Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社 トリケミカル研究所 (4369)

トリケミカル研究所は、半導体・太陽電池製造用高純度化学化合物の開発・製造・販売を行う。CVD、ドライエッチング、拡散工程向け材料を提供し、臭化水素や高誘電率絶縁膜材料を得意とする。新材料開発力、受託合成・受託実験、特殊容器設計販売で差別化を図る。最先端半導体材料のニッチ市場で技術的優位性とノウハウを保持し、競争は限定的である。海外売上高比率は約80%に達し、半導体市場成長を背景に新規材料投入と海外生産拠点増強で成長を追求する。 [本社]山梨県上野原市 [創業]1978年 [上場]2007年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社トリケミカル研究所は、半導体等製造用高純度化学化合物事業を単一セグメントとして展開する。当社グループは当社、連結子会社(三化電子材料股份有限公司:台湾)、持分法適用関連会社(SK Tri Chem Co., Ltd.:韓国、㈱エッチ・ビー・アール:日本)、非連結子会社(上海特李化学科技有限公司:中国)で構成される。主要製品は、半導体デバイス製造のCVD(化学気相成長)、ドライエッチング、拡散工程向け材料であり、太陽電池製造用材料も供給する。CVD材料ではlow-k/high-k材料等、ドライエッチング材料では主力製品の一つである臭化水素(HBr)等、拡散材料ではⅢ族・Ⅴ族元素関連材料をラインナップする。

当社グループは、化学薬品用容器の設計販売、新規薬品の受託合成、受託実験、物性調査等の付帯サービスを提供し、製品の高付加価値化と差別化を図る。

競争優位性(Moat)として、最先端半導体材料における技術的優位性とノウハウの保持が挙げられる。材料工学・応用化学に基づき新材料を開発・提案し、新たなニーズに対応する材料をいち早く供給する。創業以来蓄積した高純度化や安定生産に係るノウハウは重要な要素である。ISO9001、ISO14001、ISO45001の取得により、品質・環境・安全マネジメント体制を運用する。半導体メーカーの最先端技術情報を踏まえた開発・提案は、顧客との密接な連携とロックイン構造を構築する。

参入障壁は、高純度化学材料製造に必要なノウハウ蓄積と技術的優位性、毒物及び劇物取締法等の多数の化学物質関連法規に基づく許認可取得の難しさ、継続的な研究開発と設備投資規模である。当社グループはニッチな市場であることから、現状、競争相手となる企業は少ないと認識する。

2. 沿革ハイライト

当社は1978年12月、神奈川県相模原市に設立する。1979年12月、光ファイバー用原材料の水分除去に成功する。1983年2月、三塩化硼素の量産化に成功し半導体業界へ供給を開始する。1994年1月、臭化水素製造のため関連会社㈱エッチ・ビー・アールを設立する。本社工場は1994年11月に山梨県上野原市に移転する。

2007年8月、大阪証券取引所ヘラクレスに初回上場する。その後、市場統合を経て2018年1月東証一部、2022年4月東証プライム市場に上場する。

海外展開として、2016年7月韓国にSK Tri Chem Co., Ltd.を設立する。2017年3月台湾に100%子会社の三化電子材料股份有限公司を設立し、2020年7月には同社が工場を建設する。2024年8月中国に100%子会社の上海特李化学科技有限公司を設立する。国内では2025年3月、山梨県南アルプス市に新規材料生産拠点となる南アルプス事業所を建設する。

3. 収益・成長

当社グループの主要な成長ドライバーは、半導体市場の需要拡大である。データセンター投資の継続に加え、AI機能搭載端末の増加等が半導体需要拡大に寄与すると見込み、半導体製造用化学化合物の需要も増加すると予測する。当社グループは、新規材料の市場投入と既存材料の生産性向上を図ることで、将来的な収益力強化を目指す。

中期経営計画では、第48期(2026年1月期)を初年度とする3年間で売上高を約67%増加させ、売上高営業利益率25%程度を目標とする。第50期(2028年1月期)には売上高315億円、営業利益86億円の達成を目指す。

海外市場、特に半導体市場規模が拡大している中国を含む東アジア市場での中長期的な成長を重視する。日本においては南アルプス事業所の稼働、台湾においては子会社三化電子材料股份有限公司の銅鑼工場における生産体制の更なる増強、中国においては子会社上海特李化学科技有限公司での円滑な営業活動推進、韓国においては関係会社SK Tri Chem Co., Ltd.との連携強化により、グループ全体のシナジー強化、事業効率化、新規顧客獲得を図る。

当連結会計年度(2025年1月期)の研究開発費は660,653千円であり、半導体向け材料、エネルギー分野向け材料、化学薬品周辺機器の開発、新規開発品の量産化対応に注力する。設備投資総額は2,985,717千円であり、南アルプス事業所の建物及び土地の内金、製品出荷用容器等が主な投資対象である。海外ユーザー向けの売上高は総売上高の概ね80%に達する。

4. 財務健全性

当社グループは、財務体質の健全化と強固な経営基盤構築に努める。直近の2025年1月31日時点の財務データによると、総資産は36,944,588千円、純資産は31,587,684千円である。現金及び現金同等物は9,439,328千円を保有し、有利子負債は1,376,070千円に留まる。有利子負債は前連結会計年度(1,913,787千円)から減少する。自己資本比率は約85.5%と高く、強固な財務基盤を維持する。

5. 株主還元

当社グループは、安定した売上成長と利益確保を通じた企業価値最大化に努める。直近の年間配当は35.0円であり、前2期(30.0円)から増配を実施する。

6. 注目ポイント

当社グループは、半導体デバイスの微細化・高性能化を背景とした高純度化学材料の需要増大を捉える。材料工学・応用化学に基づく新材料開発力と、ソリューション提供型ビジネスモデルが強みである。ニッチ市場における技術的優位性とノウハウ蓄積、多数の法的規制に基づく許認可は高い参入障壁を形成する。

成長ドライバーは、AI機能搭載端末増加等による半導体市場のTAM拡大、新規材料投入、東アジア市場を中心とした海外展開と生産拠点増強である。中期経営計画の目標達成に向けた取り組みに注目する。

事業リスクとしては、半導体業界への高い依存度、特定の製品への依存度、原材料の市況変動、特定の仕入先依存、為替変動、カントリーリスク(台湾、韓国、中国)、研究開発の不確実性、法的規制強化等が挙げられる。これらに対し、新規分野開発、市況サイクルの異なる市場バランス、複数仕入先の確保、為替予約、地政学要素のモニタリング、研究開発プロジェクト管理の徹底等で対処する方針である。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100VN2R | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
122.5B 25.5倍 3.4倍 0.9% 3,770.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 23.9B 23.0B 18.9B
営業利益 5.9B 5.5B 5.3B
純利益 5.5B 4.8B 5.0B
EPS 169.7 147.7 152.7
BPS 1,112.4 972.0

大株主

株主名持株比率
㈱日本カストディ銀行(信託口)0.14%
日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)0.13%
竹中 潤平0.13%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)0.05%
㈱山梨中央銀行0.04%
トリケミカル研究所従業員持株会0.02%
MORGAN STANLEY & CO. LLC(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券㈱)0.02%
J.P.MORGAN SECURITIES PLC(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ 東京支店)0.01%
THE NOMURA TRUST AND BANKING CO., LTD.(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ 東京支店)0.01%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140042(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-05-29野村證券株式会社 12.59
2026-05-21竹中 潤平 10.66
2026-03-30株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ 6.13
2026-03-26野村證券株式会社 10.72
2026-03-25竹中 潤平 12.81
2026-03-19三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.25
2026-02-25野村證券株式会社 10.4
2026-02-09野村證券株式会社 10.85
2026-02-05野村證券株式会社 11.29
2026-02-05三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.72
2026-01-27野村證券株式会社 11.62
2026-01-23野村證券株式会社 11.09
2026-01-19野村證券株式会社 10.73
2025-12-24野村證券株式会社 11.57
2025-12-19三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 6.35
2025-12-08野村證券株式会社 12.34
2025-11-12野村アセットマネジメント株式会社 11.0
2025-11-05野村證券株式会社 10.23
2025-10-07野村證券株式会社 9.72
2025-09-30野村證券株式会社 9.4

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-05-29TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2026-05-29TDNet2027年1月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2026-05-21TDNetHolding change by 竹中 潤平
2026-03-30TDNetHolding change by 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
2026-03-26TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2026-03-25TDNetHolding change by 竹中 潤平
2026-03-19TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2026-03-13TDNet2026年1月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2026-03-13TDNet中期経営計画策定に関するお知らせ
2026-03-13TDNet取締役及び監査役の候補者選任に関するお知らせ
2026-03-13TDNet定款の一部変更に関するお知らせ
2026-03-13TDNetearnings: 2026年1月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2026-02-25TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2026-02-09TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2026-02-05TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2026-02-05TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2026-01-27TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2026-01-23TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2026-01-19TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2025-12-24TDNetHolding change by 野村證券株式会社