Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社カオナビ (4435)

株式会社カオナビは、HRテクノロジーSaaSのタレントマネジメントシステム『カオナビ』を提供。クラウド型サブスクリプションモデルで、2025年3月期売上高ストック比率は89.8%に達する。柔軟なデータベースカスタマイズと直感的操作性、タレントマネジメント活用ノウハウ提供と手厚いサポート体制が競争優位性となる。従業員100人以上の企業約63,000社をターゲットとし、市場開拓余地は広大である。労働生産性向上ニーズと生産年齢人口減少を背景に成長を図り、労務管理や予実管理など周辺領域へサービスを拡充する。 [本社]東京都渋谷区 [創業]2008年 [上場]2019年

1. 事業概要と競争優位性

株式会社カオナビは、HRテクノロジー領域のSaaSサービスを提供し、企業の人材情報をクラウドで一元管理するタレントマネジメントシステム(TMS)『カオナビ』を主力とする。社員の顔、経験、評価、スキルなどの人材情報を可視化し、最適な人材配置や育成といった企業の人材戦略をサポートする。人材情報の一元化・見える化、人事業務効率化、経営意思決定支援などの機能を提供する。

競争優位性(Moat)は、システムとサポートの両輪提供にある。システム面では、柔軟性とユーザビリティを追求し、マニュアル不要で直感的に操作できるインターフェースと、ドラッグ&ドロップでデータベース設定やレイアウトを自由にカスタマイズできる技術的特徴を持つ。これにより、企業や業界ごとの多様なニーズに対応し、工数と費用をかけずに人材情報の一元管理を実現する。機微性の高い人材情報をセキュアに管理しつつ、全社員での活用を可能にするアクセス管理機能も有し、顧客のスイッチングコストを高める。

サポート面では、タレントマネジメントの成功確率を高める体制を構築する。当社に蓄積された活用ノウハウを専任スタッフが提供するほか、他社と交流し事例を学び合えるコミュニティ「カオナビキャンパス」を設立する。さらに、人事分野の専門家と顧客をつなぐオンラインプラットフォーム「カオナビキャンパスLab」を通じて、専門知識や知見を活用する機会を提供し、顧客のロックイン構造を強化する。

参入障壁は、HRテクノロジー領域が成長市場であるため、必ずしも高いとは言えないと認識する。今後さらなる他社の新規参入により競争が激化する可能性を課題とする。市場シェアに関する具体的な数値の記載はないが、従業員100人以上の企業約63,000社をターゲットとし、市場の開拓余地は広大であると認識する。

2. 沿革ハイライト

2008年5月、株式会社ジャパンオペレーションラボとして設立する。2012年4月、タレントマネジメントシステム『カオナビ』の事業を開始する。2013年5月、株式会社カオナビへ商号を変更する。2019年3月、東京証券取引所マザーズに株式を上場し、2022年4月、グロース市場へ移行する。2024年1月、労務管理クラウドサービスを提供するTECH CREW株式会社を子会社化する。2024年4月、予実管理システム『ヨジツティクス』、2024年7月、労務管理システム『ロウムメイト』の提供を開始し、サービス領域を拡充する。

3. 収益・成長

ビジネスモデルは、企業を主な顧客とするクラウドサービス型(SaaS)であり、利用料金を使用期間に応じて受領するサブスクリプション(月額課金)モデルを採用する。これはストック収益として計上され、2025年3月期におけるストック収益は8,542百万円、売上高ストック比率は89.8%に達する。利用料金は従業員の登録人数に応じた料金体系であり、利用プランによって異なる。

成長ドライバーは、日本の社会変容である。生産年齢人口の減少、労働生産性の低迷を背景に、労働生産性向上が重要な命題となる。日本生産性本部「労働生産性国際比較2024」によると、日本の就業者1人当たりの労働生産性はOECD加盟諸国38カ国中32位である。内閣府「令和6年版高齢社会白書」では、2040年までに生産年齢人口が7,000万人を割り込むと推計される。この環境下で、HRテクノロジーの活用が労働生産性向上に繋がり、タレントマネジメント導入ニーズが高まる。

当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指し、「継続的なARRの成長」、「収益性の向上」、「非財務的活動の推進」を中期経営方針に掲げる。ARR成長に向けて、継続的な開発投資、セールス体制強化、マーケティング投資、既存顧客に対するカスタマーサクセスに注力する。新機能として、生成AIを活用した「インサイトファインダー」や「ロケーションサーチ」などをリリースし、顧客体験価値の向上を図る。教育機関、政府・行政系機関、医療機関、大手企業に特化したクラウドサービスも提供し、市場の深耕を進める。M&A戦略として、TECH CREW株式会社の子会社化や、スタートアップ企業への支援「カオナビ NEXT FUND」を展開し、人材データプラットフォームの拡大を目指す。

4. 財務健全性

2025年3月期末の現金及び現金同等物は5,542百万円、有利子負債は257百万円である。総資産は7,582百万円、純資産は2,577百万円であり、自己資本比率は約34.0%となる。2024年1月の子会社化により、2025年3月期末におけるのれんの残高は546百万円を計上する。のれんの減損リスクは事業等のリスクとして認識する。

5. 株主還元

株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つと位置付けるが、財務体質の強化に加え、事業拡大のための内部留保の充実を図る方針である。収益基盤の多様化や収益力強化のための投資が株主に対する最大の利益還元につながると考える。内部留保資金を今後の事業拡大のための資金として有効活用する。

6. 注目ポイント

当社グループは、労働生産性向上と生産年齢人口減少という日本の社会課題に対応するHRテクノロジー市場において、SaaS型タレントマネジメントシステム『カオナビ』を主力に事業を展開する。柔軟なシステム設計と手厚いサポート体制による競争優位性を確立し、売上高ストック比率89.8%という質の高いビジネスモデルを構築する。今後は、労務管理や予実管理といった周辺領域へのサービス拡充、継続的な開発投資、M&A戦略を通じて、人材データプラットフォームの構築と市場開拓余地の活用を図る。一方で、成長市場ゆえの競争激化、技術革新への対応、個人情報保護、のれんの減損といったリスク要因も認識し、これらへの対処が持続的成長の鍵となる。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100W7KU | 生成: gemini-2.5-flash (2026-03-21)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
52.1B 0.0倍 0.0倍 0.0% 4,365.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 9.5B 9.5B 7.6B
営業利益 536M 470M 679M
純利益 295M 250M 728M
EPS 21M 52M
BPS 177M 158M

大株主

株主名持株比率
柳橋 仁機0.28%
合同会社RSIファンド1号0.21%
MORGAN STANLEY & CO. INTERNATIONAL PLC (常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)0.05%
株式会社ラクス0.05%
みずほ証券株式会社0.05%
NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN (CASHPB) (常任代理人 野村證券株式会社)0.04%
佐藤 寛之0.03%
NOMURA INTERNATIONAL PLC A/C JAPAN FLOW (常任代理人 野村證券株式会社)0.02%
JPモルガン証券株式会社0.02%
株式会社アスパイア0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-04-07合同会社RSIファンド1号 93.62
2025-04-07合同会社RSIファンド1号 21.18
2025-04-07合同会社RSIファンド1号 21.35
2025-04-04柳橋 仁機 73.09
2025-04-01Keystone Investment Holdings,  93.69
2025-03-07柳橋 仁機 28.59
2025-02-26Wojciech Jakub Podobas 0.2
2025-02-26カレッジ・リタイアメント・エクイティーズ・ファンド
2025-02-26ティーアイエーエー・シーアールイーエフ・インベストメント・マ
2025-02-19柳橋 仁機 29.38
2024-11-27Wojciech Jakub Podobas 5.8
2024-10-22アセットマネジメントOne株式会社 0.05
2024-09-24アセットマネジメントOne株式会社 0.06
2024-09-20株式会社ラクス 5.0
2024-09-12株式会社ラクス 5.0
2024-08-22アセットマネジメントOne株式会社 0.07
2024-08-07アセットマネジメントOne株式会社 0.07
2024-06-07アセットマネジメントOne株式会社 0.07
2024-05-09アセットマネジメントOne株式会社 0.08
2024-04-05柳橋 仁機 29.06

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-06-10TDNettender_offer: 当社株式の上場廃止のお知らせ
2025-06-10TDNet当社株式の上場廃止のお知らせ
2025-05-22TDNet株式併合、単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に係る承認決議に関するお知らせ
2025-05-22TDNetreverse_split: 株式併合、単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に係る承認決議に関す
2025-05-13TDNetearnings: 2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-05-13TDNet資本金及び資本準備金の額の減少に関するお知らせ
2025-05-13TDNet2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-04-18TDNet株式併合並びに単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に関するお知らせ
2025-04-18TDNet第4回及び第5回新株予約権の取得及び消却に関するお知らせ
2025-04-18TDNetreverse_split: 株式併合並びに単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更に関するお知らせ
2025-04-07TDNetHolding change by 合同会社RSIファンド1号
2025-04-07TDNetHolding change by 合同会社RSIファンド1号
2025-04-07TDNetHolding change by 合同会社RSIファンド1号
2025-04-04TDNetHolding change by 柳橋 仁機
2025-04-01TDNettender_offer: 当社株券等に対する公開買付けの結果並びに親会社以外の支配株主及び主要株主
2025-04-01TDNet当社株券等に対する公開買付けの結果並びに親会社以外の支配株主及び主要株主である筆頭株主の異動に関する
2025-04-01TDNetHolding change by Keystone Investment Holdings, L.
2025-03-26TDNet臨時株主総会招集のための基準日設定に関するお知らせ
2025-03-07TDNetHolding change by 柳橋 仁機
2025-02-26TDNetHolding change by カレッジ・リタイアメント・エクイティーズ・ファンド