東邦化学工業グループは、当社及び子会社7社で構成され、界面活性剤、樹脂、化成品、スペシャリティーケミカル等の化学工業製品の製造販売を主たる業務とする。その他事業として環境調査測定・分析業務、市場調査等も展開する。国内に加え、中国(上海、懐集、恵州)、タイに生産・販売拠点を有する。
競争優位性として、創業以来「技術重視」の経営姿勢を堅持し、多岐にわたる技術と多様な製品群を持つファインケミカル中心の化学メーカーを目指す。研究開発に売上高比3.5%(1,892百万円)を投じ、要員の15%を充当する。電子情報材料の先端製品や次世代半導体向け感光性微細加工用樹脂、環境負荷低減製品など高機能・高付加価値製品の開発を推進する。1962年には溶剤エチレングリコールモノブチルエーテルの日本初の国産化を実現した。中国の東邦化学(上海)有限公司は大型生産設備を有し、高い生産性を強みとする。国内工場からの生産移管を進め、グループ全体の最適生産体制を構築する。製品の種類が多く、様々な分野や用途で使用され、特定の製品の売上・利益変動リスクを抑制する。品質マネジメントシステムISO9001、環境マネジメントシステムISO14001、労働安全衛生マネジメントシステムISO45001の認証を取得し、品質・安全・環境面での信頼性を確保する。参入障壁として、長年の技術蓄積とノウハウ、大型設備投資、各種許認可が挙げられる。ビジネスモデルの質については、製品別連結営業利益を重視し、採算是正のための製品売価見直しや工程見直しによるコスト削減を進める。
1938年3月、現在の東京都葛飾区に資本金40万円をもって設立し、金属油剤の製造を開始する。1962年2月には溶剤エチレングリコールモノブチルエーテルの製造技術を完成させ、日本初の国産化を実現した。同年5月、東京証券取引所市場第二部に上場する。1965年3月には近代化学工業㈱を子会社化し、製紙用助剤事業を強化する。1994年3月以降、中国広東省に合弁会社懐集東邦林化産品有限公司(現:懐集東邦化学有限公司)を設立するなど、海外展開を加速する。1999年1月以降、千葉工場に電子情報材料製造設備を複数回増設し、同分野への注力を進める。2014年4月には子会社東邦化学(上海)有限公司の商業生産を開始した。2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しによりスタンダード市場へ移行する。
2025年3月期の連結売上高は53,613百万円、営業利益は1,815百万円、純利益は1,543百万円を計上する。中期経営戦略「TOHO Step Up Plan 2027」(2026年3月期~2028年3月期)では、計画期間の3年間を「持続可能な成長と価値創造のための変革期」と位置付ける。2028年3月期に売上高60,000百万円、営業利益3,000百万円、売上高営業利益率5.0%を目標とする。
主要な成長ドライバーは以下の通りである。
* **電子情報材料事業の拡大・中核事業化**: 同事業への経営資源集中的投入による事業拡大スピードの加速、既存製品の生産合理化・コストダウン、先端製品の開発等による競争力の更なる向上を図る。2024年度の需要回復局面で販売が拡大し、2024年11月には生産設備の増設を決定、2026年末の完工に向けて準備を進める。スペシャリティーケミカルセグメントの営業利益15億円達成を目指す。
* **東邦化学(上海)有限公司の成長軌道化と海外市場開拓の強化**: 現在フル稼働の生産設備(加圧反応釜)の増設と既存設備の生産余力活用による売上・利益拡大を図る。増設は2025年内の竣工に向けて準備を進める。同社の強みを活かすための国内工場からの生産移管を推進し、東邦化貿易(上海)有限公司と一体となり海外市場開拓を加速する。上海拠点(2社)で営業利益5億円達成を目標とする。
* **高機能・高付加価値製品の開発加速**: 差別化できるテーマに研究開発エネルギーを重点配分し、電子情報材料の先端製品や環境負荷低減製品などの高機能・高付加価値製品の開発を加速する。海外市場開拓に向けた製品開発も推進する。
* **最適生産体制構築による生産性改善と業務効率化**: 大型設備を擁し生産性が高い東邦化学(上海)有限公司と鹿島工場を最大限に活用し、最適生産体制の一層の強化と生産合理化施策の深堀りを行う。生産設備の自動運転化、DXおよびIT活用を更に進め、業務効率を改善する。
経営環境は、石油化学業界において中国の増産による国内エチレン生産設備の稼働率低迷、新興国企業の安価品攻勢による競争激化、国内労働市場のタイト化、金利上昇、保護主義政策等、不透明な状況が続く。
2025年3月期の連結総資産は67,862百万円、純資産は21,077百万円である。自己資本比率は30.9%(2025年3月期実績)であり、中期経営計画「TOHO Step Up Plan 2027」では2028年3月期に32.0%への改善を目標とする。有利子負債は2025年3月末時点で33,261百万円であり、金利スワップの活用等により金利変動リスクの低減を図る。キャッシュ・フローは、2025年3月期に営業活動によるキャッシュ・フロー3,296百万円、投資活動によるキャッシュ・フロー2,550百万円を計上する。資本効率・財務体質・PBRの改善を重要課題とし、収益及び資産回転率の改善、在庫水準や売上債権回収期間の見直し、政策保有株式の見直し等による使用総資産のスリム化に取り組む。既存設備の有効活用により新規設備投資は抑制する。
2025年3月期の1株当たり配当額は20.0円である。中期経営計画「TOHO Step Up Plan 2027」では、株主還元拡大を重視し、2028年3月期に1株当たり配当額30円を目標とする。資本効率・財務体質・PBRの改善の一環として、株主還元の一層の充実化を図る。
石油化学業界の厳しい経営環境下で、ファインケミカル中心へのシフトと「技術重視」の経営姿勢を堅持する戦略に注目する。電子情報材料事業を中核事業と位置付け、積極的な設備投資と研究開発により成長を加速させる計画は、特に次世代半導体向け材料の開発進捗が重要である。中国拠点を活用した海外市場開拓と最適生産体制の構築は、競争力強化と収益性向上に寄与する可能性がある。脱炭素化への取り組みとして、GHG排出量削減目標を設定し、環境負荷低減製品の開発を進める。2023年2月の不正アクセス発覚以降、情報セキュリティ強化を最重要課題として取り組む。知的財産流出リスクへの対応を注視する。有利子負債が33,261百万円ある中で、資本効率・財務体質改善への取り組みの進捗が重要となる。原材料価格変動、調達リスク、災害・事故リスク等の外部環境要因。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 16.7B | 10.6倍 | 0.8倍 | 0.0% | 780.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 53.6B | 50.6B | 55.4B |
| 営業利益 | 1.8B | 771M | 1.4B |
| 純利益 | 1.5B | 546M | 977M |
| EPS | 73.4 | 26.0 | 46.3 |
| BPS | 998.2 | 907.5 | 841.1 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 東邦化学工業取引会社持株会 | 0.17% |
| 中崎 龍雄 | 0.12% |
| 株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・三井化学株式会社退職給付信託口) | 0.06% |
| 三井物産株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行) | 0.06% |
| 株式会社三井住友銀行 | 0.05% |
| 東邦化学工業従業員持株会 | 0.05% |
| 三井住友信託銀行株式会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行) | 0.03% |
| 三井住友海上火災保険株式会社 | 0.02% |
| 東京応化工業株式会社 | 0.02% |
| 阪和興業株式会社 | 0.02% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-12-23 | 三井化学株式会社 | 3.70% | (2.81%) |
| 2024-01-12 | 三井化学株式会社 | 6.51% | -- |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-04 | TDNet | 決算 | 東邦化 | 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) | 748 | -1.20% |
| 2025-12-23 | EDINET | 大量保有 | 三井化学株式会社 | 大量保有 3.7% | — | — |
| 2025-06-19 | TDNet | その他 | 東邦化 | 中華人民共和国 広東省肇慶市懐集県における豪雨被害に関するお知らせ | 713 | +0.70% |
| 2024-01-12 | EDINET | 大量保有 | 三井化学株式会社 | 大量保有 6.51% | — | — |