Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社JDSC (4418)

JDSCはAIソリューション、フィナンシャル・アドバイザリー、マーケティング支援を展開する。主力AIソリューション事業は、大手企業との共同研究開発で産業共通課題解決AIを創出し、自社プロダクトとして横展開する。非公開データへのアクセス優位性、AIアルゴリズムの所有権とデータ学習による精度向上は後発参入障壁となる。東京大学との連携で技術力を強化し、ビジネス面での一気通貫支援能力を持つ。フロー型とストック型収益を組み合わせ、特定産業に依存しない生産性の高いビジネスモデルを構築し、国内AI市場拡大を成長ドライバーとする。 [本社]東京都渋谷区 [創業]2018年 [上場]2021年

1. 事業概要と競争優位性

JDSCは「UPGRADE JAPAN」をミッションに掲げ、AIでデータの真価を解き放ち産業の常識を塗り替えるヴィジョンを実現すべく、データサイエンスや機械学習、AI技術の社会実装を目指す。AIソリューション、フィナンシャル・アドバイザリー、マーケティング支援の3事業を展開する。

主力AIソリューション事業は、各産業の大手企業との共同研究開発を通じ、産業共通課題を解決するAIサービス・ソリューションを創出し、自社プロダクトとして他企業へ幅広く提供することで収益を計上する。一過性の受託開発やコンサルティングとは異なり、産業全体の課題解決と複数顧客からの継続的な収入を特徴とする。

競争優位性として、大手企業との提携による非公開データへのアクセス優位性を持つ。AIアルゴリズムの所有権を当社が有し、提供社数増加に伴う膨大なデータ学習によりアルゴリズム精度が向上する。これは後発プレーヤーの参入に対し有効な参入障壁として機能する。技術面では、東京大学の松尾豊教授らを顧問・社外取締役に招聘し、共同特許取得等を通じて密接に連携しながら研究開発を行う。Kaggleの世界的コンペティションで上位0.6%の成績を収めるなど、AI領域における技術力の高さを示す。

ビジネス面では、コンサルティングや投資銀行出身者などプロフェッショナル人材が多数在籍し、AIによる解決策提示から実行まで一気通貫で支援する高い執行能力を持つ。顧客の経営課題解決やSDGs達成に向け、定量的な改善効果創出を重視し、当連結会計年度の継続顧客割合は6割を超える。

大手企業との共同開発(Joint R&D)は、大手企業の予算や人的リソースを活用し開発費用を抑制、生産性及び収益性を向上させる。開発したAIソリューション及びアルゴリズムは自社プロダクトとして産業内外の複数企業に横展開可能であり、持続的な事業拡大と粗利率改善を実現する。特定業界に依存しない収益構造を持ち、一般的なSaaS企業やコンサルティングファームと比較して非労働集約的である点が競争優位性となる。ファイナンス領域の知見もユニークな特長となる。

ビジネスモデルは、AIソリューション導入前の準委任型役務提供を通じたフロー型(非継続)収益と、導入後の運用保守料、サービス利用料、ライセンス利用料、コンソーシアム会費等のストック型(継続)収益を組み合わせる。継続顧客の増加と顧客1社あたり収益の上昇しやすい構造を持つ。

2. 沿革ハイライト

2018年7月、株式会社日本データサイエンス研究所として設立する。2019年10月、東京大学大学院工学系研究科の松尾豊教授がアカデミックパートナー(現顧問)に就任し、東京大学との技術連携を強化する。2020年11月、商号を株式会社JDSCに変更。2021年12月、東京証券取引所マザーズに株式を上場し、2022年4月にグロース市場へ移行する。「home insight」「demand insight」「response insight」「maintenance insight」「agri insight」など多様なAIソリューションを開発・提供する。2022年10月、株式会社ファイナンス・プロデュースを、2023年10月、メールカスタマーセンター株式会社を連結子会社化し、事業領域を拡大する。2024年5月にはSCSK株式会社、2025年5月にはAZ-COM丸和グループ株式会社との資本業務提携及び第三者割当による新株式の発行を公表し、ダイフクとDXに関する戦略的パートナーシップを締結する。2024年7月、デジタル庁より「令和6年度 事業者向け行政手続の各府省庁調査」を受託する。

3. 収益・成長

成長ドライバーとして、国内AIビジネス市場は2022年から2027年の間に1.3兆円から2.0兆円へ拡大すると予測される。SDGsにより創出されるICT関連市場は中国を除くアジア太平洋先進地域で2030年に10.4兆円に拡大すると試算され、事業機会は非常に大きい。産業全体の複数社にAIソリューションを提供することで、AI市場及びSDGs市場の成長をより強く享受する。新ソリューション開発と産業横展開を推進し、特定産業に依存しない収益構造を確立する。M&A戦略により事業強化を図る。LLM活用プロジェクトも増加し、生成AIの利活用需要の高まりに機動的に対応する。中長期的にはグローバル展開も視野に入れる。

売上高は、2025年6月期に23,055,669千円、前連結会計年度に16,457,876千円、前々連結会計年度に1,939,668千円と推移する。営業利益は、2025年6月期に581,552千円、前連結会計年度に50,684千円と推移する。純利益は、2025年6月期に345,677千円、前連結会計年度に278,397千円、前々連結会計年度に1,292千円と推移する。

4. 財務健全性

総資産は、2025年6月期に7,987,078千円、前連結会計年度に7,605,353千円、前々連結会計年度に4,221,108千円と増加傾向にある。純資産は、2025年6月期に3,900,552千円、前連結会計年度に3,361,188千円、前々連結会計年度に3,619,709千円と推移する。現金及び現金同等物は、2025年6月期に2,777,238千円、前連結会計年度に2,297,785千円、前々連結会計年度に3,146,414千円と潤沢な水準を維持する。有利子負債は、2025年6月期に1,392,010千円、前連結会計年度に1,646,575千円と減少傾向にある。前々連結会計年度は0千円であった。営業活動によるキャッシュ・フローは、2025年6月期に893,477千円、前連結会計年度に713,590千円と安定的に創出する。投資活動によるキャッシュ・フローは、2025年6月期に114,435千円、前連結会計年度に1,752,744千円と、M&A等による投資を継続する。M&Aに伴いのれんを計上した場合、対象会社の業績悪化等により減損処理を行う可能性がある。メールカスタマーセンター株式会社取得時にのれん611,437千円、顧客関連資産1,149,750千円を計上する。買収資金は自己資金、金融機関からの借入、社債、エクイティファイナンス等で調達する方針である。

5. 株主還元

株主還元に関する具体的な記載はない。

6. 注目ポイント

JDSCは、AI技術とビジネス実行能力を融合し、大手企業との共同開発を通じて産業共通課題を解決する独自のビジネスモデルを構築する。AIアルゴリズムの所有権とデータ学習による精度向上、産業横展開による非労働集約的なストック型収益の拡大が、持続的な競争優位性と高収益性を生み出す。国内AIビジネス市場及びSDGs関連ICT市場の拡大を背景に、新ソリューション開発、M&A、グローバル展開を通じて高い成長性を追求する。東京大学との密接な連携による最先端技術の取り込みと、プロフェッショナル人材による一気通貫の顧客支援体制が、顧客満足度と継続的な事業拡大を支える。デジタル庁からの受託実績など、公共分野でのAI活用推進にも貢献する。優秀な人材の確保・育成、技術力の更なる強化、M&A等の戦略的投資に必要な事業資金の確保を優先課題と認識し、継続的な成長を図る。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100WQTJ | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
9.8B 21.5倍 2.5倍 0.0% 708.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 17.2B 23.1B 23.1B
営業利益 448M 750M 582M
純利益 355M 520M 346M
EPS 23.7 33.0 25.3
BPS 281.4

大株主

株主名持株比率
加藤 聡志0.29%
特定金外信託受託者 株式会社SMBC信託銀行0.13%
淵 高晴0.08%
SCSK株式会社0.03%
株式会社SBI証券0.03%
橋本 圭輔0.02%
鳥井 俊之0.02%
BNYM SA/NV FOR  BNY M FOR BNYM  GCM CLI ENT  ACCTS M ILM FE (常任代理人 株式会社三菱UFJ  銀行)0.02%
 ダイキン工業株式会社0.02%
中部電力株式会社0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-11-12ソフトバンク株式会社 9.9
2025-11-06淵 高晴 3.17
2025-11-06淵 高晴 5.89
2025-10-31淵 高晴 2.97
2025-08-12加藤 聡志 29.47
2025-03-06大和証券株式会社 0.17
2025-02-27加藤 聡志 29.47
2025-02-21加藤 聡志 29.47
2025-01-21大和証券株式会社 5.68
2024-12-19大和証券株式会社 7.07
2024-12-05大和証券株式会社 8.04
2024-11-21大和証券株式会社 9.1
2024-11-19加藤 聡志 34.33
2024-11-18加藤 聡志 35.8
2024-02-28加藤 聡志 35.8
2023-07-11淵 高晴 7.76
2023-07-11淵 高晴 8.79
2023-06-19淵 高晴 7.76
2022-12-28金井 正義 1.9
2022-12-27金井 正義 1.9

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-19TDNet臨時株主総会招集のための基準日設定及び資本金の額の減少(減資)に関するお知らせ
2025-12-22TDNet(開示事項の経過)持分法適用関連会社の異動(株式譲渡)の完了に関するお知らせ
2025-12-22TDNet通期連結業績予想の修正(上方修正)に関するお知らせ
2025-12-22TDNetforecast_revision: 通期連結業績予想の修正(上方修正)に関するお知らせ
2025-12-10TDNet持分法適用関連会社の異動(株式譲渡)及び特別利益の計上に関するお知らせ
2025-11-12TDNetHolding change by ソフトバンク株式会社
2025-11-06TDNetHolding change by 淵 高晴
2025-11-06TDNetHolding change by 淵 高晴
2025-10-31TDNetHolding change by 淵 高晴
2025-10-24TDNet(訂正)「ソフトバンク株式会社との資本業務提携及び第三者割当による新株式の発行及び主要株主の異動に関
2025-10-20TDNet(訂正)「ソフトバンク株式会社との資本業務提携及び第三者割当による新株式の発行及び主要株主の異動に関
2025-10-20TDNetソフトバンク株式会社とのAIエージェント開発での戦略的協業を目的とする資本業務提携 及び第三者割当に
2025-10-17TDNet譲渡制限付株式(報酬)としての新株式発行の払込完了に関するお知らせ
2025-09-25TDNet公益財団法人財務会計基準機構への加入状況及び加入に関する考え方等に関するお知らせ
2025-09-18TDNet譲渡制限付株式(報酬)としての新株式発行に関するお知らせ
2025-09-10TDNet孫会社の異動(新会社の設立)に関するお知らせ
2025-08-29TDNet事業計画及び成長可能性に関する説明資料
2025-08-25TDNet資本金の額の減少に関するお知らせ
2025-08-25TDNet役員人事の内定に関するお知らせ
2025-08-12TDNetHolding change by 加藤 聡志