Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

ぴあ株式会社 (4337)

ぴあは、1984年開始の日本初のオンラインシステム「チケットぴあ」を核に、年間約16万公演、総発券約8,500万枚のチケットを扱う日本最大級の事業者である。全国約38,000カ所の販売網、約45,000社の興行主催者との取引、2,200万人の会員基盤が強固な競争優位性を築く。国際イベント受託実績によるノウハウ蓄積は高い参入障壁となる。ホール運営、コンテンツ制作、デジタルマーケティング、ホスピタリティ事業へ多角化し、ぴあカード会員からの年会費収入も安定収益源である。 [本社]東京都渋谷区 [創業]1974年 [上場]2002年

1. 事業概要と競争優位性

ぴあ株式会社は、音楽・スポーツ・演劇・映画・各種イベント等のチケット販売を主軸に、レジャー・エンタテインメント領域で多角的な事業を展開する。主要事業はチケッティング、ソリューション、コンテンツ、ホール・劇場、メディア・プロモーション、会員サービス、スポーツくじビジネスである。

チケッティングビジネスでは、1984年開始の日本初のコンピュータオンラインネットワークによるチケット販売システム「チケットぴあ」を運営する。年間約160,000公演分、総発券枚数約8,500万枚の日本最大級の取扱規模を誇る。全国約38,000カ所の販売網(セブン-イレブン、ファミリーマート含む)とインターネットでの24時間受付・販売網を持つ。約45,000社にのぼる興行主催者等と取引し、システム提供を通じてチケッティング業務をトータルにサポートする。長野冬季オリンピック、2002FIFAワールドカップ、ラグビーワールドカップ2019日本大会、東京2020オリンピック・パラリンピックといった国際イベントでのチケッティング・ゲーティング業務受託実績は、大規模イベント運営における深いノウハウと信頼性を示す。これらの実績と広範なネットワークは、新規参入者にとって高い参入障壁となる。

会員サービスでは、クレジット機能を持つ「ぴあカード」会員(約35万人)からの年会費収入が安定した収益源である。ウェブサイト上の「ぴあ会員」(約2,200万人)は、インターネット販売や会員限定抽選販売を通じて顧客をロックインする。これらの強固な顧客基盤と長年のシステム運用実績、蓄積された顧客データは、同社の競争優位性(Moat)を形成する。

2. 沿革ハイライト

1972年情報誌月刊「ぴあ」を創刊、1974年ぴあ株式会社を設立する。1984年「チケットぴあ」と「ぴあカード」会員制度を開始し、情報伝達業からチケット販売業へ拡大した。1997年インターネット上に「@ぴあ」を開設しデジタル化を推進する。2002年東証二部上場、2003年東証一部へ指定替え、2022年プライム市場へ移行した。国際イベントへの参画は1996年の長野冬季オリンピックから始まり、2023年には日本オリンピック委員会(JOC)と「公式チケッティングマネジメント契約」を締結し地位を確立する。2020年「ぴあアリーナMM」を開業し事業領域を拡大、2022年7月には創業50周年を迎える。

3. 収益・成長

国内レジャー・集客エンタテインメント市場は、ライブ・イベント活発化、大規模会場・大型興行増加、動員数・チケット単価上昇により、コロナ禍前を大幅に上回る規模で好況に推移し、同社の成長ドライバーとなる。中期経営計画では、チケッティング、興行・イベント企画主催、ホール・アリーナ運営事業の拡大に加え、デジタルメディア・データマーケティング、ホスピタリティ、グローバル・イベント等の新規事業へ投資を強化する。2025年度(2026年3月期)には「大阪・関西万博」「世界陸上」のチケッティング受託事業完遂を目指す。中期経営計画の当初目標である営業利益28億円をすでに上回る進捗であり、2025年度には売上高470億円、営業利益34億円、経常利益32億円、親会社株主に帰属する当期純利益23億円を想定する。三菱地所、朝日新聞社、DAIMANI社、日本航空、CCCとの業務・資本提携は、新たな事業機会創出と成長を加速させる戦略である。

4. 財務健全性

当連結会計年度末(2025年3月31日)の現金及び現金同等物は463億1百万円であり、前連結会計年度末から123億81百万円増加した。営業活動によるキャッシュ・フローは153億36百万円の増加を記録し、キャッシュ創出力は高い。総資産は1021億50百万円、純資産は72億39百万円である。有利子負債は176億19百万円である。中期経営計画では、コロナ禍で生じた累損(2024年度末には▲9億円まで回復)を2025年度中に一掃し、復配を実現することを目標とする。

5. 株主還元

中期経営計画において、累損一掃後の復配実現を明確に掲げる。2017年12月には従業員等335名を対象とした譲渡制限付株式(RS)付与を実施し、従業員のエンゲージメント向上と企業価値向上への貢献を促す。

6. 注目ポイント

同社は「感動のライフライン」構築をビジョンに掲げ、ITを最大限活用した情報・サービス提供を通じて心の豊かさをサポートする。コロナ禍からの市場回復を追い風に、基幹事業拡大と新規事業投資が奏功し、過去最高の利益を達成した。今後は、従来のチケット販売事業に依存した事業基盤の抜本的改革と、新たな事業・サービスの創出・育成により、持続的成長が可能な事業構造への変身を目指す。国際イベント実績を活かしたグローバル展開、ホール運営事業本格化、デジタルマーケティングやホスピタリティといった高付加価値サービスの強化が、今後の成長を牽引する重要な要素となる。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100VZU0 | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
47.4B 29.1倍 6.4倍 3,030.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 45.4B 39.6B 32.8B
営業利益 2.6B 1.2B 820M
純利益 1.6B 1.1B 1.4B
EPS 104.0 73.2 92.8
BPS 472.5 362.9 285.0

大株主

株主名持株比率
矢内廣0.20%
株式会社セブン&アイ・ホールディングス0.09%
TOPPAN株式会社0.07%
きらぼしキャピタル東京Sparkle投資事業有限責任組合0.05%
株式会社セブン&アイ・ネットメディア0.05%
株式会社セブン-イレブン・ジャパン0.05%
三菱地所株式会社0.04%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.04%
株式会社日本カストディ銀行(信託E口)0.02%
矢内アセットマネジメント株式会社0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-03-10KDDI株式会社 10.70%(0.08%)
2025-03-10KDDI株式会社 1.31%(9.39%)
2025-03-07株式会社セブン&アイ・ホールディングス 18.02%(1.98%)
2023-10-06TOPPANホールディングス株式会社 0.00%(7.72%)
2023-10-06TOPPAN株式会社 7.08%+2.08%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-01-15TDNet資本政策ぴあ譲渡制限付株式としての新株式発行の払込完了に関するお知らせ2,737-1.61%
2025-12-18TDNet資本政策ぴあ譲渡制限付株式としての新株式発行に関するお知らせ2,608+0.58%
2025-07-31TDNetその他ぴあ支配株主等に関する事項について2,980+2.01%
2025-06-23TDNet人事ぴあ役員人事に関するお知らせ2,968-0.40%
2025-03-10EDINET大量保有KDDI株式会社大量保有 10.7%2,720+1.18%
2025-03-10EDINET大量保有KDDI株式会社大量保有 1.31%2,720+1.18%
2025-03-07EDINET大量保有株式会社セブン&アイ・ホールディングス大量保有 18.02%2,844-4.36%
2023-10-06EDINET大量保有TOPPANホールディングス株式会社変更
2023-10-06EDINET大量保有TOPPAN株式会社大量保有 7.08%