Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社シノプス (4428)

株式会社シノプスは、流通業向けAIサービス「sinops」シリーズを提供し、流通三層のDeCM構築を推進する。主力は需要予測・自動発注システムで、日配食品等のカニバリゼーション考慮AI予測に強みを持つ。クラウド型はサブスクリプション型リカーリングモデル。食品ロス削減ソリューション市場で2023年度シェア1位、食品スーパー向けシェア37.1%を獲得する。人手不足・食品ロス・物流「2024年問題」対応ニーズを成長ドライバーとし、DeCM-PFやWLMSで事業拡大する。 [本社]大阪府豊中市 [創業]1987年 [上場]2018年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社シノプスは、「世界中の無駄を10%削減する」をビジョンに、在庫に関わる「人」「もの」「金」「時間」「情報」を最適化するITソリューションを提供する。需要情報を需要起点で小売・卸売・製造業の流通三層に一気通貫で連携するディマンド・チェーン・マネジメント(DeCM)構築を経営戦略の柱とし、流通業向けAIサービス「sinops」シリーズを展開する。事業は単一セグメントであり、クラウドサービス、パッケージ販売、導入支援、サポートの4軸で構成する。

主力製品である小売業向け需要予測・自動発注システム「sinops-R6」は、エキスパート法AI機能を搭載する。日配食品や惣菜など賞味期限が短く価格変動が頻繁なカテゴリにおいて、特売による販売数増加予測に加え、ライバル商品のカニバリゼーションを正確に予測し、欠品・値引き・廃棄ロスを改善する。顧客の実データに基づいた費用対効果の具体的な金額提示を特徴とする。

クラウドサービス「sinops-CLOUD」は、サブスクリプション型リカーリングモデルで提供され、1機能・1カテゴリ・1店舗から利用開始できる。

競争優位性として、食品ロス削減ソリューション市場で2023年度実績シェア1位を獲得し、食品スーパーマーケット向けシェア率は37.1%に達する。また、「コンビニ向け発注数自動追加システム「EO1」」や「中食・惣菜向け需要予測・自動発注ロジック」に関する特許を取得し、技術的優位性を確立する。導入支援サービスでは、導入企業が「sinops」の導入効果を最大化するための支援を最重要視し、顧客ロックインを図る。

2. 沿革ハイライト

1987年10月、株式会社リンクとして設立し、物流・在庫最適化システムを販売開始する。2006年3月、小売業向け自動発注システム「sinops-R4」を販売開始する。2010年11月、「sinops」を商標登録する。2018年12月、東京証券取引所マザーズ市場に上場する。2019年4月、社名を株式会社シノプスに変更する。2020年6月、クラウドサービス「sinops-CLOUD」を開始する。2021年7月、「中食・惣菜向け需要予測・自動発注ロジック」の特許を取得する。2023年12月、伊藤忠商事株式会社と「DeCM-PF」サービスを開始する。2024年4月、人的資源最大化AIサービス「sinops-WLMS」シリーズを提供開始する。

3. 収益・成長

事業環境は、小売業における人件費・物流費上昇、多様化ニーズへの対応からIT投資増加が予想される。物流「2024年問題」やSDGsに基づく食品ロス削減運動といった社会課題への対応が急務であり、省力化・食品ロス削減・物流改善に貢献する当社の需要予測・自動発注サービスに対するニーズは引き続き高いと見込む。

成長戦略として、食品スーパーマーケットを中心とした食品小売業のシェア率40%達成を目指すとともに、卸売業の物流最適化、製造業・原材料/包装資材業の生産計画最適化を通じて、食品流通業全体のDeCM実現を図る。

新規ユーザー獲得に注力しつつ、既存ユーザーに対しては「sinops-CLOUD」シリーズの強化や「DeCM-PF」の展開によりアップセル・クロスセルを促進する。「DeCM-PF」は2024年中に「特売リードタイム長期化サービス」を正式展開し、参画メーカー数は80社超に達する。

人的資源最大化AIサービス「sinops-WLMS」シリーズを中長期の事業として展開し、人時生産性改善・向上に貢献する。テスト運用では総労働時間6.5%短縮、人時売上高4.5%向上の成果を出す。これにより2026年以降のストック売上高への貢献を目指す。

当事業年度の研究開発費は47,209千円、設備投資総額は211,936千円であり、クラウドサービスの製品開発や販売用ソフトウエア開発に重点を置く。

4. 財務健全性

当社は有利子負債が0.0円であり、無借金経営を維持する。総資産は直近3期で2,005,690千円から2,202,156千円で推移する。純資産は1,543,559千円から1,767,335千円で推移する。キャッシュ・アンド・イクイバレンツは612,550千円から1,300,281千円で推移する。

5. 株主還元

当社は株主還元として配当を実施する。直近2期(prior1, current)の年間配当はそれぞれ13.0円、15.0円と増加傾向にある。

6. 注目ポイント

食品ロス削減ソリューション市場における2023年度シェア1位、食品スーパー向けシェア37.1%という高い市場地位は、当社の技術的優位性と顧客基盤の強固さを示す。

DeCM構築を核とした事業戦略は、小売業に加えて卸売業・製造業へと事業領域を拡大し、食品流通全体の最適化を目指すもので、TAM拡大の大きな成長ドライバーとなる。「2024年問題」やSDGsといった社会課題解決に直結する事業内容は、持続的な成長を後押しする。

クラウドサービスを中心としたサブスクリプション型リカーリングモデルは、安定的な収益基盤を構築する。

人的資源最大化AIサービス「sinops-WLMS」シリーズの展開は、人手不足という新たな社会課題に対応し、新市場を獲得する可能性を秘める。

一方で、売上高の80%以上を食品スーパーマーケット向けが占める現状は、特定の市場環境変動リスクを内包する。技術革新への継続的な対応、新規業界進出の成功、競合激化への差別化戦略が今後の課題となる。

出典: 有価証券報告書 (2024-12) doc_id=S100VHQF | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
4.2B 38.5倍 2.4倍 0.0% 670.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 1.8B 1.7B 1.5B
営業利益 155M 271M 225M
純利益 108M 206M 153M
EPS 17.4 33.3 24.9
BPS 283.4 284.3 249.8

大株主

株主名持株比率
合同会社南谷ホールディングス0.34%
南谷 のどか0.08%
加藤 めぐみ0.08%
南谷 純0.08%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.03%
南谷 清江0.02%
南谷 洋志0.02%
情報技術開発株式会社0.02%
株式会社日本アクセス0.02%
宮嶋 太郎0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-01-30合同会社南谷ホールディングス 38.12%--
2026-01-30合同会社南谷ホールディングス 38.12%--
2025-09-22合同会社南谷ホールディングス 38.12%--
2025-07-07みずほ証券株式会社 0.00%N/A
2025-03-31合同会社南谷ホールディングス 38.12%--
2025-01-06合同会社南谷ホールディングス 38.12%--
2024-09-30合同会社南谷ホールディングス 38.12%(0.05%)
2024-07-02合同会社南谷ホールディングス 38.17%+0.03%
2024-04-01合同会社南谷ホールディングス 38.14%--
2024-02-29合同会社南谷ホールディングス 38.14%(1.07%)
2023-12-28合同会社南谷ホールディングス 39.21%--
2023-10-04合同会社南谷ホールディングス 39.21%(0.08%)
2023-07-05合同会社南谷ホールディングス 39.29%(0.05%)
2023-05-19合同会社南谷ホールディングス 39.34%--
2023-04-17合同会社南谷ホールディングス 39.34%--
2023-03-30合同会社南谷ホールディングス 39.34%--
2023-02-27合同会社南谷ホールディングス 39.34%--
2023-01-11合同会社南谷ホールディングス 39.34%+0.28%
2022-10-05合同会社南谷ホールディングス 39.06%--
2022-08-22みずほ証券株式会社 0.07%+0.07%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-03TDNet配当・還元G-シノプス自己株式の取得状況に関するお知らせ715-2.10%
2026-01-30EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 38.12%775+1.29%
2026-01-30EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 38.12%775+1.29%
2025-09-22EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 38.12%978-0.31%
2025-07-07EDINET大量保有みずほ証券株式会社変更863+0.81%
2025-03-31EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 38.12%
2025-01-06EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 38.12%
2024-09-30EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 38.12%
2024-07-02EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 38.17%
2024-04-01EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 38.14%
2024-02-29EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 38.14%
2023-12-28EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 39.21%
2023-10-04EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 39.21%
2023-07-05EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 39.29%
2023-05-19EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 39.34%
2023-04-17EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 39.34%
2023-03-30EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 39.34%
2023-02-27EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 39.34%
2023-01-11EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 39.34%
2022-10-05EDINET大量保有合同会社南谷ホールディングス大量保有 39.06%