<h3>1. 事業概要と競争優位性</h3>
KudanはAP(人工知覚)の基幹技術であるSLAMアルゴリズム「KudanSLAM」をソフトウェアライセンスとして提供する。APは、機械に高度な視覚的能力を与える技術であり、センサデータを数理処理し、立体感や運動感覚をリアルタイムに出力、記憶と照合するソフトウェアである。AP技術は、ロボティクス、AR/VR、デジタルツイン等の次世代ソリューション基盤として広範な応用が見込まれる。顧客は光学センサ・機器、ロボット、自動車部品、デジタル地図会社など多岐にわたる。
競争優位性(Moat)は以下の技術的特徴に集約される。独自開発アルゴリズム群により、オープンソース比10倍以上の速度での処理をより少ない処理能力で可能とし、一般的なcm単位の精度に対し最大mm単位の精度を実現する。多様なカメラ、3次元センサ、内部センサ、位置センサに対応し、各センサの長所を高度に活用する。あらゆるプロセッサ設計や主要オペレーティングシステムにソフトウェアを最適化し移植可能である。部分的機能(ソフトウェアモジュール)を切り出し、顧客の既存ソフトウェアと柔軟に技術統合する。
2021年3月期に独ミュンヘン工科大学発のArtisense Corporationをグループ会社化し、次世代アルゴリズム(直接法SLAM)や人工知能との融合技術(GN-net)をラインナップに追加した。2023年2月には当社従来の間接法SLAMとのハイブリッド化に成功した。Intel社ロボット開発プラットフォームへの本格採用は、「当技術領域の専門企業による世界初の大手半導体メーカーのプラットフォームへの商用SLAM採用」として「業界における大きなマイルストーン」となる。これは技術優位性と市場認知度向上を示す。
<h3>2. 沿革ハイライト</h3>
2011年1月、代表取締役大野智弘が英国にKudan Limitedを設立し、SLAM技術の研究開発を開始する。2014年11月、東京都千代田区にKudan株式会社を設立する。2015年1月、Kudan Limitedを完全子会社化する。2018年12月、東京証券取引所マザーズに株式を上場した。2020年7月、Artisense Corporationをグループ会社化し、2021年12月には完全子会社化する。2022年4月、東京証券取引所グロース市場へ移行する。2023年2月、Kudanの間接法SLAMとArtisense社の直接法SLAMとのハイブリッドSLAMを提供開始する。2024年2月、ロボット用開発キットの販売を開始した。2025年1月、東京都渋谷区神南に本店を移転する。
<h3>3. 収益・成長</h3>
当社グループのビジネスモデルは、KudanSLAMのアルゴリズムライセンス提供と、共同研究開発によるアルゴリズムのカスタマイズ・新機能追加、技術コンサル等により収益を上げるモデルである。ライセンスは評価、開発、製品ライセンスに区分され、顧客の製品化進捗と共にライセンス金額が拡大する。一度AP技術が顧客製品に組み込まれると、技術アップデート、カスタマイズ、製品化後のロイヤリティなど長期に亘り収益が発生することが期待され、ストック型収益の要素を持つ。
成長ドライバーは、オペレーション自動化ニーズの高まり、センサ・半導体技術進化、省人化・リモート化需要の急増である。AP技術の社会実装は従来予想より早いスピードで進むと見込まれる。当社グループは、AP技術を基盤として、AIや半導体との技術統合を進め、さらなる応用拡大を図る。2023年3月期には、顧客の商用製品販売開始を複数達成し、Intel社プラットフォームへの本格採用を実現した。2024年3月期には「顧客製品化」と「ソリューション化」を成長の二本柱として推進した。ドローンや自動運転など幅広い領域での案件拡大、ロボット用製品向けパッケージ販売開始、欧州新エネルギー設備管理向けデジタルツイン用途ソリューション提供立ち上げを達成した。今後は公共案件を含むロボティクス・自動運転領域におけるソリューション化や、半導体や生成AIを含む人工知能との技術融合を推進する。
<h3>4. 財務健全性</h3>
当社グループの財務状況は健全である。2025年3月31日時点の現金及び現金同等物は2,593,858千円である。有利子負債は200,000千円に留まる。総資産は3,411,142千円、純資産は3,131,104千円である。現金ポジションが有利子負債を大幅に上回っており、強固な財務基盤を維持する。
<h3>5. 株主還元</h3>
当社グループは、利益配分について、将来の事業展開と経営体質の強化に必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施することを基本方針とする。しかし、現時点では配当を行っておらず、今後の配当実施の可能性及び実施時期は未定である。今後の株主への剰余金の配当は、業績の推移・財務状況、今後の事業・投資計画等を総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりながら検討する方針である。
<h3>6. 注目ポイント</h3>
当社グループは、「Eyes to the all machines」をビジョンに掲げ、AP(人工知覚)領域のDeep Tech研究開発と提供に注力する。経営理念「独樹一幟、標新立異」に基づき、市場で唯一の存在を目指す。AP市場は、オペレーション自動化ニーズの高まりとハードウェア技術の進化により、中長期的に拡大が予測される。当社グループは、グローバルで各階層のプレーヤーと提携を進め、AP市場における専業独立企業としてのシェア維持・拡大を図る。Intel社プラットフォームへの採用実績は、技術力が世界的に認められている証左である。今後の成長は、顧客製品化の加速と「ソリューション化」の推進が鍵となる。公共案件を含むロボティクス・自動運転領域でのソリューション展開や、半導体・生成AIとの技術融合は、新たな市場機会を創出する可能性を秘める。研究開発体制強化、グローバル認知度向上、内部管理体制拡充が持続的成長の課題となる。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 22.6B | — | 7.2倍 | — | 2,000.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 518M | 491M | 333M |
| 営業利益 | -801M | -527M | -599M |
| 純利益 | -802M | -70M | -414M |
| EPS | -72.8 | -7.9 | -49.3 |
| BPS | 277.3 | 203.2 | 88.8 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 大野 智弘 | 0.25% |
| UNION BANCAIRE PRIVEE(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 0.07% |
| グロース・キャピタル株式会社 | 0.04% |
| 株式会社ヘルシア | 0.03% |
| 高橋 秀明 | 0.01% |
| 株式会社アグリ | 0.01% |
| BANK JULIUS BAER AND CO. LTD. SINGAPORE CLIENTS (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 0.01% |
| DBS BANK LTD 700170(常任代理人 株式会社みずほ銀行) | 0.00% |
| 株式会社SBI証券 | 0.00% |
| 蓑田 光弘 | 0.00% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2026-03-06 | 大野 智弘 | 29.37% | -- |
| 2025-11-28 | 大野 智弘 | 29.37% | -- |
| 2025-07-25 | 大野 智弘 | 29.37% | -- |
| 2025-03-17 | 大野 智弘 | 29.37% | (0.01%) |
| 2025-02-25 | 大野 智弘 | 29.38% | (3.18%) |
| 2024-10-08 | 大野 智弘 | 32.56% | (1.70%) |
| 2024-09-27 | 大野 智弘 | 34.26% | (3.30%) |
| 2024-07-31 | グロース・キャピタル株式会社 | 4.98% | (1.00%) |
| 2024-07-30 | グロース・キャピタル株式会社 | 5.98% | (1.06%) |
| 2024-07-23 | グロース・キャピタル株式会社 | 7.04% | (1.32%) |
| 2024-07-12 | グロース・キャピタル株式会社 | 8.36% | (1.22%) |
| 2024-07-09 | グロース・キャピタル株式会社 | 9.58% | (1.24%) |
| 2024-07-01 | グロース・キャピタル株式会社 | 11.84% | (1.45%) |
| 2024-07-01 | グロース・キャピタル株式会社 | 10.82% | (1.02%) |
| 2024-06-28 | グロース・キャピタル株式会社 | 11.84% | (1.45%) |
| 2024-06-24 | グロース・キャピタル株式会社 | 13.29% | +13.29% |
| 2024-06-07 | 大野 智弘 | 37.56% | -- |
| 2024-04-16 | 大野 智弘 | 37.56% | (7.01%) |
| 2024-03-07 | グロース・キャピタル株式会社 | 7.69% | (1.26%) |
| 2024-03-07 | グロース・キャピタル株式会社 | 4.87% | (2.82%) |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-06 | EDINET | 大量保有 | 大野 智弘 | 大量保有 29.37% | 2,093 | -3.44% |
| 2026-03-03 | TDNet | 業績修正 | G-Kudan | 通期業績予想の修正に関するお知らせ | 1,977 | -2.12% |
| 2026-03-03 | TDNet | 業績修正 | G-Kudan | 2026年3月期 通期業績予想の修正 説明資料 | 1,977 | -2.12% |
| 2025-11-28 | EDINET | 大量保有 | 大野 智弘 | 大量保有 29.37% | 1,081 | -6.01% |
| 2025-11-17 | TDNet | IR | G-Kudan | 2026年3月期 第2四半期決算説明に関する質疑応答内容の公開のお知らせ | 1,141 | -4.56% |
| 2025-10-31 | TDNet | 業績修正 | G-Kudan | 通期業績予想の修正に関するお知らせ | 953 | +12.80% |
| 2025-10-31 | TDNet | 業績修正 | G-Kudan | 2026年3月期 通期業績予想の修正 説明資料 | 953 | +12.80% |
| 2025-10-22 | TDNet | その他 | G-Kudan | 英国政府からの研究開発助成金受領に関するお知らせ | 1,015 | -1.58% |
| 2025-08-04 | TDNet | 不祥事・訂正 | G-Kudan | (訂正)「Kudan、NEDOが公募した事業「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ ロボ | 1,133 | +0.79% |
| 2025-07-25 | EDINET | 大量保有 | 大野 智弘 | 大量保有 29.37% | 1,144 | +0.09% |
| 2025-06-30 | TDNet | 事業計画 | G-Kudan | 事業計画及び成長可能性に関する説明資料 | 1,127 | -3.82% |
| 2025-06-27 | TDNet | 人事 | G-Kudan | 役員人事に関するお知らせ | 1,109 | +1.62% |
| 2025-03-17 | EDINET | 大量保有 | 大野 智弘 | 大量保有 29.37% | 1,265 | +1.82% |
| 2025-02-25 | EDINET | 大量保有 | 大野 智弘 | 大量保有 29.38% | — | — |
| 2024-10-08 | EDINET | 大量保有 | 大野 智弘 | 大量保有 32.56% | — | — |
| 2024-09-27 | EDINET | 大量保有 | 大野 智弘 | 大量保有 34.26% | — | — |
| 2024-07-31 | EDINET | 大量保有 | グロース・キャピタル株式会社 | 大量保有 4.98% | — | — |
| 2024-07-30 | EDINET | 大量保有 | グロース・キャピタル株式会社 | 大量保有 5.98% | — | — |
| 2024-07-23 | EDINET | 大量保有 | グロース・キャピタル株式会社 | 大量保有 7.04% | — | — |
| 2024-07-12 | EDINET | 大量保有 | グロース・キャピタル株式会社 | 大量保有 8.36% | — | — |