674+7.27%
2025-10-10EDINET大量保有東 稔哉大量保有 50.63%622-0.80%