Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

イーソル株式会社 (4420)

イーソルは組込みソフトウェア事業を主要基盤とし、リアルタイムOS開発・販売とフルスタックエンジニアリングサービスを提供する。組込みソフトウェアはハード・ソフト両面の知見を要し参入障壁が高い。自社製OSと開発力、サービスを兼ね備えるユニークな企業であり、顧客との長期間取引によるロックインと、リアルタイムOSのロイヤリティ・保守ライセンスによるストック型収益が強み。センシングソリューション事業の車載プリンタは実質競合なくニッチ市場で支配的。サイバーフィジカル社会、SDV(広義のビークル)、センサネットワークを成長ドライバーとする。 [本社]東京都中野区 [創業]1975年 [上場]2018年

イーソル株式会社は、組込みソフトウェア事業とセンシングソリューション事業を展開する。

1. 事業概要と競争優位性

組込みソフトウェア事業は、1975年設立以来の主要基盤であり、国内外の自動車、デジタル家電、産業機器、医療機器メーカー等を顧客とする。OSからアプリケーション、ツール、プロセスまで全階層を統合する「フルスタックエンジニアリング」を提供する。リアルタイムOS開発・販売、エンジニアリングサービス、開発支援ツール販売、コンサルティング、教育を実施する。

組込みソフトウェアは、リアルタイム性、高信頼性、堅牢性、セキュリティ等、高い品質が求められる。ハード・ソフト両面の知見が必要なため、技術知見のない企業にとって参入障壁が高い。当社グループは、国内組込みソフトウェア企業の中で、自社製リアルタイムOS・ツールと開発力、エンジニアリングサービスを兼ね備えるユニークな企業グループである。エンジニアリングサービスはメーカーとの直接取引が多く、顧客との長期間取引により、高いスイッチングコストと顧客ロックイン構造を形成する。リアルタイムOSの収益モデルは、開発ライセンス、量産ロイヤリティ、保守ライセンスを含み、ストック型収益要素を持つ。

センシングソリューション事業は、物流関連ビジネスとセンサネットワーク関連ビジネスで構成される。物流関連ビジネスでは、食肉等の不定貫商品や冷菓等、事前発注されない市場向けの車載プリンタや耐環境ハンディターミナルを開発・販売する。車載プリンタは実質競合なく、ニッチ市場で支配的地位を確立する。センサネットワーク関連ビジネスは、自動販売機や移動販売等、ICT未採用市場に対し、耐環境技術とIoTクラウドシステムを組み合わせたセンサネットワークシステムを構築する。当社グループはファブレス企業であり、製品の企画設計と販売のみを行い、製造は外部に委託する。

2. 沿革ハイライト

1975年5月、エルグ株式会社として設立、制御系ソフトウェア開発受託事業を開始する。2001年5月、イーソル株式会社へ商号変更する。2014年12月、センサネットワーク関連ビジネスを開始。2015年3月、イーソルトリニティ株式会社を設立。2018年3月、eSOL Europe S.A.S.を設立し、海外展開を強化する。2018年10月、東証マザーズに上場。2023年10月、スタンダード市場へ移行する。

3. 収益・成長

組込みソフトウェア事業は、サイバーフィジカル社会のフィジカル側基盤技術として産業横断的に利用される。SDV(Software Defined Vehicle)の「V」を広義のビークルと位置付け、自動車をメインターゲットとしつつ、広義の各種Vehicleシステムも並行推進し、事業拡大を目指す。IoT化進展やSDx実現が成長ドライバーとなる。自社製ソフトウェアに加え、OSSやパートナーシップを積極的に活用し、技術力を高め、フルスタックエンジニアリングの提供を推進する。製品開発で培ったIP資産を活用し、より付加価値の高いエンジニアリングサービスの提供を図る。研究開発では、AUTOSAR OS開発、マルチコア/メニーコア対応RTOS「eMCOS/eMBP」の開発、自動車向けAI応用技術「eBRAD」の研究に注力する。

センシングソリューション事業では、成長が見込みにくい物流関連ビジネスから、耐環境技術とIoTクラウドシステムを組み合わせたセンサネットワーク関連ビジネスへの転換を図る。自動販売機や移動販売等、コンピュータ化による効率化が見込める分野にIoTシステムを提案し、事業成長を目指す。物流関連ビジネスでは、サブスクリプションによる販路拡大により利益確保に努める。

4. 財務健全性

当社グループは、有利子負債が0.0千円であり、実質無借金経営を維持する。2024年12月31日時点の現金及び現金同等物は3,174,697千円、総資産は6,988,262千円、純資産は4,988,446千円である。強固な財務基盤を持つ。

5. 株主還元

2024年12月31日時点の年間配当は5.5円である。

6. 注目ポイント

組込みソフトウェア事業のフルスタックエンジニアリング能力と自社製リアルタイムOS・開発力、エンジニアリングサービスを兼ね備えるユニークな地位は、高い参入障壁と顧客ロックイン構造を形成する。SDVを広義のビークルと捉えた成長戦略はTAM拡大に寄与する。センシングソリューション事業のセンサネットワーク関連ビジネスへの事業再編と、組込みソフトウェア事業とのシナジー創出も注目される。一方で、エンジニア確保・育成、技術革新対応、自動車関連市場への売上偏重、センシング事業再編進捗は主要課題である。

出典: 有価証券報告書 (2024-12) doc_id=S100VIHU | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
10.8B 11.8倍 2.1倍 0.0% 540.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 11.9B 9.6B 8.9B
営業利益 1.1B -82M -354M
純利益 892M 137M -358M
EPS 45.7 6.7 -17.6
BPS 262.6 277.6 265.4

大株主

株主名持株比率
イーソル従業員持株会0.11%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.09%
株式会社KAM0.07%
株式会社ビーオービー0.06%
株式会社アバールデータ0.04%
笠谷 喜代年0.03%
山田 光信0.03%
中村 二三夫0.02%
野村信託銀行株式会社(信託口)0.02%
INTERACTIVE BROKERS LLC (常任代理人 インタラクティブブローカーズ証券株式会社)0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2024-05-16株式会社デンソー 0.00%(6.60%)
2021-10-08株式会社デンソー 6.60%+1.60%
2021-09-21笠谷 喜代年 3.71%(1.34%)
2021-09-21長谷川 勝敏 8.14%(1.41%)
2021-09-17株式会社デンソー 6.60%+1.60%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-08-08TDNetその他イーソル簡易株式交付による株式会社KMCホールディングスの子会社化に関するお知らせ577-9.01%
2025-08-08TDNet決算イーソル2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)577-9.01%
2025-08-08TDNetIRイーソル2025年12月期 第2四半期(中間期)決算説明資料577-9.01%
2024-05-16EDINET大量保有株式会社デンソー変更
2021-10-08EDINET大量保有株式会社デンソー大量保有 6.6%
2021-09-21EDINET大量保有笠谷 喜代年大量保有 3.71%
2021-09-21EDINET大量保有長谷川 勝敏大量保有 8.14%
2021-09-17EDINET大量保有株式会社デンソー大量保有 6.6%