クラシコ株式会社は「医療現場に、感性を。」をミッションに、医療従事者向けメディカルアパレル(白衣、スクラブ、患者衣、周辺小物)の企画、開発、販売を行う単一セグメント企業である。主力ブランド「Classico」は白衣・スクラブを、患者衣ブランド「lifte」は株式会社エランと共同開発する。
競争優位性(Moat)は、技術的優位性、ブランド力、顧客ロックイン構造に支えられる。技術的優位性として、自社ECや直営店舗を通じた医療従事者との直接接点を活かしたマーケットイン思考の商品開発を行う。顧客フィードバックに基づき、定番白衣「クラシコテーラー」は素材・デザイン・パターンを複数回改良した。工業用洗濯に耐えうる耐久性と、着心地、機能性、美しさを高次元で融合させる素材開発力を有する。国内素材トップメーカーとの共同開発体制で社内に研究開発ノウハウを蓄積し、糸の選定から染色加工まで各工程で研究と試作を重ねる。テーラード技術による立体的なデザインと、厳しい品質基準の縫製も、他社が模倣困難な高付加価値化を実現する。これらの商品開発体制及びブランド性における模倣困難性の高いビジネスモデルにより、グローバルブランドへの飛躍を目指す。
ブランド力は、高機能・高品質な製品提供に加え、Ron Herman、ジェラート ピケ等のブランドやグローバルIPとのコラボレーションライン展開により強化する。国内医療従事者からの高い評価とリピート率51.0%は、ブランド力の証左である。「Japan Quality」として、日本の高い洗濯耐久性基準をベースとした耐久性、機能性、デザイン性は、グローバル市場においても優位性を持つ。
顧客ロックイン構造は、ECや店舗で蓄積した顧客データ・購買データを分析し、LTV(顧客生涯価値)最大化を図る。パーソナライズド・コミュニケーションやOMO施策を強化し、顧客ロイヤリティ向上を促進する。エントリーモデル「PACKシリーズ」は、価格障壁を下げて新規顧客を獲得し、高価格帯商品へのステップアップを促す戦略的な役割を担う。
2008年12月、医師のニーズに着想を得て当社を設立し、ECサイトでデザイン性の高い白衣販売を開始する。2012年7月には海外展開を台湾・米国から開始した。2015年以降、Ron Hermanやジェラート ピケとのコラボレーションラインを発売し、ブランド力を強化する。2019年1月には病院向けBtoBを本格化し、2020年3月には株式会社エランと資本業務提携を締結し、患者衣ブランド「lifte」を共同開発した。2025年1月にはMNインターファッション株式会社と資本業務提携を結び、調達力強化を図る。2025年11月、東京証券取引所グロース市場に株式を上場した。
当社の売上高は、2025年10月期に3,631,916千円を計上する。売上総利益率は同期間で52.6%である。
成長ドライバーはTAM(Total Addressable Market)の拡大と戦略的な市場アプローチである。国内メディカルアパレル市場は、高齢化に伴う医療従事者数の増加、院内感染防止意識の向上、ファッショナブルなアパレル需要の増加により成長が見込まれる。グローバル市場は、年平均成長率9.2%で2030年には890億USD規模と推定され、新興国の医療インフラ整備や医療従事者増加が牽引する。患者衣市場も、介護施設入居者等、医療周辺領域への対象拡大により需要成長が期待される。
新市場・新製品戦略として、エントリーモデル「PACKシリーズ」の戦略在庫投資により、新規顧客層の獲得を加速し、ブランド全体をメインストリーム市場へ導く。患者衣「lifte」はエランとの提携を通じて導入病院数が急増し、医療周辺領域へのアプローチを強化する。
海外成長戦略では、メディカルアパレルの世界共通性、グローバル市場の大きさ、Japan Qualityの優位性、日本の繊維メーカーとの素材開発力を強みとする。台湾で成功した越境ECと代理店販売を組み合わせた「toC/toBmix」モデルを他国・地域へ展開し、グローバルブランドへの飛躍を目指す。
国内メディカルアパレル市場シェアは約3.6%、患者衣市場における国内市場シェアは約7.9%である。
利益率向上戦略として、品番絞り込みによるロット数アップ、計画生産・早期発注による原価低減を図る。MNインターファッションとの提携により、サプライチェーン最適化を進め、売上総利益の最大化を目指す。重要な経営指標として、売上高、売上高成長率、売上総利益率及びグローバル会員数(2025年10月期11.1万人)を位置付ける。
2025年10月期(current)の総資産は2,405,861千円、純資産は1,413,804千円である。現金及び現金同等物は398,734千円、有利子負債は474,366千円である。営業キャッシュフローは137,121千円を計上する。
提供された財務データには年間配当金の記載がない。
クラシコは、医療従事者のニーズに深く根差したマーケットイン開発と、日本の高い技術力を結集した素材開発力、テーラード技術に基づくデザイン性により、高付加価値なメディカルアパレル市場で独自の地位を確立する。51.0%という高いリピート率は、顧客ロイヤリティの高さとビジネスモデルの質を示す。国内市場ではエントリーモデル「PACKシリーズ」で新規顧客層を開拓し、患者衣「lifte」で医療周辺領域へのTAM拡大を図る。海外市場では、構造的な成長が見込まれる中で、「Japan Quality」と「toC/toBmix」モデルを武器にグローバル展開を加速する。MNインターファッションとの資本業務提携は、サプライチェーンの最適化と原価低減を通じた利益率向上に寄与する。一方で、株式会社エランとの取引が2025年10月期の売上高の38.5%を占めるため、同社との関係性や経営方針の変動は事業リスクとして注視する必要がある。持続的な新商品開発とグローバル会員数の拡大を重要な経営指標と位置付け、企業価値の最大化を目指す。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 2.5B | 10.9倍 | 1.7倍 | — | 1,413.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 3.6B | 3.1B | 2.4B |
| 営業利益 | 165M | 66M | — |
| 純利益 | 170M | 28M | -119M |
| EPS | 129.2 | 24.1 | -101.5 |
| BPS | 808.6 | -27.4 | -51.5 |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 大和 新 | 0.39% |
| 株式会社エラン | 0.33% |
| MNインターファッション株式会社 | 0.09% |
| 大豆生田 伸夫 | 0.08% |
| 狩野 高志 | 0.06% |
| 福島 信広 | 0.02% |
| 株式会社an butter | 0.02% |
| 大西 秀亜 | 0.00% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-11-20 | MNインターファッション株式会社 | 8.01% | +3.01% |
| 2025-11-10 | 大豆生田 伸夫 | 7.16% | +2.16% |
| 2025-11-06 | 大和 新 | 34.35% | +29.35% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025-11-20 | EDINET | 大量保有 | MNインターファッション株式会社 | 大量保有 8.01% | 2,060 | -0.29% |
| 2025-11-10 | EDINET | 大量保有 | 大豆生田 伸夫 | 大量保有 7.16% | 2,385 | -11.57% |
| 2025-11-06 | EDINET | 大量保有 | 大和 新 | 大量保有 34.35% | 2,816 | -17.76% |